小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

ペットレスキューシールを剥がす

2018-06-24 | 犬&猫との暮らし
30年以上、犬や猫のいる生活をしてきた。
それが当たり前だったので、
正真正銘のお一人様生活は、ひどく堪える。

独り身であることが寂しいのではなく、
犬や猫がいないことに不慣れで、それが切ないのです。
何の甲斐もなくなってしまった。

仕事で外出し、慌てて最寄駅の改札を抜けた後、
「あっ、もう急いで帰らなくてもいいんだ」と
我に返ったときの虚無感たるや……、
玄関の扉を開けたときに、命の影のない、
冷え冷えとした空間が広がる寂寞感たるや……、
胸が潰れて、言葉もない。

玄関のネームプレートの下に貼ってあった、
ペットレスキューシールを剥がした。

  

東京・埼玉を大きな地震が襲っても、
カヤには辛い思いをさせないということだけは確か。

もうこのステッカーも不要だ。
それだけはよかったと、無理矢理、思っている。
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カヤと最後のドライブ

2018-06-21 | 犬&猫との暮らし
6月19日朝9時過ぎ、妹が仕事に出る前に立ち寄って、
見舞ってくれた時、カヤは急に茶色い液体を嘔吐した。

朝、少し「ペットスエット」というサポート飲料を飲んだのだけど、
本当はもう、いらなかったのかもしれないなあ。

それから30分くらい経った頃、カヤは逝った。
とうとうカヤの意識も去っていったのだった。

変な言い方だけど、本当にもう体は屍のようで、
死んでいるような状態だったのだもの。
クンクン鳴くときだけ見開いたけど、目には生気がなく、
首だけじゃなく、あらゆるところに力がなくて、
ぶらん、ぶらんしていた。

意識だけが生きていた感じだった。
意識だけが、家庭犬の最後を味わっていたという感じだった。

悪徳ブリーダーの犬舎で、手厚い看護もなく、
見放されたかのように逝くのではなく、
飼い主を心配させながら、家庭犬として旅立ったカヤ。
それだけは、よかったと思う。

ペットの犬というのは、そうして逝くものなんだよ、カヤ。
固有の名前を呼ばれて、抱きしめられて、
惜しまれて、惜しまれて、惜しまれて……。

カヤ、お前が命を削って産んだ子犬たちも、
可愛がられて、そうして天寿をまっとうできていたら、いいね。

息を引き取ると、再び大量に茶色い液体を吐いたので慌てた。
一生懸命ふき取って、洗って、乾かして、
全身をとかしてあげたら、とってもきれいになった。



ただちょっと足を動かしたら、どちらの足か分からないけど、
ポキッと音がした。骨を折ってしまった?

それもそのはず、火葬が終わったカヤの骨といったら、
スカスカで少なくて、とても中型犬の骨量とは思えなかった。
焼き場の人が「骨粗鬆症だったのですか」と言ったくらい。

骨壺に記入する歳を聞かれたので、迷いながら「13歳」と答えた。
骨を見て、やはりそう答えて、よかったのだと思った。

さらに「ずい分薬を飲んでいたのでしょうか」と聞かれた。
投薬が長い子の骨は、赤みを帯びた箇所が多いそうだ。
カヤの骨も錆色の部分が目立っていた。

6月20日、雨の中、後部座席に横たわって、
カヤは最後のドライブへ。

  
             最後のドライブにカヤが持参したもの

破けては縫い合わせて、何度も洗って色あせてしまったけれど、
カヤが手放さなかった、たったひとつの大好きなおもちゃ、ピヨちゃん人形と
庭で咲いていたバラやアジサイを混ぜた花束、
おやつやスヌードも、棺に入れてあげた。

最後のドライブ、
帰りには軽い骨になって白い陶器に収まって、
初めて助手席に座ったね。

5年前の今日、カヤは保護団体の人に抱かれて、うちにやってきた。
5年間、本当にありがとう。
闘病が長くて辛かったね。よく頑張ってくれたよ。

ああ、もう、手持ち無沙汰になってしまって、脱力感が半端ない。
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苦しかったのか、クンクン鳴いた

2018-06-21 | 犬&猫との暮らし
大阪の地震で被害に遭われた方々には、心からお見舞い申し上げます。

さて、カヤは6月16日の夕方から、
ときどきク~ンク~ンと鳴くようになった。
そのたびに痛いか、苦しいのかと気を揉みながら
さすってあげることしかできない。

さすってあげると鳴きやむので、苦しいのと同時に、
心細くて、不安だったんだろうな。
「ここにいるよぉ」と言いながら、さすり、気を送り続けた。

6月17日になると、自力で寝返りも打てなくなった。
体位を変えてやる際に驚いたのは、
首の座っていない赤ん坊のように、頭も自力で支えられずに、
ぐにゃん、ぐにゃんになってしまっていたことだ。

それでも、栄養サポート飲料や流動食を
シリンジや吸い口で飲ませてやると口にする。

   

不思議なことに、こんな食べなれないものを口にしても
いっさい下痢にはならなかった。

あんなにポタポタ尿漏れしていたのに、これまた不思議なことに
寝た切りになったら、尿漏れもなし。

水分をとらせているのに1日以上オシッコをしないので、
圧迫排尿をと思ったけれど、
腫瘍で大きく張ったお腹を押すのは怖くて、
さする程度しかできない。
それじゃあ、意味ないよねえ。

心配していたけれど、17日の夜には
オムツにたくさんのオシッコをした。

クンクン鳴くことが増えたのだけど、やせ細って体はもう屍のよう。
18日、カヤは鳴きながら、まったく機能していない濁った目から
きれいな涙を流したのが切なくて、
拭いてあげながら、抱きしめて嗚咽した。
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ワンコの目・顔の傷付け防止用ハット

2018-06-15 | 犬&猫との暮らし
また同じことをしてしまった。

5年前のこと。
黒ラブのブナは、視力が落ちてしまっても徘徊し、
狭い所に入り込もうとして、あちこちにぶつかっていた。
鼻の中が出血した跡を見つけたので、
鼻先を保護する口輪を買ってあげたのに、
注文した日にブナは旅立ってしまい、
無用の長物となってしまったのだ。

カヤが、あちこちにはためくヒラヒラも気にせず、
思い切り家具の角や扉にぶつかっていくようになったので、
犬猫グッズカタログ『ペピィ』などをめくり、
何かいい手はないかと思案していた。


エリザベスカラーの、こんな筒状タイプもあった。(ペピィ通販サイトより)

そんな折、ネットで「顔を保護するための帽子」を見つけた。
さっそく6月10日にそれを注文したのだった。

「ビッグブリムハット」
「目の不自由な愛犬の歩行を、安心のソフトガードで、
優しくサポート!」と書いてある。



待っていた商品が届いたのは昨日。
ところが、カヤはもう自力では立ち上がれず、自由に歩き回れない。

この数日間でこんなにカヤが弱ってしまうとは……。
この「ビッグブリムハット」も、カヤには不要になってしまった。

なので、これがどのくらい有効だったのか、分からない。
試してみたかったなあ、これ。



「*目が見えにくい *白内障 *角膜炎 *緑内障
*てんかん *徘徊 *痴呆 他サポートに」って、
これは大型犬用じゃないけれど、
ブナは角膜炎、徘徊、痴呆、クリはてんかんだったので、
このハットの利用該当者だったわけだな。

ブナが逝ったとき、私はブナに謝った。
「鼻先や顔をぶつけるのを防ぎ切ってあげられなくて、ごめんね」って。
カヤにも、同じように謝ることになろうとは……。

おでこをぶつけるのを防ぎ切ってあげられなくて、ごめんね、カヤ。
ああ、母さんはいつも後手後手で、ほんとに愚かしいよ。
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カヤ、自力歩行が困難に

2018-06-14 | 犬&猫との暮らし
昨日からカヤは自力歩行が怪しくなった。
それまでも介添えが必要な時もあったけど、
夜中、ひとりでトイレを済ませていたこともあった。

食事は、これまでの3分の2くらいから半分で、
もういっぱいになってしまうらしい。
それでも、口元に運んでやれば、ちゃんと食べていた。

少し続いた下痢も治まり、この2日ばかり、いいウンチ。
だから、救われたといえば救われたのだけど、
今日は、私が数時間外出している間に排便に立ってよろけ、
その場(仕事部屋の絨毯の上!)でウンチをして、
へたり込んだまま眠ってしまっていた。

おむつをさせてから、出かければよかったかもと、
出先でちょっとイヤな予感がしていたんだ。
予感的中。

下半身ウンチまみれになっていて、可哀想なことをしてしまった。
さっそく、先日買っておいた簡易シャンプーで洗う。
大いに役に立った。

数日前に、お尻周りから足周り、耳周辺の被毛をカットしたので、
乾かすのは楽だったけれど、写真を見ると、
おなかだけぽんぽんで、足など痩せてしまったのがよく分かる。
生まれたてのバンビみたい。



ほとんど、こうして寝たきりになり、
今日はもう、夕ご飯はいらないという。
口元に運んだ水は飲んだのだけど、食べ物は少し口にしただけ。

抱き起したり、体位を変えたりしても、
「お任せ」という感じで、ぐんにゃりしている。

つらくないかな。
あまりつらそうに見えないのは、カヤの意識が
もうどこかを彷徨っているからかな。
カヤ……、大好きだよ。苦しくないといいね。
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老衰が進んでいるって!?

2018-06-06 | 犬&猫との暮らし
関東地方も、いよいよ梅雨入りだそうだ。
剪定の仕方とタイミングがよかったらしく、
今年はあじさい「墨田の花火」の花付きがいい。



カヤの寝苦しい状態を案じて、緊急で受診した日から1週間と2日。
その間カヤは、便通のない日を経て、ヤギのような硬いウンチをして、
「やれやれ、まあ、いいネ」という状態になったかと思えば、
再び下痢になるというサイクルを2度ほど繰り返した。
それでも、自力で下痢から回復したのだから、よしとしよう。

そして、通常の「2週間に1度」の受診日だった今日、
ハニカムマットにくるまれて診察室に入ったカヤを触診した先生は、
「腫瘍がどうの、と言うより、かなり老衰が進んでいる状態ですね」と。



老衰かあ……。
本当はもっと年齢がいっているのかもしれないし、
酷使されたせいで、実年齢より老いが激しいのかもしれない。

少し残すことはあっても、今のところちゃんと食べているけど、
体力の減退は著しく、けっこうよろけたりするし、
痩せて、背骨も腰骨もゴツゴツとした感触が痛々しい。

私がカヤと初めて会ったのが、5年前の昨日6月5日。
5年間、見てきたのね。
カヤがいま何歳だろうが、どういう状態だろうが、
ここに生きてくれているのだから、手を尽くしてあげればいいのよね。

もうトイレに行くために動く以外は、ほとんど寝ているけれど、
まだ動き回れるので、体位変換などのケアは不要。
苦しくて、座ったり伏せたりを繰り返すことを考えれば、
横になって、眠りこけていられるだけいい。

また1週間ホメオパシー薬を与え、2週間後の受診。
それまでに「緊急」がないとうれしいのだけど。

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