小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

『通訳ダニエル・シュタイン』

2010-06-29 | 
 現代ロシアの人気女性作家リュドミラ・ウリツカヤさんが書いた『通訳ダニエル・シュタイン』の上巻を読み終えました。

 この本は、ゲシュタポでナチスの通訳をしながら、多くのユダヤ人を脱走させ、戦後カトリック神父となったダニエル・シュタインの生涯を描いた上下巻の大作です。主人公ダニエルのモデルは実在したユダヤ人のカトリック神父、オスヴァルト・ルフェイセン氏。

 オスヴァルト氏はポーランドに生まれ、何度も死を目前にしてながらまるで奇跡のように難を逃れ、ゲシュタポの通訳になって生き延びます。その間、皆殺しにされる直前だったゲットーのユダヤ人300人を、巧みな情報操作によって脱走されることに成功するのです。

 ホロコーストを生き延び、カトリックに改宗したのちイスラエルに渡り、ユダヤ人のカトリック神父として人種や宗派の違いを超えた教会の在り方を模索し、その構築に尽力するのですが、ユダヤ教やイスラム教との摩擦もあり、ローマカトリック界から異端的な扱いを受けた彼の足跡を、本人だけでなく彼と関わった人々の日記や書簡、対話、講演会などから浮き彫りにした小説。

 外国の人名を覚えるのが苦手なので、「この人、どういう関係の人だっけ」とたびたびページをめくりなおしたりしましたが、読み応え充分。

 著者のウリツカヤさんの「彼の教えは、何を信じるかより何をするかが重要、ということです」という言葉に、頭でっかちになりがちな己を振り返り、こうべを垂れたのでありました。

 これから分厚い下巻に挑みます。
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ゴナ、立てなくなる

2010-06-24 | 犬&猫との暮らし

 妹から「昨日からゴナが歩けなくなってしまって、今、おむつをしている」と、電話がありました。ゴナは15歳か16歳くらいのミックス犬です。

 ゴールデンウィーク、妹たちが出かけるのに、さすがに高齢のゴナを連れて回れないというので預かったのですが、そのときはまだ年寄りなりに元気でした。耳はまったく聞こえませんが、食い意地だけはものすごく張っていた。

    

 私の朝食をテーブルの上に置き、紅茶を取りにキッチンに行っているすきに、ゴナに食べられないようにソファとテーブルの距離を放しておきました。ドサッと音がしたので慌ててソファのところに行くと、ゴナがソファから転げ落ちているじゃありませんか!

 「大丈夫、ゴナ!」と助け起こすと、平然とした様子でソファに飛び乗ったので安心しました。が、しかし、大丈夫じゃなかったのは私の朝ご飯プレートでした。

       

 ゴナはテーブルの上の目玉焼き目がけてダイブし、完全に口にできずにソファから転げ落ちたのですが、私の朝ご飯はこんなになっちゃってました。

 ああ、あんなに元気だったのに。さっき見舞いに行ったら、両足先が冷たくて、右後ろ足がマヒしてしまっているようです。歩けないのでおむつをされていました。
 昨晩はかなり騒いだそうで、おそらく激しい疼痛に見舞われ、痛くて騒いだのでしょう。ブナのように腰の神経が圧迫され、炎症しているのではなかろうか。

 妹たちは今日は様子を見ると言っていたけれど、日頃ゴナは外にも出ず、病気もしなかったため、かかりつけ医がいないので困っていました。
 今の私は笹塚動物病院しか勧められないけど、妹のパートナーは「いかんせん遠い」と言う。そうねえ、困ったなあ。

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屋形船

2010-06-24 | つぶやき
 昨日は、仕事でお世話になっているKD印刷の課長からのお誘いで、屋形船に乗りました。昨年の夏を除き、今年で3回目。

 北品川の船宿「平井」を出発して2時間半の湾内遊覧。船内では、お刺身や揚げたての天ぷらが供され、アルコールは飲み放題。つい飲むほうに一生懸命で、食事は二の次になってしまうのが、ちょっと残念。

 北一文庫の服部さんが「ここはマンハッタンみたいでしょ。3時くらいからここで飲むのが最高なんだよ」というビル群(マンハッタンに行ったことがないので分からんが)を望み、レインボーブリッジを眺め、お台場の夜景を楽しみながらしばし停泊。

    


 昼間の風雨がウソのような美しい夕焼けで、今年は今までで一番感動的な風景だった気がする。なんでだろう。年くったから?
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『告白』

2010-06-22 | 

 日曜日、料理の撮影のため家を出て駅に着いた時、今、読んでいる本をカバンに入れてくるのを忘れたことに気がづきました。東京を横断する形で、小一時間地下鉄に乗っているのに……。

 今流行りの「駅地下ショッピングモール」のような装いに、再開発されたばかりの駅構内に、フロアスペースの広い本屋ができたので、何か読むものを買おうと思って立ち寄りました。

 映画化されて話題になり、平積みになっていた『告白』を購入。

 読み始めたら、ぐんぐん引きこまれた。昨日は久しぶりに仕事漬けの日々から解放されて、何もしないでいい日にしようと決めました。家事は溜まっていたけれど。

 担任だったクラスの生徒に愛娘を殺された女性教師の復讐劇なのですが、語り手を「級友」「犯人」「犯人の家族」と変えていく手法で、日頃おそらく誰しも感じているであろう、子どもに媚びた世相なども浮き彫りにされており、考えさせられながら一気に読んでしまいました。

 思いもかけない衝撃的なラスト。女性教師の恐ろしいまでの執念と緻密な復讐の仕方を描いた力作でした。松たか子さんが女性教師役を演じたという映画をちょっと見てみたくなりました。

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梅雨時の庭の花

2010-06-22 | 植物

 私の庭にも、梅雨に似合うしっとりした風情の花が咲き始めました。ブルーの紫陽花は「美方八重」。何年も前に、タキイ種苗から購入。山紫陽花の改良種です。

     

     こちらは「墨田の花火」

     

     「アルストロメリア」

 「アルストロメリア」は一昨年、苗をもらって植えたまま、ほったらかしにしていたのに、今年はたくさん花をつけてくれたので、切り花にしてトチの祭壇に供えました。

   
 「テッセン」         名前知らず。

 何年も前に母が苗をくれ、毎年ピンクの花火のような花をつけるのですが、いくら調べても花の名が割り出せません。ちょっと「松明花」に似ているので、そう勝手に呼んでいます。

    
    「ゴーヤ」の花です。

 「ゴーヤ」はつる棚を作ってあげないといけないのだけど、適当な場所がなく未だ思案中。収穫できるかなあ。

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朝霞カレー

2010-06-09 | 食・酒

 地元カレー特集で取り上げた「朝霞カレー」を、撮影時初めて食べました。ほかの地域のカレー6点と食べ比べた結果、スタッフの間でも「朝霞カレー」は大好評。

    
          (写真2点とも沢海厚カメラマン)

 地元の特産であるニンジンとほうれん草(特産だったのかあ。確かにニンジン畑は多いけどね)をふんだんに使った薬膳風味のカレーでした。それほど期待していなかったけど、かなり美味しかったです。

 朝霞ブランド認定品なんだそうだ。値段は1個470円とちと高い。
 http://www.city.asaka.saitama.jp/brand/02_09.html

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ご当地カレー

2010-06-09 | 食・酒

 委託されている広報誌6月号では、特集テーマが「地産地消」という難しいものでした。人口が減少傾向になる地域では「地消」では地域経済が成り立たず、生産者は都市部の市場に流通させたいという思いがあるというのも耳にしているし…。

 で、地域の学校給食に地場産の農産物を取り入れる活動をしている人たちにスポットを当てることになったわけです。

 また「地産地消の代表例として特徴のある“地元カレー”を取り上げよ」とのお達し。私がレシピを考えて作ることになっているので、悩んでしまいましたよ。

 だって、カレーそのものが日本食のメニューじゃないし、地元の農産物を使うと言っても、それほど写真で差別化して見せられないし。

 カレー料理を作らなくてはいけないので、ルーを買いにデパートに行ったら、食材売り場に地場産カレーコーナーがあって、その充実ぶりにはたまげてしまいました。各地でこんなに作られているとは…。

    
    これ全部、各地で作られているレトルトカレーです

 どこでも「特産カレーで町おこし」という発想らしいけど、レトルトで売り出しているからには流通に乗せたいわけで、「地産地消」の特集にはそぐわないのだけどねえ。

 でも、各地のカレーの撮影に立ち会った私は、それらをすべて味見することができました。
 魚介類を使ったもの、桃を使ったカレー、薬膳カレーなど特色は出ていて、美味しいものが多かった。各地の力の入れようが感じられたなあ。

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