今日はトチの14歳の誕生日です。30kgを超える犬は一般に小型犬より寿命が短いと言われており、以前は10歳を境に考えていたのでトチが無事に14歳を迎えることができて、本当にうれしい。ほかの2頭に比べ、切ったり張ったりの治療回数も多く、乳腺ガンの手術までしたのに、現時点で大病もなく、健やかに暮らしていることに心から感謝しています。
14年という月日にはさまざまなことがあり、私の生活も大きく変わったし、感慨深いと思うけれど、振り返るとホントに面白くて、いい人生だったなぁ(なんか死を前にしたおばあさんのような言いっぷりだけど)。ダンナには添い遂げはぐったけど、常に添って生きてきてくれたトチには感謝しかありませんね。
今朝の富士山
トチ1頭だけしかいなかった時も犬用のケーキなど用意したことがなく、普段よりちょっとだけ贅沢なエサ(お肉を混ぜるとか、野菜や果物を多めに混ぜるとか)をあげるだけでしたが、誕生日が大晦日なので、毎年夕方のエサは年越しそばをメインに、いろいろ混ぜてやっています。それはトチだけにではなく、ほかの2頭にも同様の内容のものを用意してやります。それぞれの誕生日には3頭ともに少しだけいいエサが食べられたり、変わったおやつがもらえたりするわけです。
土道で(左からクリ、ブナ、トチ)。黒いモアイ像みたい…
こっちがそのつもりでも、犬たちは「今日のはちょっとリッチ!」などとも思わず、あっという間に胃袋に納めるわけで、「もっと味わって食べなさーい!」と言ったところで、きょとんとされるのが関の山。犬の誕生日を祝うのも飼い主の自己満足でしかないのだけど、たとえ家中のものが破壊されても、それがゆえに禅の境地を学んだり、根性が養われたりするので、やはりかけがえのない存在への思いを表したくなるものなんですね。親バカ?
ちょっとちょっとぉ、どこ見てんの~。こっち向いてよ
(実は向こうで放たれた犬に気を取られているのでした)
昨日、獣医さんにボッチを連れて行き、便秘である旨を告げると、ボッチのおなかに触った先生がひと言、「こりゃ、すごい!」。腸内に溜まった便が触診でも分かったのでしょう。それから唸るボッチを押さえつけ、実に手際よく腸から便を押し出すと、出るわ、出るわ、こんなに溜め込めるのかと思うほど大量の便が出てきました。ボッチはさぞ苦しかったことでしょう。尿管も圧迫されていたようで、便を絞りだしたあと、おしっこも大量に出ました。
先生は「便を出せないことより、おしっこを出せないことのほうが問題。死につながりますから」と険しい顔でおっしゃる。そうね、尿毒症を発症したら危険だものね。
溜まりに溜まった排泄物を出したことで、ちょっとほっとしましたが、便秘予防の管理をしてあげなくちゃいけないので、まだ予断は許されません。それに何が原因で便がでにくいのかも、まだ解明されていませんし。
4年前、ボッチをうちで預かってあげていたときは、ボッチはまだ子猫で、うちの犬たちのトイレで用を足していました。うちの犬たちを見て、自分もそうするものと思ったのでしょうね。大きな犬トイレにちょこんと小さな猫ウンチがしてあるのが微笑ましかった。でも、もう今はそうはいきません。元飼い主さんから渡された、たくさんのボッチのお輿入れ道具の中から猫トイレを取り出し、サークルの中に設置してあげました。
ボッチが乞われて里子に出された家には先住の犬がいて、その犬がボッチに吠えたて、そのうち里親さんの都合で地方の家と東京を行ったり来たりしなくてはならなくなるとボッチも一緒に東京へ。そこで野良猫にノミを移され、この夏は激しいノミアレルギーに罹り、ストレスもあってか便秘、軟便を繰り返し、里親さんの難儀そうな様子を聞いた元飼い主のMさんが再びボッチを引き取った、とまあ、ボッチには落ち着くことができない1年半だったようです。
家を留守にしがちなMさんはボッチの貰い手を探していたのだけど、自分から具合の悪いボッチを人に「貰って」とは言えず、たまたまこの年末年始預かりをお願いされていた私は、ボッチとMさんの切羽詰まった状況に思わず「うちで引き取ってあげてもいいよ」と言ったのでした。
私にとってボッチは6匹目の飼い猫。トチは(妹の猫も入れると)一時4匹の猫と暮らしていたことがあるし、ブナもクリもここに引っ越す前は「武蔵」「小次郎」という2匹の猫と同居していました。武蔵と小次郎が歳で亡くなったあとは、犬だけの暮らしになりましたが、猫1匹くらい増えても何とかなるでしょう。「これからボッチはうちの子になるからね」と言うと、小屋の中でシーシー威嚇しているボッチを尻目に、犬たちは「ふうん」とさほど興味も示さず、自分たちの居場所にどたりと寝そべったのでした。そのうちボッチも慣れるでしょう。
軽井沢の雑木林で拾われた子猫のボッチ。拾い主は知り合いのMさんで、まだボッチが小さな頃にうっかり椅子の足でふんずけてしまい、私にSOSが出されました。ちょうど彼女が仕事で海外に行かなくてはいけない頃だったので、数カ月ボッチを預かり、面倒を見ていました。
あれから4年。Mさんが仕事で何日か留守にするたびに、あちこちに預けられたり、里子に出されたりしていたボッチが、今年の秋あたりから便秘に悩まされているということで相談を受けました。猫の便秘によいというサプリメントを紹介したのですが、その症状からして、どうも巨大結腸症ではないかと思われます。
猫の巨大結腸症は、腸の力で便が押し出せなくなり、慢性的な便秘が続く状態で、便が結腸に詰まって結腸が巨大化し、さらに便が溜まってしまう、言うに言えない辛い状態が続く病気です。事故などで骨盤を骨折したり、腸周辺にできた腫瘍のために骨盤狭窄が起こり、結腸が圧迫されることで発症する場合があるので、幼い頃の不慮の事故からボッチの場合は、脊椎(特に腰椎)の変形による骨盤狭窄が原因ではないかと思われます。
この年末年始、ボッチを預かってあげることになっていたので、うちの犬たちの主治医に連れて行き、ちゃんと診察してもらうことにしました。で、Mさんの諸問題を考えるにつけ、ボッチをうちで引き取ってあげることが良策かもしれないと思い、そう申し出ると、Mさんは「ホッとした。助かるわぁ」と心底喜んでおりました。
うちの犬たちは猫との共同生活に慣れているし、ボッチとも数カ月暮らしていたので、すぐに慣れることでしょう。
ということで、この暮れにきて、家族が増えることになってしまった…。うちの床を歩きまわる脚の数は計18本。スゴイなあ。
慣れるまでサークル内のここがボッチの新居です
授業を終えて、ホームレスのおじさんを見かける群馬銀行の前に差しかかると、行きしなには居なかったおじさんがポツネンと座っているのが見えました。その時間にはたいてい毛布にくるまって寝ているのに、昨日はまだ起きていました。
ちょうど夜回りの一団が通りの向こうからこちら側に渡ってきて、おじさんの前を通って行ったのだけど、おじさんに気を留める人も声をかける人も、誰一人としていませんでした。和気あいあいと語り合いながら通り過ぎて行く夜回りの一団の姿が、おじさんの存在をもみ消しているように見えました。
私はまたコンビニで温かい飲み物や食べ物を多めに買い、おじさんの所に行ってみました。少し勇気が要たけれど、
「おじさん、行く所はないの?」
と声をかけてみました。まぁ行く所があるなら、ここにはいないのですけどね。つかつかと近寄られ、急に声をかけられたおじさんは驚いた様子で、
「あぁ」
と、うろたえていました。
「おじさん、これ」と言ってコンビニの袋を差し出すと、おじさんは「いいよ。大丈夫、大丈夫」と言って戻そうとしました。プライドを傷つけちゃったかもと思ったので、私は「いいよ。今日はクリスマスだからプレゼントだよ」と言って、駅前のドラッグストアで買っておいたカイロ20個も一緒に、おじさんの所に置いて来ました。本当なら、路上生活者の支援団体が運営している一時的な宿泊所などを教えてあげられればよかったのだけどその用意もなく、「根本的な手助けにはなっていないよなぁ」とぼんやり思いつつ帰ったのでした。
たまたま昨日、人材派遣会社の採用担当者と話す機会があり、派遣会社の受け取る仲介手数料の額を聞いて、たまげたばかりでした。一般的には支給額の40%とのこと。
たとえばAという会社に手配した派遣労働者が20万円の給料だとすると、その40%、つまり8万円は派遣会社の取り分で、派遣労働者本人への支給額は12万円ということになります。仮に年収300万円なら派遣会社は120万円の儲け。派遣労働者には派遣仲介料が天引きされた180万円しか支給されないということですね。仲介料をこんなに取るなんて…、驚いてしまいました。
派遣切りに遭って、ホームレスにならざるを得ない人たちもいると報道されています。なんとバランスの悪い世の中でしょうか。
久し振りに会った友人から、最近職場が変わったという話を聞かされました。アパレル関係の仕事なのですが、前の職場を辞めた理由がフロアマネージャーの陰湿な態度に耐えられなくて…というのです。まったくいわれのない八当たりをされるので、堪忍袋の緒が切れたそうな。「どう考えてもこっちに落ち度があったわけじゃないのよ。こっちは派遣だから弱い者いじめかなぁ」と友人は言う。
そういえば私も10月下旬にそんな思いをしたなぁと思い返すことしばし。その人の虫の居所が悪かったのか、何にもしていないのに、どうして私がキレられなきゃならないのかなぁ、もし怒るとしたら連絡を怠った超本人に怒るのが筋なのになぁと思いながら、その人が怒って口にした文句の数々を後日他の人から聞かされて、心底がっかりしたのでした。
「今の職場にはそんな人間関係もなくて気が楽」と言う友人に「よかったねぇ」とお祝いを述べ、「そんじゃキレイな景色でも見に行きませう」と、短い時間でしたが街のイルミネーションを楽しんだのでした。
10歳になる黒ラブを飼っている友人から、犬たちへのクリスマス・プレゼントが届きました。「皆に少しずつ、ささやかですが、クリスマス・プレゼントです」と書かれたメモと一緒に入っていたのはレトルトのスープやふりかけ、おやつが入った「ポチのお弁当」というランチボックスでした。
蓋を開けると、玄米100%の食パン、玄米せんべい、ナチュラル高栄養素ふりかけに、国産赤鶏と野菜のスープ煮のレトルトパック。それにお手拭きやプラスチックのスプーンまで入っています。「なぜ、お手拭きやスプーンまで?」と思いましたが、よく考えたらこれはお弁当であるから、外で食事をさせるためのセットなわけで、多分レトルトパックから具を出すためのスプーンであり、飼い主の手が汚れたときのために使うお手拭ということなのでしょう。加えて、丁寧なことに容器を固定する両面テープまで入っているのです。
その注意書きには「片面を容器の底面に貼り付け、もう一方の面を床や舗装面に貼り付けると、容器が安定します。芝生や土など接着が困難な場所では、お弁当を手で押さえて与えてください。」と書いてある。いや~、犬にも人間にも過保護な世の中になりましたねぇ。
お弁当の包みを見たら、体重3.5kg前後の小型犬(成人用)と書いてある。「理想の栄養バランス。成犬の主食用にどうぞ」とありますが、30kgを超えるうちの犬たちにとっては「おやつ」みたいなものですね。内容からすると、かなりセレブなおやつです。こんな高級感のあるおやつに慣れてしまっては困るので、小出しにくれてやろう…。
一緒に添えられていた2色キューブクッキーは保存料や添加物を一切使わずに、全粒小麦粉とヤギのミルクで作られたナチュラルクッキーだそうで、私が食べたいくらいです。
1歳の黒ラブ・グラッシーのうちでは2週間前からクリスマスケーキ(もちろん犬用です)を予約していたと言うし、犬用のおせちも年々バラエティ豊かになっているようだし、私には無縁の状況ですが、犬の飼い方も随分と変わってまいりましたね。ホント、驚いてしまいます。
早い時間に河川敷に行くと会うヨークシャーテリアのダン吉君。本名は車ダン吉、10歳のオスのヨーキーです。いつも飼い主さんの自転車の後のカゴに乗せられて、河川敷の土手にやってきます。被毛をほとんど刈り込んでいるので、一見ヨーキーには見えず、未熟児の小鹿のようです。寒い日には手編みのボレロを着せられて、とても可愛い。
飼い主さんは虫や野の草に詳しく、「ただ者ではない」と私は思っているのだけど、およそヨーキーを飼う雰囲気の人ではないのですが、ダン吉くんを自分の目の届く範囲に放し、散歩をさせています。
ある日の会話でダン吉君が不自由な体であることを知りました。「コイツは三重苦なんだよ。目も見えなくて、耳も聞こえない。おまけにアトピー性皮膚炎だから」と飼い主さん。そのお話から被毛を刈り込んでいる理由や、ダン吉君があまり飼い主さんから離れない理由が分かりました。
目が見えず、耳が聞こえなくても、それほど不自由そうに見えないのは、犬の嗅覚が人間よりはるかに優れているからでしょう。
犬は鼻腔内の嗅上皮(きゅうじょうひ)という匂いを感じる細胞の表面積が人間より広いため、匂いを嗅ぎ分ける能力が(嗅ぎ分ける匂いによって違いますが)、人間の5,000から1億倍もあるといわれています。人間の嗅上皮がおよそ5平方cmなのに対して、犬は18~150平方cm。その上、匂いを識別する神経も優れているため、匂いによる個体識別が的確にできるわけです。
ダン吉も衰えていない嗅覚で飼い主さんをはじめ、周囲のさまざまな匂いで識別をしているのですね。
ダン吉君は糖尿病で、1日2回のインシュリン投与が欠かせないそうです。獣医さんでインシュリン注射をしてもらうと1回2,000円かかるそうです。1日2回必要なら、1日に4,000円もかかってしまう。
そこで飼い主さんは自分で1日2回、ダン吉君にインシュリンの注射を打ってあげているとのこと。「治療で毎月10万円かかってるよ」とこともなげにおっしゃる。スゴイ…。
それだけでもやんなっちゃうのに、それでも飼い主さんは毎朝ダン吉君を自転車に乗せて河川敷にやってきて、ダン吉君を遊ばせています。そして、夏には草ボウボウになって通りにくい土手道の草を刈ったりしてくれるし、虫や野の草を和んだりしているのです。
飼うのに飽きたから、思いのほか世話が面倒だからといって、簡単に保健所にやってしまう飼い主たちにぜひとも聞かせたい話です。
恐らくみんな「こうなりたい自分」というものがあると思います。「こうなりたい」という目標があるから、その努力をします。それは誰かと比べて、というのではなく、こういう自分にと思うから、それに近づきたいと思うわけです。
そして「こうはなりたくない」という合わせ鏡のような存在がありますね。それをバネに「こうなりたい」自分に近づこうと自分を磨いたりするわけです。
クライアントの会社で詰めて仕事をすることがあるのですが、その部署にとにかく大声で愚痴ったり、人をなじったりする人がいます。相手方との電話を切ったかと思うと「やってられねーよ!」とか、「オレは使いっぱかよ」とか、大きな声で独り言を言うのです。周りの社員は慣れっこなのか、その人の上司がそれをたしなめる場面を見たことがありません。
私は単に外注でたまたまそこの在席しているだけですが、違う仕事をしていてもモチベーションが下がります。彼の口から前向きな心地よい言葉を聞いたことがありません。ほかの人からも別の部署の人への非難、文句、愚痴などなど、そんな話を耳にすることが多い。大きな会社というのはそういうものなのかもしれないけど…。
ホリスティック医療の関係者が言うところの「いい場に身を置く」ということは、自分から積極的に「こうはなりたくない」という所から離れることなんだと思います。そのためにはかなり腹を決めなくてはならないこともあるけれど、利害と信念とを秤にかけられるだけ、恵まれているということかもしれません。
言葉の力(言霊)を実証した写真集を見たことがあります。水の結晶、つまり氷ですね。水の入った2つのコップの一方にネガテジブな言葉を書いた紙を貼り付け、もう一方にはポジティブな言葉を書いた紙を貼り付けておき、凍らせてその結晶を撮影します。「バカヤロウ」とか「死んでしまえ」などマイナスの言葉を書いた紙の氷の結晶はガタガタで形が汚いのに対して、「素晴らしい」とか「ありがとう」などポジティブな言葉を書いた紙を張り付けた氷の結晶はなんと整った美しい結晶であることか。
『水からの伝言』というこの写真集は科学的には物議をかもし賛否両論あるにせよ、いつも文句ばかり聞かされていたら、たとえ科学的な根拠がなかろうとも、心が晴れやかにならず、前向きになれなくなることくらい誰にだって納得できますよね。何にせよ肯定的な見方ができない人たちとは、いい仕事ができなくなるのは当然なことです。心はお金では買えないので、選べるのであれば状況を選ばなくては、と思います。
かつてライブドアのホリエモンは「お金で何でも買える。心だってお金で買える」と言っていましたが、彼の買った心とやらを見てみたいものです。
今日は夕方から冷たい雨が降り出し、12月とは思えない日中の暖かさからは予想もできないほど冷え込んできました。授業に向けて足早に歩いていたとき、すでにシャッターが閉まった銀行の入口の前に、そのおじさんが何か呆然としたような様子で、虚空を見つめて座っているのが目に止まりました。ひどく哀しそうな生気のない瞳で彼は何を見ていたのでしょうか。
授業を終えて帰る時には、おじさんはすでに毛布にくるまって寝ていました。私はその先にあるコンビニに立ち寄り、5個入りのホカロンと肉まん2個、温かいコーンポタージュを買い求め、おじさんの所に戻りました。何となく、ただ何となくです。毛布をかぶっているおじさんの頭の方にビニール袋を差し出して、「おじさん、おじさん」と声をかけました。辺りは少しすえた臭いがしていました。
おじさんがひょっと毛布から顔を出したので、「おじさん、これ」と言ってビニール袋を顔の脇に置くと、肉まんやスープのぬくもりと匂いで分かったのか、「すみません」と言いました。あまり歳を取った声ではなかったので、もしかしたら見た目よりずっと若いのかもしれません。
その人がどうしてホームレスになったのかは分かりません。分かっていることは、こんな身にしみる冷たい雨の夜に外で眠らなければいけないということ。私には今、住む家があるから、仕事を選ばなければ、就ける仕事もあるでしょう。昨今の派遣切りの事態をも顧みつつ、貧乏でも雨露しのげる家があるということは幸せなことだと心から思ったのでした。
そうしたら、ちょうどその訓練士さんが「いいブリーダーさんと出会ったばかりで、最高の血統の子犬が産まれていたから、思わず手付を打った」というので、そのブリーダーさんを紹介してもらいました。
連絡をしてみると、本当にラブラドールという犬種を愛していることが伝わってくる、ラブラドール専門に14年ブリーダーをしている方で、初めて電話をしたのに50分近くお話しをしてしまった。遺伝疾患の検査もお金をかけてしっかりやっていて、だからといってそれを価格に反映せず、飼い主の飼育環境や考え方を入念に調査したうえで犬を渡すという、今どき問題になっているブリーダーとはおよそかけ離れた良心的な方でした。
転売目的や繁殖用に買い取るようなことをした場合には、犬を取り返しに行くような熱血漢なのです。ちなみに、そのブリーダーさんはティンカーベル・ケイコ犬舎の野口けいこさん。
http://www.tinkerbell-keiko.com/
こういうブリーダーさんばかりだと犬たちも幸せなのだけど…。いやいや、飼い主となる人たちの意識も変わらなければネ。
森や林、木立ちのあるところを歩くのが好きなので、ときどき犬たちとの散歩も和光樹林公園や朝霞青葉台中央公園のような樹木がたくさんある所へ行くわけですが、「樹林が好きだ」と言っている割には木の名前を知らないことに今頃気づき、遅ればせながら図鑑なんぞを買ってみました。
だいたい入居前から植わっている我が家の庭樹の名前すら分かっていない。やっと分かったのは、赤い実がなるピラカンサくらいで、あとの木は「この木、何の木、気になる木~♪」と歌い続けて早7年。公園を歩きながらも、「この木、何だろう」と呟いたあとに、たいてい「この木、何の木、気になる木~♪」と歌い終わると、「やっぱり木立ちを歩くのって、気持ちいい。幸せ!」などと思い、日常に戻るという繰り返しでした。
で、初心者向けの『葉っぱで調べる身近な樹木図鑑』という本を買い求め、散歩の折には携帯しと意気込んでいたところ、出かけた和光樹林公園で気づいたことが…。
落葉してしまった樹木だと、この時期、葉っぱで調べることができない。しまった! 今度は『樹皮で調べる~』とかってヤツを買わなくちゃ!
木の名前は分からねど(負け惜しみ?)、それでも木立ちは気持ちいい。冬の林も凛としてよいですね。
昨日、久し振りに自転車でお散歩中のグラッシーに会ったとき、グラッシーが体型的に締まって見えたというか、何か精悍さが増した気がしたので、思わず「グラッシー、痩せた?」と聞いてしまいました。「そんなことはないと思いますけど、実は」と飼い主さん。グラッシーを訓練競技会に出場させるために訓練士さんに数日預け、大会では好成績を収めたとのこと。
なんと、埼玉訓練競技大会の第1部で48頭中3席に入賞し、50mの速さを競うドックタイムレースで、ラブラドールではダントツ5秒8というタイム。もちろんハウンド系のワンコたちには負けるものの、グランドで見せてくれるいつもの猛ダッシュを披露してくれたようです。
競技中のグラッシー
すごい、すごい、グラッシー! グラッシーの快挙にこちらもうれしくなってしまい、写真を送ってもらいました。今回はリード付きの部だったとのことですが、グラッシーなら充分オフリードの部門でもいけると思う!だって、すでのCD2(家庭犬中等科訓練試験)を通っているんだもの。
グラッシーが何か違う雰囲気に見えたのは、そういうことだったんですね。人間もそうですが、犬も緊張感のある日々を送ると、風情が変わるものなんです。毎日だらっとしていると、やっぱりだらっとした感じになってしまうんだな。
と思いつつ、うちの犬たちを見やり、ついでに自分を鏡に映してみたのでしたが…。ううむ。
チョコラブのジョイ君(10カ月)
今朝は久し振りに河川敷のグランドに出かけました。ぎっくり腰になってから、犬たちとボール投げやサッカーをやるのを控えていたので、犬たちにとっても久々に運動らしい運動ができた朝でした。
「ボール持ってきました」 by ブナ&クリ
トチ走る。「ビスケットを投げてくれたから」 by トチ
久し振りに黒ラブのグラッシーやパピヨンのアルシオーネに会い、かつて一度だけ出会ったチョコラブのジョイ君にも会いました。初めて会ったジョイ君は4カ月で、まだ全体に幼い丸みがあり愛らしかったのですが、今朝会ったジョイ君は10カ月になっており、表情にはまだ幼さが残るものの、がっしりとすでに成犬の体つきで、おまけにものすごくハイパー! 散歩のときはさほど引っ張らないということでしたが、遊びたいのか口角に泡まじりのヨダレを溜めてワンワン吠えまくり、なかなか落ち着く様子なし。
「ジョイ、落ち着けっ!」と飼い主さん
家でもテーブルの足はかじられ放題、スリッパなんて何足やられたか分からず、メガネも壊され、先日はカレー3人分をこっそりたいらげており、そのあと下痢で大変だったと、いたずらを挙げればきりがないといいます。
ハハハ、そんなの私はすべて体験済みであります。「ありました、ありました」と言いながら、余裕で聞いておりました。
「犬とあまり交流がないので、犬と会うと高校生の娘では制御できなくなる。少し上下関係を学ばせてほしい」と飼い主さんが言うので、しばらく立ち話方々、3頭と挨拶をさせていましたが、ワンワン、ハアハアと動き回るジョイ君に、さすがにトチも鼻っ面にシワを寄せて「ウ~ワンッ」とひと吠え。ブナも応戦していましたが、ジョイ君の飼い主さんは「ちょっと叱ってやってくれ」とブナに言っているし、お互いにケンカをしているわけじゃなく、大きな子犬が舞い上がっているのを諫めているだけなので、放っておきました。
最近、訓練士さんに来てもらうようになったそうで、初めはその厳しいやり方に驚いたという飼い主さん。しかしながら、10カ月ですでに33kgくらいあるというから、このまま自転車やバイクを追いかけて行ったり、ほかの犬目がけて疾走したりされては大変。しつけの方法を学んで、日々頑張らねばなりますまい。
腰椎すべり症ということで、激しいぎっくり腰状態になり悲鳴を上げていた私が治療してもらったのは、帯津三敬塾クリニックの鍼灸治療科の藤井先生と、アトラスプラクテックの烏山さんでした。
烏山さんの名刺には「総合治療・医療品・漢方薬・整体」と書いてあるのですが、本業は「薬屋です」とおっしゃる。でも火曜・水曜は治療を依頼されたお宅に伺い、カイロ、オステオパシー、経絡治療、鍼など、症状に合った治療をしてくれます。
私の場合には腰椎がズレていたので、「骨格矯正をしなくては」ということで来てくれ、立った状態、治療用ベッドに座った状態、うつ伏せの状態、仰向けの状態で、骨を触診してもらった結果、腰椎はあまりひどいズレではないということでしたが、左肋骨の数本がよれており、右寛骨が少しねじれて前傾しているという。
それで、矯正が必要な場所にバイブレーターを当てて骨に振動を加えたりするのですが、そのときに必要な場所に小さな硬い枕みたいなクッションをあてがったり、砂袋のような重石を乗せたりします。
私の腰椎4番はおなか側に少しズレていたので、うつ伏せになって腰椎4番くらいの位置に芯のある円柱のクッションを当てて、仙骨に5kgくらいの重石を乗せて20分くらいじっとしていたりしました。「これは自分でもできるケアなので、座布団を円柱に丸め、重石には米袋を代用してやるといいですよ」と教えてくれました。
ついでに、烏山さんが開発したというチタン製C字型器具で、リンパの流れを整えてくれたのですが、リンパ液が滞っていた右足の踝上の辺りなど、本当にグリグリした感じで、痛かった~。でも、全身のリンパの流れを整えてもらい、スッキリしました。
そんなこんなを2時間もやってもらい、自分でのケア方法なども教えてもらい、昭島市のほうから来てもらった交通費など込みで1万円というのは、申し訳ないくらい安いかも。
烏山さんには重症の方から声がかかることが多いらしく、完治へは導けなくても癌やリウマチの患者さんの苦痛の軽減にも貢献しているみたいだし、まず、彼のツボの勉強会に出席したとき、私の背中から腰を軽くなでただけで、「腰が悪いでしょ」と言ったのにはすごく驚き、「ううむ、烏山さんは本物かも!」と思ったのでした。だって、烏山さんには伝えていなかったけど、私は坐骨神経痛持ちなんだもの。
で、ぎっくり腰になって、鍼灸では凝り切った深部の筋肉は緩め切れないと知ったとき、思い切って烏山さんにSOSを出したのでした。遠方なのに厭わず来てくれ、本当に安心しました。患者にとって「安心」というのは、何にも代え難い良薬なんですよね。
烏山さんは薬の相談にものってくれるし、腕も確かなので、安心してかかれる治療家です。昭島市方面の方でお困りの方はぜひ一度相談してみるとよいでしょう。
今は痛みはなくなりましたが、ホカロンで腰を温め、コルセットは欠かせずしてます。腰を痛めたままでは、大型犬の介護はできないもんね。
今年も残り少なくなってきました。このまま静かに年を越してほしいと願うばかり。「だれ」に静かに年を越してほしいかというと、クリにです。クリがこのままてんかんの発作を起こさずにいてほしいと。
今年は、クリが生まれて9年の間で、初めて発作が2回で収まっているのです。2月、3月に1回ずつ。それ以降1度も発作を起こしていません。
抗てんかん薬のフェノバルビタールを投与し始めたのが、2003年2月。
前年の12月、ジャーマンシェパードドッグクラブ・トレーナーズクラブ連合会東日本訓練競技会の家庭犬初等科の部に、クリとブナを出場させました。競技会まで早朝の散歩のときに、必ず15分は訓練種目の復習をさせていたので、クリにはやはりストレスがかかったのだと思います。毎週のように発作を起こしていたのです。まあ、その甲斐あって初めて一緒に臨んだ大会では、クリは22頭中5位で入賞。ブナは入賞は果たせませんでしたが、7位と健闘しました。
年が明けた1月にも発作があったのだと思います。たまりかねて、まだかかり始めて間もなかった和光動物病院の板倉先生に相談したのでした。副作用を心配し、悩みに悩んだ末、その年の2月1日からフェノバルビタールの投与(12時間間隔で朝晩)を開始しました。
薬剤の血中濃度が落ち着くまでの2週間余りの副作用は、見るに忍びないものでした。多飲多尿は今でもですが、まず廃人のようにぼーっとしてしまい、ふらつきもあり、しっぽは常に下がった状態。元気なクリに戻れるのだろうかと心配しつつ、様子を見守り、毎日状態を記録しました。
3週間もすると状態は安定してきましたが、だからといって発作がなくなることはありませんでした。薬を始めてからの記録ですが、2003年2月以降が14回。2004年が14回。それから徐々に頻度が減り、2005年が8回、2006年が4回、2007年が3回、そして今年が2回。
2005年3月のエネルギー療法のひとつであるレイキを学び、クリにも頻繁に手当てをしてあげていたことや、ハーブを取り入れたり、エサを手作りにしてみたり、バランスドッグマッサージを学んでやってあげたり、いつか薬と縁が切れる生活を送らせてあげたいと思ってやってきました。発作につながるきっかけを割り出して、極力それを避けてきたことなど、そういった総合的な働きかけの結果が発作の軽減につながったのだと思っています。
けれど、発作が減ったからといって、すぐに薬をやめてしまえないところが厄介な点です。発作がない年が1~2年続いたら、徐々に薬を減らしていくのですが、何年かかるかわかりません。クリは一生薬をのみ続けなければならないかもしれないけれど、それでも発作がないほうがいい。脳へのダメージは少ないほうがいいから。
なので、どうぞ今年はこのまま無事に年を越しますようにと祈らずにはいられないのです。そして来年はできれば発作無しの1年であってほしい。