小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

駐車場でまたもや被害

2014-05-29 | つぶやき
 昨日、車で出かけようと駐車場に行ったら、お巡りさんがうろうろしており、私の車のそばに駐車してある車のドアをすべて全開にして、所在なげに立っているおじさんがいた。

 困ったような顔で私を見つめているので「どうなさいました?」と声をかけると、「フロントガラスが割られてて……」というではありませんか! 思わず「えええ~っ! 私も運転席のガラスを割られたばっかりですよ~!」と声をあげてしまった。

 おじさんの車を見ると、フロントガラスの上の方にソフトボールの球の大きさぐらいの、何かを投げつけられたようにへこんでひび割れた傷があり、ボンネットにも同じような傷があった。

 私は携帯に残っている写真を見せて、と、すると、おじさん「あっ、いけね、写真を撮ってなかった」と言いながら、私の携帯を覗きこんだのだった。ああ、あの悲劇は約1カ月前のこと。

 「ガラス代は高いよねえ?」とおじさんが嘆く。私が「そうですね、サイドウィンドウで6万円近くかかりました。以前フロントガラスにひびが入ったときには、9万円かかりましたよ」と容赦のない金額を告げると、それを聞いておじさんはガックリ肩を落としたのだった。

 「大丈夫ですよ、保険屋さんに聞いてみるといいと思います。無料で搬送してくれることもあるし、普通ならきっと車両保険で何とかなるのではないかしら。私の場合は保険料をケチって、保険でカバーできないかけ方しかしていなかったけど、多分保険で何とかなりますよ」
 と励ますと、
 「オレ、保険に入っていたかなあ」
 などと、トンチンカンなことを言うのだ。
 「いやいや、普通は入っていると思うんだけどなあ」とつぶやく私のそばで、車載されていた書類をごぞごぞ引っ張り出したおじさん。

 やがて、そこから保険会社の証書が出てきて、ほっと胸をなでおろした。
 安心したおじさんはお巡りさんを呼びつけて、私に写真を見せてあげろと言うので、お巡りさんにも「ほら、この通り」と壊された窓の写真を見せた。お巡りさんは眉間にしわを寄せて「ううむ、最近、多いんですよねえ」とつぶやきながら、また周囲の測量を再開したのだった。

 おじさんの不幸を前に申し訳ないけど、なぜか私は「私の“器物損壊”はやっぱり怨恨じゃなかったのよね」と妙な安堵感を抱いた。だってぇ~、本当に思い当たることなんて、これっぽっちもないけれど、選ばれた1台というのが気になって仕方なかったんだもの……。

 壊されていたときの衝撃ってかなりだったから、駐車場に行くたびに「また壊されていたらどうしよう」と心配になるのだ。激しくではなかったのに車に追突された後は、しばらく後続車が怖かったもの。予期せぬ衝撃的な痛手は、いずれ消えるにしても、ちょっぴりトラウマになってしまうことがあるものなんですよ。

 おじさんに「早々に保険屋さんに連絡を」という言葉を残して車に乗り込むと、あっちの方で「いろいろと教えてくれてありがとう。助かりました」と叫んでいる。「お互い様ですから」と返し、心の中で「壊されちゃった者同士」と付け加えて、ブインと車を発進させた。

 駐車場に戻ったときにはおじさんの車はなかった。きっと修理工場に搬送されて行ったのでしょう。

 それにしても、何ヤツ?! まったく迷惑千万。愉快犯かしら。慌てている被害者の様子を見て(想像して)どこかでほくそ笑んでいるかと思うと、本当に腹立たしいったらない。
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イングリッシュラベンダーも満開

2014-05-28 | 植物
 早春に植え替えもしてあげなかったのに、今年はラベンダーもたくさん花をつけてくれた。植物もちゃんと気にかけてあげると、それに応えてくれるのよねえ。

 庭には鉢植えだけど、イングリッシュラベンダーとフレンチラベンダーがある。正しい品種名が分からないので、イングリッシュラベンダーとフレンチラベンダーとおおざっぱなくくり方でしか言えないけれど、どちらも愛らしさと力強さを併せ持っていて、さすがハーブという感じ。

 小さな花束にすると、とてもいい香り。乾燥させてポプリにしよう。写真はイングリッシュラベンダー。

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カヤの萎縮した目と一反木綿

2014-05-28 | 犬&猫との暮らし
 カヤの右目は明らかに萎縮して、黒目が小さくなってきた。このまま萎縮していくと落ち窪んでいき、目ヤニや老廃物が溜まりやすくなるらしい。それは拭き取ってあげればいいことで、その代りもう1日2回点眼する炎症予防薬は右目には必要なくなるそうだ。


 そんな話を聞き終えて、診察のお礼を述べて退室しようとしたら、先生がニコニコしながら「どうも、その一反木綿が気になって……」と言うのだ。
 そうなのだ、その日私は、胸に一反木綿のイラストが入ったポロシャツを着ていたのだ。


 これは、用事で鳥取に行った際、鬼太郎ロードで買ったものである。
 その日は9月の末だというのに予想以上に暑くて、長袖の、しかも腕をまくりあげられないタイプの服を着ていた私は、鬼太郎ロードを散策中どうにも我慢できず、半袖のシャツを買って着替えることにしたのだ。翌日も滞在しなくてはいけないのに、またこんなに暑かったらたまらんと思って、鬼太郎ロードで半袖のTシャツを探したのである。

 もちろんTシャツはどのお土産屋さんにも、たくさん売っていた。しかし、何しろ鬼太郎ロードであるからして、そのほとんどに鬼太郎か、鬼太郎に出てくる妖怪の絵が派手に描かれており、それを着て鳥取の町を歩くのは、私には「ちょっとなあ」と気が引けるようなものばかりだった。別に、鬼太郎とその仲間たちが嫌いなわけじゃないけれど、そのTシャツを欲しがるほど熱烈なファンでもない。

 そんななか「これなら何とかいけるかな」と妥協できたのが、一反木綿のワンポイントが入ったポロシャツだったのだ。

 と、そんないきさつを話したら、先生がまたニコニコしながら「私も昔、学会で鳥取に行ったとき鬼太郎ロードに行きましたが、その頃はまだできたばかりで、それほど賑わっていませんでした。別に一反木綿が大好きで、気になったわけじゃありません」なんて言うので、私も「私だって別に一反木綿が大好きで、このポロシャツを着ているわけじゃありません」と言って笑ったのだった。

 パジャマにしようかと思ったのだけど、意外と着心地がいい。これを着て電車に乗って出かけることはしないけれど、お散歩用として着て歩いている。

 まさか酒井先生が目ざとくチェックを入れてくるとは、思わなかったなあ。
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カヤの出来物

2014-05-28 | 犬&猫との暮らし
 月曜の夜、カヤがお尻を床にこすりつけるようにして、気にしていたので見てみると、肛門を挟むようにできている腫瘤のうち、左側の腫瘤の一部が腫れ上がっていた。ティッシュを当てると血膿が出た。
 その日、尿漏れで汚れたカヤの足回りを洗ってやった際に、肛門嚢を絞ってやったのだけど、あまり手際よくいかなかったので、そのせいだろうか。

 ばい菌が入っても困るので、昨日、予定より1日早くカヤの排泄物(2度目の鉤虫検査のための)を持って通院した。
 先生は、私が肛門嚢絞りに下手を打ったからではないとおっしゃっていたけれど、やはりカヤの腫瘤は膿んでおり、念のため抗生物質を服用させることに。

 肛門周りの腫瘤は表皮が黒く、少々見苦しい。ひからびたウ○○をくっつけているように見えないでもない。ケージの中であまり自由に動き回れず、座っていた時間が長かったためにできた座りダコだろうと思っていた。
 カヤがうちに来た当初はもっと硬かった。でも、今は少し柔らかくなったように思う。それはカヤが自由に動き回れるようになって、血行がよくなったことと、カヤが柔らかい布団の上に座る生活になったからだろう。

 「では、黒いのはなぜでしょうか」と先生に聞くと、老廃物などが沈着しているせいではないかと言うのだが、怖いことに「悪性黒色腫ではないとは思うけど……」などというのだ。先生は悪性黒色腫がよくできる場所について話し始めた。
 「知っていますとも!」と心の中で思った。先生、忘れちゃった? クリは悪性黒色腫だったでしょ。私がとっても恐れていた黒色腫。いっぱい調べたもの、知っていますとも。


この本も私がさんざんページをめくってきた参考書の中の1冊
食事中は注視できないくらい患部の写真がコワイ

 カヤの腫瘤は多分違うと思うけど、仮にそうでも、もう怖くない。体験済みだから、どう対処していくかは気持ちが定まっている。

 検便の結果、もう鉤虫の卵も見当たらず、幼虫もいなかったが、念のためもう一度駆虫薬を飲ませることになった。寄生虫に関しては、ひとまずヤレヤレだ。
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振り返るカヤ

2014-05-25 | 犬&猫との暮らし
 散歩の練習をさせていると、カヤはたびたび振り返る。なぜだろう、何も見えないのに。


 何か気配を感じるのだろうか、私には分からない何かを。辺りを警戒しているのかしら。本当によく振り返るのだ。それが不思議でたまらない。

 家の中ではプラスチックの分別ゴミを入れてある場所を覚え、布をかけてあるのに、ときどきビニールやトレイを引っ張り出している。


 引っ張り出して何をするのだろうと見ていると、くわえてうろうろするばかり。それでもこういう積極性が出てきたことが、私にはうれしく思え、厳しく注意することができない。せいぜい「ダメじゃん、カヤ~」と甘い声をかけるくらいだ。ダメじゃん、みほ~。
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『帆翔』52号掲載詩「紙飛行機」

2014-05-19 | 
 同業者の友人からヘルプ要請があり、明日から猛烈に追い込みをかけなければならない仕事を手伝うことになったので、今日のうちにいくつもブログを更新。
 といっても、すぐに気分転換したくなって、何か書き込むのでしょうけど。

 予定よりかなり遅れて発行された『帆翔』52号。編集長の岩井さんは御年86歳、少し息切れ気味のようで心配しているのだけど、まだ発行し続ける気持ちは持っておられるようで「次の締め切りは7月末ね」とのお達しが。岩井さんが「続ける」とおっしゃっているうちは着いて参ります。



  紙飛行機

  紙飛行機を折ってみる
  まっすぐ線を引くように
  指先にわずかな力をこめて
  ていねいに折ってゆく

  先は尖らせなくていい
  今日という時のなかで
  確かにゆるりと舞えばいい

  風をじょうずにいただくように
  静かに空へと手放すと
  やがて夕陽に吸い込まれ
  希望のように輝いた

  紙飛行機を折ってみた
  見えない操縦桿を
  握るのはわたし
  生まれたての気持ちで
  あしたをつかむ風に乗りたい

 この詩は、確か昨年の10月に書いたものなのだけど、どんな気持ちで書いたか、あまりよく覚えていなくて、掲載しておいてなんだけど、ずいぶんつまらない詩だなあと、今、読んで思った……(苦笑)。
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怖すぎる寝顔

2014-05-19 | 犬&猫との暮らし
 ひ、ひどい……。なぜ、こんな、見ているほうが肩が凝りそうな寝方をするかね。しかも、何の生き物か分からないような不気味な表情で……。


 
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カヤ、トイレ後のおやつ待ち

2014-05-19 | 犬&猫との暮らし
 カヤがトイレの場所を覚え始めた頃、上手にできたことを盛大にほめながら、ご褒美におやつをあげていた。

 おやつをあげる場所はたいていトイレのある部屋を出てすぐ横にあるダイニングボードの前。ダイニングボードの上段にカヤのおやつが置いてあるので、そこであげることになるのだ。カヤはその習慣を覚えたらしく、トイレをして戻ってくると、その辺りでおやつを待っているようになった。


トイレのある部屋のほうを向いて「あたし、オシッコして来たんだけどなあ」とアピール中のカヤ

 私が仕事をしている時も、トイレをした後、しばらくその辺で待っているようで、仕事部屋にカヤがいないことに気づいて見に行くと、ダイニングボードの前でじっとしていることがある。


「おやつ、くれないのかなあ~」。おやつ待ちのカヤ

 おそらくカヤの中で、決まった場所で排泄することがおやつをもらえることに結び付いた、と考えていいのではないかと思う。

 繁殖場にいた頃、カヤはほめられたことがあっただろうか。最初は「よくできたね、いい子だね」とほめてやっても、意味が分からないようだった。ほめられるということ自体、どういうことか分からなかったのだと思う。

 なのに「あっ、こら、ダメ」と叱る少し強い口調には、反応する。まあ、うちで「あっ、こら、ダメ」が出るのは、ボッチのウンチに突進しようとした時とゴミ袋に顔を突っ込もうとした時くらいなのだけど、「いい子だねえ」に比べたら「こら、ダメ」にははるかに素早く反応し、しかも他の犬たちと同じように「あっ、しまった」という態度を取る。繁殖場では怒られることはあっても、ほめられたことはなかったのだろうな。

 たくさんほめてあげたいし、たくさん声をかけてあげたい。カヤが今ここに「存在する」ということが、どれほど意味があることか、それを感じられるような暮らしをさせてあげたいのだけど、目が見えないと行動が限られてしまうので、声がけもどうしても単調になってしまう。もっと遊びの要素を盛り込みながら、行動に伴う言葉を覚えさせようかな。
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庭の紫系の花

2014-05-19 | 植物
 私の小さな庭では、「咲き乱れ」とまでは形容できないつつましさながら、何種類もの植物が花をつけ、この時期は犬たちの祭壇に飾る切り花に事欠かない。

 植物は、好環境を求めて移動できる動物たちと違い、どんなに過酷な環境であっても、大地に根差していのちを営み続ける。植物の持つ適応能力と生命力は計りしれないといつも思う。

 世話の行き届かない私の庭でも、季節が巡れば芽吹き、蕾をつけ、花を咲かせてくれる。アロマテラピーやフラワーレメディとして使わなくても、触れたり、眺めているだけでこころの治癒力が高まる気がする。

 何年か前にいただいたジャーマンアイリスは鉢植えでは力なく、開花したところをみたことがなかったのに、地植えに変えたら今年は見事な花を付けた。こんな色だったんだ~。


 放りっぱなしで茎ばかりがひょろひょろと伸びているアルストロメリアは、切り花にはもってこい。手をかけてあげてないのに株を増やし、長い期間楽しませてくれる。


 紫蘭は、実家のお隣のおじちゃんの形見。子どものころ、ずいぶん私を可愛がってくれたおじちゃんが、丹精していた鉢を1つ分けてもらったのだ。


 山アジサイの美方八重が早々と蕾をつけた。小さな青紫色の星が瞬いているみたいで、アジサイの中でも好きな品種。


 そうえいば、もう1種類あるアジサイ墨田の花火も、どちらかというと、こんもりと花房をつけるタイプのアジサイではない。小さな白い花がぱっと四方に広がり、その名の通り花火のように見える。でも、名前ほど派手ではなく、可憐なアジサイだ。墨田の花火が咲くのは梅雨に入ってからかな。
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今日は太極拳の日でした

2014-05-16 | 健康・整体
 アベシンゾーさんの発言は、ノンフィクション作家の保坂正康さんが言うように「反論できない言葉が先行し、前提条件と結論がつながっていない」と私も思う。言葉だけで国民にそう思わせようとする「情念的感情的」手法なのだ。

 おお~、イヤだ、イヤだ。

 と思いながら、それを振り払うかのように、今朝は太極拳教室へ。

 型の練習を始める前に、当然ストレッチをするのだけど、男性陣4人はからだが硬いのか、隣のほうから「ウウッー」とか「あああ」とか呻き声が聞こえてきて、時々吹き出しそうになる。笑っている場合ではなく、私ももう少し股関節を柔らかくしないといけないのだけど……。

 でも私、やっぱり太極拳が好きだなあと思った。太極拳は武術でもあるので、ゆるやかな演舞の中にも強さの表現があり、陰陽を体感できる気がする。先生が流れるように動きながら、要所要所でピシッピシッと型を決めるとほれぼれする。

 集中して練習した後は「大地としっかりつながっています」という立ち方ができる。からだの軸を確認できる。その感覚がすごくいい。


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『野の花ホスピスだより』

2014-05-16 | 
 昨日のグリーフケア講座の講師は、福島県飯館村の菅野村長だった。
 
 村長のお話を聞いていて、放射能に汚染された村の再建や、放射能被害によって家族のこころが分断された悲劇に直面している当事者の方に対して、原発事故を忘れたかのように、深夜も煌煌と明かりが照らされている都市部に住んでいる私は、何も言えないなと思った。

 先週の講師は、鳥取県にあるホスピス「野の花診療所」の院長、徳永進先生だった。爆笑を誘ったり、しんみりさせたり、お話がお上手で、聞き入ってしまった。

 なかでも「アンラーン(un-learn)」という言葉にまつわるお話がよかった。
 哲学者の鶴見俊輔さんがアメリカ留学中に、ヘレン・ケラーからこの言葉を聞いて、「学びほぐす」と訳したのだそうだ。「学びほぐす」だなんて、なんと素晴らしい訳だろうか!

 千恵ちゃんにその話をしたら、鶴見さんは後藤新平のお孫さんだと教えてくれた。
 後藤新平は、関東大震災で壊滅的な被害を受けた東京を復興に導いた政治家で、氏の復興計画は今でも高く評価されているそうだ。確か昭和通りを作ったのも、後藤新平だったんじゃないかな。

 で、千恵ちゃんがかつて『思想の科学』にエッセイを連載していた時に、編集委員だった鶴見さんが、千恵ちゃんのエッセイを読んで、温かい言葉をくださったこともあったとか。

 そんなことを聞き、ぽろんぽろんと関わりのつぼみがほころぶようで、うれしかった。

 徳永先生は、私たちは常に「アンラーン」していかなくてはいけない、人生で「学びきる」「学び終える」ということはないとおっしゃった。そして、臨床の現場にはいつのときも「編み直すこと」が求められるとも話していた。

 それまで着ていた、身体になじんだセーターをほどいて、編み直していく感じ。つまり、その時々に合った、変化に合わせた対応が必要だということ。

 人との関係にしても、私たちは常に「編み直し」ながら生きていかなくてはいけないのよね。

 徳永先生の講義に圧倒され、そのお人柄に魅了された私は、さっそく先生の数ある著書の中の1冊である『野の花ホスピスだより』を読んだ。 

新潮文庫(460円+税)

 とても味のある文章が綴られており、最後のオチが笑えたり、考えさせられたり……。臨床の現場からの数々の便り、事実は小説より奇なりと言うか、死と向き合う場面は重く響くけれど、人間って素晴らしいとも思える。泣かせる、泣かせる、電車内で読んでいて、困った。

 こころの深~い、深~いところで、末期の患者さんたちとつながり合い、いのちというものに真摯に向き合っていることがよく分かる。すごい方だなあと思った。

 徳永先生にお会いできて、本当によかった。グリーフケア講座を受けるきっかけを作ってくれた方にも、グリーフと向き合う機会を与えてくれた犬たちにも、こころから感謝。

 私、緩和ケアが必要になったら、徳永先生に看取ってほしいなあ。
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使っていない通信料が

2014-05-15 | つぶやき
 今年の1月分の請求から、携帯電話の内訳明細書に「通信料ウェブ@0.2円」なる項目が突然明記されるようになり、1月分は5,965円の請求があった。

 銀行口座からの引き落としなので、それをしげしげと眺めたのはなんと4月になってから。何事においても迂闊なのだった。2月分の請求額7,760円、3月分が8,260円とだんだん増えていく。

 おっかしいなあ、携帯でネットにつなげた覚えはないのに。

 あまりに高額だったので4月に入って最寄りのショップに出かけて行って聞いてみた。店頭の女の子は「ウェブにつながないと、この料金は発生しません」と言う。本社のカスタマーサービスに電話をつないでくれたので、「ウェブにつないでいないのに、料金が発生するのはなぜでしょうか」と聞くと、「送信しなくてもデータを受信すると料金はかかります」などと言うのだ。

 データを受信した覚えもないしなあ。いったい何だろうと思いながらも、本格的な疑問の解消に至れぬまま4月分の請求書を見たら、またしても8,093円もウェブ通信料が加算されていたのだ。8,093円だなんて、半端じゃない!

 こりゃ、たまらんと思って、カスタマーセンターに連絡したら、過去数か月のアクセス履歴を調べることができるというので、早速調べてみた。すると、毎日毎日、1日に20回以上モバイルウィジェット通信なるアクセス先が記録されている。

 なんで1日中、こことつながるの? 好きな人とつながっていられるならうれしいけれど、こんな訳の分からないところにつながらなくてもいいよ~と溜息。


 モバイルウィジェットが何であるかは、サイトから知ることができた。モバイルウィジェットとは携帯電話の待受画面上で動作するミニプログラムのことで、携帯電話機を操作していない場合でも自動で通信を行う場合があると書いてあった。
 さらに「モバイルウィジェットの通信(モバイルウィジェットが自動で通信をおこなう場合含む)は、パケット通信料が発生しますので各種パケット定額プランへのご加入をおすすめします」なんて書いてある。

 おっかしいなあ、パケット定額プランに加入しているはずだし、自動的に通信されて、使ってもいない通信料を払わなくてはいけないなんて、よく分からん。しかも、なぜ今年から急に請求されるようになったのかしら。

 そこで、改めてカスタマーセンターに電話をして、いろいろ調べてもらった結果、「こちらからのご提案としては、これまですでに引き落とされた不明な通信料は払い戻すということで、今後モバイルウィジェットにつながらないように、モバイルウィジェットのすべてのコンテンツを外す設定をお教えします」ということだった。

 「モバイルウィジェットサービスは昨年12月24日で終了しているのですが」と言われたのだけど、それが今年からの請求とどう関係しているのか理解できず、私には「何のこっちゃ」でした。

 通信料は現金を払い戻すというのではなく、今後の利用料に充填する形みたいだけど、なんで、こんなことになってしまったのかしらねえ。
 不可解なままだけど、とりあえずよかった。貧乏なのに、使途不明な数万円をどぶに捨てるところだった。

 今の携帯は5年以上使っているので、外部接続端子のカバーも壊れてしまい、だいぶガタがきているため、ぼちぼち機種変更しようと思っていた。ガラ系で十分だと思っていたのだけど、スマホに乗り換えようかなあ。思案のしどころです。
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庭の白い花

2014-05-14 | 植物
 昨年は小さくはかなげにしか花をつけなかったテッセンが、今年は昨年よりはるかに力強く開花した。


 ここのところの気温の上昇でびっくりしたのか、白丁花(ハクチョウゲ)も一気に開花。庭に出て、私もびっくりした。
 白丁花は長い間、名前が分からなかった花だ。実家にあったのを挿し木して増やしたのだけど、母に名前を聞いても「田舎の庭にあったのよ」などと言うばかりで埒があかず、ずいぶんと増えた頃、一生懸命調べて、やっと名前が分かったのである。


 一昨年、思い切って刈り込んだハゴロモジャスミン。根は残していたので今年は元気に成長し、やはりかなり強烈な匂いを放ちながら花房をつけた。お隣のお姉さんが窓を開けた途端に「うわ、臭っ!」と言い放ち、ピシャリと窓を閉めたのを耳にして、ボリュームいっぱいという感じで開花していたハゴロモジャスミンを、申し訳なく思いながら刈りこんだのだった。


 またお隣のお姉さんを悩ませるとよくないので、匂いが充満しないうちに早めに刈り込んでいるけれど、ハゴロモジャスミンに罪はないので、謝りながらの作業だ。もう少しやわらかい香りならいいんだけどなあ。
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カヤの血便と鉤虫②

2014-05-10 | 犬&猫との暮らし
 犬鉤虫は1~2センチくらいの線虫で、感染犬の糞の中にいた卵から幼虫が生まれ、それが経口感染によって感染することが多いのだが、なんとその幼虫が皮膚を食い破って、体内に侵入する場合もあるそうだ。ひえ~っ!

 いつものように先生は、私に図鑑を見せながら説明してくれた。幼虫は湿気のある草むらなどにも、生息しているらしい。鉤虫のライフサイクルを示した図に、そんな絵が描かれていた。

 鉤虫は小腸の粘膜に噛み付いて、吸血しながら繁殖するので、大量に鉤虫がいる犬は貧血を起こしたり、腸炎や栄養不良を起こしたりするという。

 「カヤちゃんの場合、卵が1個見つかっただけなので、今のうちに駆虫すれば、大事には至らないと思うのですが」とおっしゃる。が、しかし、何かイヤな予感。

 「先生、鉤虫は人にも感染しますか?」と聞くと、またまたなんと、幼虫は人にも食いつくというではないか! 「ただ食いついて皮膚から侵入しても、人の体内ではそうそう生存できませんよ」、「ご安心を」といった表情で言う。

 しかし、いろいろな犬たちがやってくる河川敷の草むらにもよく行っていたから、私だって食いつかれていたかもしれない。食いつかれると赤いポッチになって、痒いらしい。何に噛まれたか分からない赤いポッチなんて、いくらでもあったよと思い返す。

 私の質問もどんどんエスカレートしていく。
 「幼虫が湿度の高い草むらとか土中にもいるということなら、庭にも生息しうるということですね。私も食いつかれていたかもしれませんね。食いつかれたまま、私が家に入ったのであれば、うちの中にもいるってことかしら」と私が聞くと、「こういう話をするとイヤがる飼い主さんも多いのですが」と先生。私だってイヤだけど、対策を練っておかなくちゃいけないもの。

 幼虫は外界でも生きていけるのだ。ただし高温、低温と乾燥には弱いし、アルコール消毒で死滅できるという。四角い部屋を丸く掃くようなことをしていては、いかんと激しく思った。心を入れ替えて、清潔な室内維持に努めなくては!

 私自身はかような心構えで臨むことになり、カヤには駆虫薬を投与することになった。まず第1回目の投与後、卵が孵る時期を見計らい、第2回目を投与する計画である。

 ちなみに、鉤虫は宿主をきちんと分けており、犬鉤虫は人には食いつくくせに、猫には感染しないそうだ。どんなに小さな生き物でも、その営みに多様性があって、本当に不思議。

 長年犬を飼ってきて、ここへきて寄生虫の心配をするなんて……。ちょっと可笑しくなって、私が「いや~、真剣に寄生虫の話をするなんて、久しぶりですよ。昔、飼っていた猫の瓜実条虫の駆虫以来かなあ」と明るく言うと、先生もつられて、なぜかほがらかに「私も久しぶりですよ~」などと言ったのだった。
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カヤの血便と鉤虫①

2014-05-10 | 犬&猫との暮らし
 カヤは右目が萎縮し始めていても、至って元気なのだけど、8日の夜、グリーフケア講座から戻ると、室内におびただしい量の血便と吐瀉物が散在しており、仰天した。

 いつもは手作りの、少し汁気の多い鶏肉ベースの野菜ペーストとドライフードとを、半量ずつ混ぜて与えている。野菜ペーストは何日か分をまとめて作り、小分けにして冷凍保存しているのだが、連休中うっかりそれを切らし、市販の缶詰で代用した日があった。

 その缶詰は繊維質が多かったのか、ウンチが大量だったし、少し緩くなった。カヤには合わないのかもと思い、いつものようにスープを作ったのだけど、たまたまスーパーで目に留まったおからを新たに加えてみた。

 おからはトチ、ブナ、クリにも食べさせてきたし、犬に与える材料としてはNGではないので、気にしていなかった。なので、8日の朝、私はカヤにおから入りのスープを混ぜて与えたのだった。

 あちこちにしてある排泄物、吐瀉物に慌てていると、カヤは私が帰宅したことに気づいて、喜んで回り始めた。そんなカヤを制しつつ、汚れ物を片づけたのだが、おから入りスープでここまで腸がどうにかなってしまうなんて、あるのかなあと首をひねってしまった。

 その日は帰宅後にカヤにあげるはずのエサは抜いて、様子を見ることにした。

 翌日、朝のエサはドライフードのみを少量与え、経過観察。やや軟便だったが血便は出ず、やれやれと思っていたのに、今朝、少し多めに普通のウンチをした後、またまた血の混じった粘性のウンチをしたのだった。

 比較的鮮やかな血の色からすると、直腸からの出血かしら。
 先生に見せるためにデジカメでそれを撮影し、検便用のブツ入れに使っているお弁当用の調味料入れに、ブツを少し取って入れ、カヤを連れて病院へ行ったのである。

 先生の説明では、下痢に加えて嘔吐が続いているようなら、膵炎など他の病気を疑わなくてはならないということだったが、検便の結果、やはり大腸(直腸)からの出血で、複合的にさまざまな要因が重なって、例えばフードの内容が合わなかった、(散歩の練習のやり過ぎなどで)疲れていた、おなかを冷やした、私の不在が続いて寂しかったetc、etcで、大腸炎になったものと思われる。

 なるほど、思い当たる節もないではないと思いつつ、何の気なしに私が「何か寄生虫がいるということは、ないですかね」と聞いたら、先生が「今、寄生虫検査をしています」と言うので、診察室の奥を見ると看護師さんが顕微鏡を覗いていた。

 少しすると、先生が苦笑いしながら「あのぉ、1個だけなのですが、鉤虫の卵がありました」と告げたのである。えええっ~、鉤虫?!
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