小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

我が家の惨状

2009-05-29 | 犬&猫との暮らし

 ボッチは自分の小屋の屋根でもバリバリと爪をとぐ。一度修繕してあげたのに

 ともに暮らした、いまは亡き猫たち、蘭丸もギーも小次郎も武蔵もアマゴもアイちゃんも、なぜか誰ひとり(一匹)として壁やふすまで爪とぎをしたという記憶がない。なので、まったく予想もしていなかったというか、猫がそういう生き物であることを忘れておりました。

 いくらうねうねのついたダンボール製爪とぎを用意してあげようが(それも2つも!)、ポールが爪とぎになっているキャットタワーを用意してあげようが、ちゃんと爪を切ってあげようが、ボッチは正統派猫道を貫き、日夜あちこちの壁やソファーやふすまにバリバリと爪を立て、壁紙やソファーの合皮をふりかけ状に床に散らしております。

   
   あぁぁぁ、壁紙がぁ…     あぁぁぁ、ふすまがぁ…

 頼む!ボッチ、夜中に猛ダッシュでソファーの縁を走り回ることは許すから、そこら中で爪を研ぐのは勘弁してくれ。思う存分やりたければ、宝くじでも当ててくれ~!

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トリプルパンチ

2009-05-25 | 犬&猫との暮らし
 先週の金曜日の夜、左下の奥歯の歯茎が腫れて痛み出しました。その奥歯はかつて虫歯の治療をし、金属がかぶせてあります。触るとそれがグラグラ動く。
 
「かぶせ物をしているのだから、もう虫歯にはならないはずなのに」と思っていたけど、今、通っている歯医者さんの話では、保険料範囲内の虫歯治療はエラー(再発すること)が多いということです。ってことは、かぶせ物の下の歯が虫歯になるってこと? 

 そうなんです。虫歯治療が完全じゃないまま、かぶせ物をしても、かぶせ物をした歯が知らぬ間に虫歯菌に侵されることがあるのです。現に、この私の今の状態がそうだったのです。

 本来、違う歯の治療で予約していたのに、かぶせ物はグラついているし、歯茎は腫れてるしで、先生が「こっちの治療が先決です」と小さく叫びながら、すまなそうに「腫れがあるので、痛くても麻酔はかけられないです」とつぶやく。おお、神様。ものすごく痛かったら、どうしよう!

 「かぶせ物を取って中を見ないことには何ともいえませんが、多分、抜かずに済むと思うし、奥歯なので抜かずに済ませたい」と最初は言ってくれていたのに、いざかぶせ物を取って見ると、ものすごい虫歯になっていて、顕微鏡で撮影した歯を見せてもらったら神経根までやられちゃってる。

 「ホープレスですか」と聞く私に、先生はまたまた激しくすまなそうに「ホープレスです」と言う。以前通っていた歯医者さんの治療が半端だったみたいです。結局、来週、奥歯を抜くことになっちゃった。

 歯といえば、クリも歯が悪く(歯肉炎?)、ここへきて年中、口内出血が見られます。血液検査の結果「やや貧血気味だ」と先生に指摘されました。犬種によって血中内の赤血球の割合は違うらしいのですが、ラブだとだいたい40~50%。クリは38%しかなかったのです。
 なぜかミニチュアダックスは60%くらいあるらしく、先生は「血の気の多い犬」などと冗談っぽく言ってました。

 で、ひどい貧血ではないけれど、思い当たる節がなければ、消化器系の出血も考え得る。その場合、ならウンチの色が変わるので注意するようにと言われたのだけど、私は口内出血のせいではないかと思い、その旨、伝えました。
 クリが成長不良だったり、歯がヤニっ歯みたく茶色くて、歯茎の状態も悪いのは、ペットショップにいたときの栄養不足が原因だと思っています。

 かぶせ物を取られ、薬を詰めただけの奥歯は噴火口のようにぽっかり開いたまま。こんな状態では思い切り食事もできやしない。
 トチの疑わしい疾患、クリの貧血気味の数値、私の抜歯決定…、ダブルパンチどころかトリプルパンチだわ。
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トチ、副腎皮質機能亢進症か?

2009-05-25 | 犬&猫との暮らし

 今朝は雨が上がってから散歩に連れ出し、その帰りに獣医さんに寄り、先週採血した検査結果を聞きに行きました。
 気になっていたトチの多飲多尿について、何らかの値が示されたのかどうか、糖尿病じゃないといいなと思いながら診察室へ。

 結果、ALPが基準値よりひと桁上の数値。基準値が100~325なのにトチは2922だと! どういうこと! ALPの説明をしていると長くなるので省略。
 この異常な数値と多飲多尿であることから、最も疑わしいのが副腎皮質機能亢進症、クッシング症候群と呼ばれるものだそうです。一応どういう病気であるか、診断方法や治療方法も聞きましたが、代替療法のゼミで勉強した内分泌系に関する少しの知識から推察するに、かなり厄介な病気といえそうです。

 帰ってからいろいろ調べると、まったく楽観視できない疾患なのでありました。副腎皮質機能亢進症とは
「副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されるため、脱毛や肝臓の腫大などの症状を引き起こす病気です」
「この疾患は獣医師にとっても飼い主にとっても厄介な病気です」
「病気に気づいた時にはだいぶ病状が進行していることもあります。さらにその状態が続くと、感染症にかかりやすくなる、糖尿病、高血圧症、心不全、行動の変化や発作などの神経症状などを起こす場合もあり、命の危険を伴います」
 などなど、腰が引けてしまうような解説ばかり。

 トチは、副腎皮質ホルモン薬を長期間に投与などしたことがないので、医原性とは考えにくい。なので自然発生的な原因ということになる。
 となると何が原因かといえば、「副腎皮質ホルモンを出しなさいと命令する“副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)”が分泌される脳下垂体や、副腎自体に腫瘍があると、副腎の機能をコントロールできなくなり、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の分泌が多くなる」、つまり脳下垂体や副腎に腫瘍ができたことが原因ということ?

 折れそうな気持ちに追い打ちをかけるように、
「もし腫瘍があった場合は、手術による摘出が最善の方法ですが、現段階では犬や猫に対する脳下
垂体の手術は行われていないので、放射線療法以外に原因をなくす療法がなく、積極的な治療を望むことが難しい状態にあります。
 なお、副腎の腫瘍の場合は良性の場合は摘出により治療の効果も望めますが
、悪性の場合は腹腔内やその他に転移するので手術自体が不可能なことも多く一般に予後は悪いようです」
 なんて、書いてあるじゃないですか!

 泣きそうになってしまった。
 先生がおっしゃるに治療薬もかなり高額で、副作用のない薬だと26キロのハスキーの場合、1カ月10万円もかかっているという。私はひと言「そ、それは無理です。そんなに稼げません」と叫んでしまいました。

「この病気を管理することは、飼い主さんはもとより獣医師にとっても大変な努力が必要となります。
 
クッシング症候群になってしまったペットは徐々に重篤な病的変化が現れてくるので、飼い主さんは獣医師と常に連絡を取り合って管理していかなければなりません。
 うまく病気をコントロールすることが
できれば、その後数年間生存させることが可能なときもあるのです」

「予防の方法はありません。手遅れになる前に早めに診断して治療するしかありません」って、なんと殺生な…。

 くぅ~、言葉なし。
 けれど、まだそうと決まったわけじゃない。可能性は大でも、とりあえず検査をしてみなくては。ただそれとてかなりややこしい。

 朝9時頃採血してすぐに副腎皮質刺激ホルモンを注射し、2時間後にまた採血。副腎皮質刺激ホルモンの注射前と後のコルチゾールの値で診断するらしいのですが、これだけではなく、次は別の薬を注射してまた検査というように、何度かの採血と検査が必要だそうです。
 なので、朝の採血後一度家に連れて帰るより、一日預けてしまったほうがトチも楽だろうと思う。ただし、先生に午後手術が入っていたら、採血と検査の時間がずれてしまうことになりかねないので、検査日は相談して決めなくては…。

 万が一、副腎皮質機能亢進症という診断が下されても、泣きごとを言わず「数年間生存させる」可能性に賭け、うまく病気をコントロールしてあげたいと思います。くぅ~。

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お豆腐のカクテルサラダ

2009-05-21 | 食・酒


 今日は朝から初夏の日差し。犬たちは血液検査のために朝ご飯抜きでお散歩へ。おなかをすかせ、哀しそうにとぼとぼ歩いておりました。

 最近は明るくなるのが早いので、クリにも早く起こされ、たいてい5時半くらいに肩先をツンツン鼻で突かれて起こされます。日が昇ると気温も上がり、散歩でのハアハア度が著ししく上がるので、早々に家を出ました。が、はて、どこへ行こうか。

 河川敷の土手道もグランドも木陰がないのが最大の難点。和光樹林公園、青葉台公園、中央公園は8時半にならないと駐車場が開かない。結局、樹林公園に隣接している運動公園の駐車場に車を停め、樹林公園の木立をのんびり散歩し、東屋で休憩したりブラシをかけたり。獣医さんが開く9時まで、長いお散歩タイムとなりました。東京都立の公園は駐車場は有料でも24h営業なので助かります。

 ああ、今日もビール日和だなあ。ひんやりしたお豆腐のサラダを作って、ハッピーアワーを楽しもうっと。
 
 お豆腐のカクテルサラダは、ある広報誌の料理ページに掲載したものです。撮影はカメラマンの粂川真木彦さん。依頼主の編プロが起用しているカメラマンさんで、最近、料理の取材も人物の取材も粂川さんと仕事をすることが多い。

 では、お豆腐サラダのレシピを。まったくもって簡単至極。材料を1.5cmくらいの角切りにしてドレッシングで和え、涼しげな器(ガラスの器など)に盛り付けるだけ。お豆腐やささみは低脂肪・高たんぱくの素材だし、暑い日には口当たりもさっぱりとして、食が進みますね。って、私はいつだって何だって、食は進む。ビールも進む。

 絹ごしより木綿豆腐の方がたんぱく質やカルシウムは多いといわれているそうで、広報誌の読者層が中高年ということで、撮影では木綿を使いましたが、別に絹ごしだってかまわないのであります。材料は以下のとおり。

 木綿豆腐…1丁(水切りしておいてね)
 鶏ささみ…100g(チンするか蒸すかしておきます)
 きゅうり…1/2本
 パプリカ…1個
 トマト…1個
 豆の水煮…適宜(市販のサラダ豆などを使います)
 フレンチドレッシング…適宜(だいたい100ccくらい)
 薄口醤油…少々
 パセリのみじん切り…少々

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5カ月のラブと18歳のゴールデン

2009-05-20 | 犬&猫との暮らし

          みんなに顔を寄せられて緊張気味のピース

 昨年、異物を飲み込んで腸捻転を起こして亡くなったイエローのラブ、その名もラブ君のうちに新しい家族がやってきました。やってきたのはもう1カ月以上前のことですが、うちの犬たちがちゃんと会うのは、今朝で2度目。

 イエローのメスのラブラドール、ピースです。ただ今、5カ月。ラブ&ピースかぁ…、人類の永遠のテーマですね。
 以前会ったとき、連れていたお兄さんが「もう3枚もシャツを破かれてしまいました」と言っていたけれど、その言い方がピースにメロメロといった感じ。分かるなあ、一番可愛いときだもの。

 ホント、まぁ可愛いこと! ブナがちょっとでも強気に出ると、ちゃんとおなかを見せて服従のサインを示すし、犬同士の挨拶もきちんとする社会化ができた子犬です。

 ピースに会って、子育てをしていた(あまり子犬の世話をしない母犬だったけど)若かりし頃の自分を思い出したのか、トチが妙に元気で、普段は私の後ろからのろのろ歩いてくるのに、今朝は先を行くブナと並んで歩いたり先頭に立ったり、「どうしちゃったの? トチィィ」と思わず呼びかけてしまいました。

 
     誰よりも先を行くトチ。今となっては珍しい光景です

 まだまだいけそう…。期待が膨らみます。

  少し前のことです。「広島球場でボールボーイをしていたミッキーが亡くなったんだって、老衰で」と妹。「ええーっ! 老衰で亡くなるほどの歳までボールボーイやってたの? ミッキーってアメリカ人?」と私。 

 「ゴールデンの」って言ってくれなくちゃ、野球にうとい私は犬がボールボーイをやっていたことなど、知らんがな。「何歳?」と聞くと、「それがさぁ、11歳だよ~。11歳で老衰だって。じゃあ、トチやゴナやブナはどうなるの? ノエルやほたるは? この差はなんだろうねえ」と妹。確かに11歳で老衰というのはちょいと早すぎる。

 先日、南房総に田舎暮らし用のセカンドハウスを持つ建築家のブログを見ていたら、飼い犬のゴールデンが18歳で亡くなったと書いてあり、亡くなる前の写真が掲載されていました。

 ゴールデンで18歳なんて、すごいですよ! 大型犬で18歳か…。トチにもまだ頑張ってもらわねば。
          
            ピース、トチとご挨拶

 で、今朝のように子犬に会ったあとのトチの若返り度を見ると、やはり多頭飼いによる競争心や好奇心なども刺激になっていいのかもしれないなあ。これからも「無理させず楽させず」でいこう。目指せ、18歳! 

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フィラリアの検査へ

2009-05-19 | 犬&猫との暮らし

        今年からフィラリア検査の結果をこんな用紙で
        手渡してくれるようになりました

 今日は遅ればせながらフィラリアの検査やトチ、ブナのワクチン接種などのため、3頭を獣医さんに連れて行きました。2頭ならともかく、3頭を一度に受診させるとなると、けっこう気を使います。

 気温が低い日であれば車の中で1~2頭を待たせておき、順番に待合室に入れればよいのだけど、今日は夏日になるとの予報。朝一番で通院しても9時に気温が上がっていれば、1頭でも車の中で待たせるのは心配です。なにしろみな高齢犬だし…。

 だからといって、3頭を病院の待合室に入れると、それだけで待合室は窮屈な感じになり、吠えかかる小型犬でも来ようものなら、こちらが何もしなくても待合室は傍目に「大騒ぎ」といった感じになっちゃう。
 診察室の中に3頭全員入れると、やはり窮屈な感じになり、順番に診察台に乗せるときも「おまえは座っていなさい」とか「今度はおまえだから用意して」とか、たえず口うるさいおばさんでいなけりゃなりません。
 そういうときは確実に2頭飼いと3頭飼いじゃ違います。

 幸いカンカン照りではなかったので、クリ&ブナとトチに分け、クリ&ブナのフィラリア検査とワクチン接種が終わったら、「はい、交替」と言いながらブナ&クリを退場させ、トチを車から降ろして受診させました。

 我ながら「すごいな」と思ったことは、ブナを診察台に乗せるために抱えたとき、「ちょっと重くなったかも」と感じたこと。見た目は変わらないのだけど、抱えた感じで重くなったことが分かりました。たった0.5kgだったけど。逆にトチは太ったように見えるけど、体重は変わらない気がしました。

 昨年からそれぞれが0.5kgくらい変化していました。
 クリ 22.55kg → 22kg
 ブナ 33.6kg → 34.1kg
 トチ 33.2kg → 32.75kg

 トチは多飲多尿が著しく、糖尿病が疑われるので(私がそれを疑っているので)、フィラリア検査のついでに3頭とも血液検査をするつもりが、うっかり朝ご飯を食べさせてから散歩に出てしまい、血液採取ができませんでした。食事を取ると血糖値が上がるため、正確な数値が出ませんからね。

 フィラリア検査のための採血で、血中内の脂肪量から糖尿病かどうか、一応診断が付くと言う。ただし完璧にじゃありませんよ。で、それでは糖尿病を示す数値ではないとのこと。

 もし糖尿病じゃない場合、ほかに多飲多尿で疑われる病気は「腎不全」などと先生が言うので、どっちにしろ加齢による多飲多尿じゃない場合にはかなり厄介なのです。明日は休診日なので、なんとか明後日、忘れずに朝ご飯を抜いて、3頭とも採血させたいと思っています。

 今は12月までフィラリア予防薬を投与していれば、ほぼ間違いなく蚊に刺されることも、フィラリアに感染する確率も低いということから、血液検査をせずに予防薬を出してくれる獣医さんもあるようですが、3頭がかかっている病院では、フィラリア予防薬は必ず血液検査をし、ミクロフィラリアの有無を確認してからじゃないと出してくれません。検査料はかかりますが、私はそれで納得しているので、先生の方針に従っています。

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「ネコマタギ」と呼ばれる魚

2009-05-18 | 食・酒
 ブラジルに赴任中のモラさんから、「那珂川ではニゴイを『ネコマタギ』と呼んで食べなかった」というコメントを頂きました。

 そうそう、ニゴイもいかにも美味しくなさそうな顔をしています。私もドボンでハヤやウグイを狙っているのに、たびたびニゴイを釣リ上げてしまい、食べずにリリースしていました。だって、鼻っ面が長くて口が下に付いていて、なんか間抜けな顔なんだよね。しかも、ぬぼーっと釣り上げられるの。憎めない顔なんだけど、やっぱりあまり美味しくなさそう…。水質の汚れにも強い魚なので、余計に食べる気にならなかったのです。

 ところが、北上川をツーリングしているときに、仲間が特大のニゴイをルアーで釣り上げたことがありました。シーバスのように立派で、今まで食べずに「ネコマタギ」などと言っていたが、果たして本当にまずいのか、ということで、さばいて食べることにしたのです。

 まず生で少し身を食べて、川魚は虫が怖いので、あとはホイル焼きにしたんだっけかな。調理法は正確には覚えていません。
 それが、とびきり「旨い!」というわけじゃなかったけど、けっしてまずくもなかったのです。あの顔に騙されていたのかも。

 だいたい那珂川河畔の店では、鮎の塩焼きに混じってニゴイの塩焼きが並んでいたことがあり、「ひ、ひどい!」と思ったものです。だってニゴイを知らない人は、鮎の塩焼きかと思って買っちゃうかもしれないでしょ。知らなけりゃ案外「旨いねえ」などと言って食べるかもしれないけど。

 ニゴイはコイに似ているから「ニゴイ」なのだそうですが、海の魚で「ニギス」というやつを先日フライで食べました。こちらもキスに似ているから「ニギス」です。

 愛媛県八幡浜漁港に取材に行ったときのこと。いわゆる雑魚と呼ばれ、普通なら流通に乗らない魚も廃棄することなく、活かそうという試みを進めている網元の直営店で「ニギス」を見つけました。かなり漁獲されるらしい。

 なので、食べ方を教えたり、消費者が手に取りやすいように加工して販売しているそうです。私もフライの衣をつけて冷凍されたニギスを買って帰りました。
 味はキスよりさらに淡泊で、印象に残る味ではないけれど、ゆずコショウを少量の醤油で溶き、それをマヨネーズで和えたソースに付けて食べたら、とても美味しかった。普通のソースだとソースの味が勝ってしまい、ニギスじゃなくてもよくなってしまいます。

 ボラだって「ネコマタギ」と呼ばれるけれど、水質のきれいな場所で育ったボラはかなり美味しい。屋久島で食べた寒ボラの刺身は最高に美味でした。
 そう考えると、意外と美味しい「ネコマタギ」もかなりあるわけです。多分、規格外の雑魚や地魚だったり、売っても儲けにならない魚が、そんなふうに呼ばれたのかもしれません。

 網元の方が言うに、どうしても食用に向かないものは肥料用に加工するなど、有効利用しているそうです。やはり釣り上げた以上、食べられるものはきっちり食べてあげたいものです。
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犬は食べるヘビイチゴ

2009-05-17 | 犬&猫との暮らし

 和光樹林公園もすっかり装いが変わり、木立の中のチップが敷き詰められた道以外には一面草に覆われていました。
 
草むした5月の樹林公園        冬木立の樹林公園

 出会った1頭の黒ラブが草むらにしきりに鼻っ面を突っ込んでいるので、何だろうと思って見ていると、私の視線に気づいた飼い主さんが「野イチゴを食べているんです。大好きみたいで」と言う。草の合間に赤い愛らしい実があちこちに散らばっています。

      

 ひと口に野イチゴと言っても種類はかなりあり、「野イチゴ」と言うとメルヘンチックだけれども、多分ここに実っているのは「ヘビイチゴ」だと思うな。ヘビイチゴには毒はないけれど、美味しくないので食用にはならない種類です。

 何でもヘビイチゴの名の由来は、魚でいう「ネコマタギ」と一緒で、「美味しくないのでヘビにでも食べさせればいい」ということで付けられたらしい。
 もっとも「ネコマタギ」は特定の魚を指すというより、ネコもまたぐくらいまずい魚を指すんですね。「ネコにでもくれておけ」と言っても、ネコもまたいじゃうんだから始末に悪い。ヘビも食べないほどまずいイチゴなのかもしれないけど、ヘビはまたぎようがないので「ヘビマタギ」にはならないんだなと、くだらないことを考えながら樹林公園を歩いたのでした。

 名の由来の別の説には「ヘビが潜んでいそうな所に生えているから」とか「蔓の形がヘビを連想させるから」といったものがあるそうです。確かに木立の中の草むした地面はいかにもヘビがいそうな感じ。

 そういえば先日、城山公園の横木を敷いて造られている階段で、一歩先にするするっと動くものがありました。

           
           眼をこらしても、ここにはヘビは
           写っていません

 よく見ると1メートルくらいのヘビ。「うわっ! みんな、ヘビよ! 止まって!」と思わず叫んでしまいました。このときの「みんな」というのは、うちの3頭の犬たちのことですね。私の声に通りかかったウォーキング中のおじさんが冷めた感じで「シマヘビじゃないかね」と言ってました。犬たちに「みんな!」と呼びかけたのを聞かれて、ちょっと恥ずかしかった。

 ちなみに『ウィキペディア』によると、シマヘビは「本種は木に登ることがほとんどなく、地表を這い回るため、交通事故にも遭いやすく、また、生息域が道路や塀などで分断されてしまうとそれを超えることができなくなり、現在では都市の周辺では見かけなくなってきている」とあった。
 でも、城山公園にいたシマヘビ(?)は「みんな」に恐れをなしたのか、頑張って木に登っていきました。そう言われば、かなり不器用そうに…。

 で、イチゴに話を戻すと、一般に食べられるイチゴは白やピンクの花を咲かせるそうです。美味しくないというヘビイチゴの花は黄色いということですが、開花時には気が付きませんでした。
 河川敷の土手で見かけるイチゴは、もっと果実の表面がプチプチしていて艶がありました。もいで犬たちにやったら食べていたので美味しいのかも。でもうちの犬たちだってヘビイチゴも食べるのだから、犬の味覚は当てにならないか…。

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強行軍でした

2009-05-14 | 旅先でのお話

 ゴールデンウィークも休みなく仕事をし、4月下旬からずっと忙しかったので、更新する気持ちの余裕がありませんでした。まぁ、フリーランスなので盆暮れ正月、ゴールデンウィークも「休み」という感覚はないのだけどネ。

 先の日曜・月曜は広報誌の取材で、山口・愛媛県に行ってきました。日曜のお昼前に山口宇部空港に到着し、そこからレンタカーで70キロほど離れた下松市へ移動。養殖関連の取材を済ませ、時間が押してしまったので、ガンガン車を走らせて徳山駅へ。そこで一度レンタカーを乗り捨てて、四国へ渡るべく柳井港へ。

 実は徳山からの連絡のいい電車に間に合わず、編集者の「タクシーなら間に合うかも」というかけ声で、約35キロ離れた柳井港にタクシーを飛ばしたのだけど、間が悪い日はすべての歯車が狂うもので、間に合うと踏んだタクシーでの移動も、結局意味がなかった。つまり乗る予定のフェリーにも乗れなかったわけです。

 仕方ないので、編集者と遅い昼ご飯を取りながら、次のファリー待ち。でも、柳井港前の食堂で食べたラーメンは和風の出しがきいていて、美味しかった。地方の町ではときどき佇まいからは想像できないような、思いがけなく美味しい食堂がありますね。

 で、5時台のフェリーで松山(三津浜)港のついた頃にはすっかり日が暮れていました。松山空港近くのレンタカー屋にタクシーを飛ばし、再びレンタカーでその日の宿がある道後へ。

 翌日は、道後から70キロほど離れた八幡浜漁港へ。網元の取材を済ませると、今度は宇和島市北宇和郡にある篤農家の取材へ。八幡浜から北宇和まではおよそ40キロ。レンタカーを返す時間や飛行機の時間を気にしながら取材を済ませ、バリバリ走って松山空港へ。やれやれ。

 出発までの少しの待ち時間に、生ビールを飲んで、機上の人となったのでした。さすがに疲れました。

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霜里農場の金子美登さん

2009-05-04 | 旅先でのお話

            (撮影/中島有里子さん)

 取材で埼玉県小川町にある霜里農場を訪ねました。農場主の金子美登(かねこよしのり)さんは「牛糞、生ゴミ、落ち葉、剪定枝チップ等を利用した堆肥生産、少量多品目栽培を基本として多様な昆虫相、アレロパシー(他感作用)等の利用による病害虫防除、太陽光発電に加え、バイオガス施設による液肥とガスの自給などを独自に組み合わせた自然エネルギー循環型の有機農業の技術体系を確立」したことで「農業技術の匠」に選ばれた人ですが、太陽光発電やらバイオガス施設やらと書かれると、何やら近代的な大型施設を思い浮かべてしまいます。

 ところがどっこい、入口を入るなり懐かしい匂いが漂い、アイガモの鳴き声といい、擦りよってくる猫たちの人懐っこさといい、のどかな「当たり前の農家の姿」というか「あるべき農家の姿」というか…。

     
     田畑の草や虫を食べ、肥料になる糞を落としてくれるアイ
     ガモたち

     
     草刈りもしてくれるけど、牛乳や糞尿を提供してくれるナ
     ナちゃん。額の柄が数字「7」に見えるから「ナナ」ちゃ
     
んです(撮影/中島有里子さん)

 「事実は小説より奇なり」といいますが、実際に訪ねた農場の暮らしぶりはびっくりすることだらけでした。太陽光発電はときどき買う電力の方が多くなるようですが、本当に自給自足の生活が成り立っているんだもの。

 3頭の牛の糞尿や生ごみを利用してバイオガス施設(施設と言っても大がかりなものではなく、手作りの地下タンクや肥えだめ)でメタンガスを発生させ、炊事、風呂や温水器、ガス灯、ガス冷蔵庫の燃料に使用しています。肥えだめの液肥は全然臭くありませんでした。

          
          メタンガスに点火して、火の強さ
          を見せる金子さん

 トラクターや車には廃食油から精製されたVDF燃料を使って稼働させ、太陽光発電もフル活用。自然のエネルギーを見事に循環させているんですね。

     
     太陽光発電によって井戸水をくみ上げているところ

 1971年、本格的な減反政策が始まったとき、進むべき道を決めたそうです。「国の農政には対抗するけど、安全で美味しくて、栄養価のある食べ物を作るなら、国民のだれかが支えてくれるはずだ」という覚悟のもと、その年から有機農業に取り組み始めたそうです。
 
 ようやくその展望が見え始めた頃、総合保養地整備法(リゾート法)の施行によって、霧里農場のある一帯にもゴルフ場開発の話が持ち上がったのですが、ゴルフ場維持に必要な農薬散布によって、有機農法による田畑が壊滅的なダメージを受けることは目に見えています。

 多額の買収金を積まれた地域では賛成派多数。でも金子さんは反対し続け、開発を断念させたのでした。金子さんの粘り勝ち。一度ゴルフ場に整地された土地を、もとの自然環境に戻すことは簡単にはできませんからね。

 それ以前にも金子さんは、集落への農薬空中散布を止めさせたそうですが、それを止めたからといって病害虫の被害は被っていないといいます。「杭も出過ぎちゃえば、もう打たれないもんだよ」だって。お見事! 
その後、有機農業と自然エネルギーを町全体に広めるために小川長議会議員に立候補。今も現役議員です。有機農業と地場産業を盛り上げることで地域に活気をもたらし、生産者と消費者の直接提携を促しました。すごいバイタリティーの持ち主です。

 アレロパシーの利用にも舌を巻きました! ホントによく動植物を勉強している人です。「土づくりは微生物の仕事。設計図はもう種の中にあるんだよ。私たちはちょっとお手伝いをするだけ」という言葉にも感銘を受けたけど、青々とした麦畑に連れて行ってくれたとき「きれいだなぁ」と呟いた私に「農民が元気になると村は美しくなるんだよね」と言った金子さんの笑顔も印象的でした。

 

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クリ10歳のお誕生日

2009-05-02 | 犬&猫との暮らし

             顔にもだいぶ白髪が目立ってきたクリ

     
 神経過敏でてんかん持ちのクリが10歳の誕生日を迎えることができました。今年は1月14日に軽い発作を1度起こしただけ。とはいえ、今年は無発作の年にしたかったのでちょっと残念。でも年々発作の数が減っていることは嬉しいことだ。
   
         
 クリが10歳になったことで、うちの3頭すべてが二桁台に突入。いよいよ高齢化に拍車がかかりました。

 トチ、クリが外耳炎にかかりやすく、すぐ耳内がくちゅくちゅするので、洗浄のために通院しなければならないことや、トチがものすごく多飲多尿になり、ホントに半端じゃないオシッコをするため、トイレの対処にかなり配慮が必要になったことなどなど、細かいことをいえば多々あるのですが、それでもまだ3頭と一緒に散歩ができることは有難いといわなければバチが当たる。

         
        へたっているのはトチ(14歳)。帰りはいつもお疲れです          

 最近は舗装された土手道より一段下がった、新河岸川沿いの砂利道を上流部に向かって、ゆるゆると散歩することが多い。そこは自転車もバイクも通らず、ウォーキングをしている人もほかの犬を散歩させている人もほとんどいないので、オフリードで3頭とのんびり歩いています。

 その道をさらに上流に進むと、橋の下にホームレスの人たちの掘っ立て小屋やテントがあるため、敬遠されている道なのだと思います。
 そこに寄り集まって暮らしている人たちは、家はあるので「ハウスレス」ではないのだけど、家族や家庭がないという点でやはり「ホームレス」なんですね。ただ犬を飼っている人がいる。一応家族もあるということか…。

 私たちもその手前で折り返して帰ることにしていますが、その砂利道は犬の散歩をさせる人も少ないので、置き土産の糞も少ない。置きっぱなしになっている糞は、ホームレスの人の飼い犬のものかな。

 今朝、自転車で散歩をしていたグラッシーのお父さんに声をかけられ、久し振りに会えてうれしかったのですが、グラッシーのうちも私も、土手道に残されている犬の糞の多さにげんなりし、散歩の場所を変えていたんですね。それでなかなか会わなくなってしまっていたのです。

 舗装路にも平気で置いて帰る飼い主の気がしれない! グラッシーのお父さんが市の職員に聞いたら、河川敷の糞害についてはやはりすごい苦情が届いているらしい。どうにかならんかなぁ。 

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