走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

思いを形にできない君へ

2011年08月09日 18時16分26秒 | 悩める君へシリーズ
 世間には、「口ばかりの人」というのが多いものである。
 それは、今に始まったことではない。

 コロンブスが大航海を終え、帰国したときに祝賀会が開かれた。
 その席で誰かが、「こんなことくらい私にだってできる」と豪語した人がいたという。
 コロンブスはそのことに触れず「この中で、このゆで卵を立てれる人がいますか?」と質問した。
 参加者の多くがチャレンジしたが、卵はコロコロ転げるばかりで誰も立てれなかった。

 それを見かねるように、コロンブスは「こうやるんですよ」と種明かしをする。
 そのゆで卵の底の部分をテーブルに叩き、そして立てたのである。
 彼は参加者に対して、
 「種を明かしたらなんでもないことです。誰にでもできることです。ただ、これを最初にやることに意義があるのです」と言い放った。
 これが世に云う「コロンブスの卵」である。

 元に戻すと、口ばかりの人は、必ずといっていいほど行動を起こしていない。
 だからこそ簡単に人のことをとやかく言えるのかもしれない。
 
 では、行動しないとはどういうことか...

 多分、失敗を恐れているのだろう。
 誰に対して恐れているのか。
 
 ホンダを「世界のホンダ」にした本田宗一郎さんは、「成功は99%の失敗に支えられた1%だ」と云っていた。
 彼は、失敗を恐れなかった。
 失敗は尊い経験となり、成功の糧になるからだ。
 「人間が進歩するためには、まず第一歩を踏み出すことだ」、「失敗する勇気をもて」等とも云っておられる。

 また、頭でひらめいたことは、形にしてみる。
 ああしてだめなら、こうしてみようとあらゆる手段を尽くす。
 そのうち、予期せぬ結果が出ることがある。
 彼は理論を尊重しながらも、実証をそれ以上に高く評価していたというのである。 

 ここまで書くとだんだん見えてきたと思うが、思いを形にしようとするならば、まず行動力が必要ということである。
 「ヘタな考え休みにたえず」である。
 まず、行動をしてみる。
 ただし、事前に成功モデルを想像しておくことがポイントである。
 そして、それに対するリスクと対処方法も。
 それが2~3割レベルでもいい。
 それができたら、行動に移す。
 そして、残りは行動しながら考える。

 なぜなら、環境は常に変化する。
 その環境に逆らえば失敗する。
 「しなやかさ」と「したたかさ」をもって臨めば大抵は乗り越えられる。

 そして、次に大切なのは絶対に一人ではできないということ。
 成功までにどんな人的資源が必要かくらいは予測しておく必要がある。
 そして、ポイント、ポイントでその人的資源が機能しているかどうかチェックする必要がある。

 ただし、厄介なのがこの人的資源を自分のネットワークの中で平素から意識してキープできているかどうかだ。
 よく人の人的ネットワークをあてにする人がいるが、借り物は所詮借り物である。
 人と人の絆は付き合って始めてわかるもの。
 メッキはすぐはがれると同様に、人付き合いもその人がどんな人かはすぐにわかる。
 人的資源は他の資源とちがって、その絆の強さは比べようもない。

 つまり、平素から人を大切にしていないと、自分の思いは形にならないということである。