tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日本の財政立て直しは誰がやるのか

2017年10月18日 21時47分47秒 | 経済
日本の財政立て直しは誰がやるのか
 選挙も後半戦です。今回の選挙の結果がどうなるのか、皆目見当がつきませんが、強く感じるのは、日本の選挙も随分品が悪くなったという事です。

 アメリカでは、近年、相手の事を悪し様に言い、痛手になるようなことを取り上げた、まさに中傷合戦のようなことになってしまって、あきれていたところですが、日本にとって、アメリカは何でもお手本なのでしょうか。

 国民はアメリカよりよほど思慮深く、まともだと思うのですが、選挙となると、候補者の行動は意識、無意識にアメリカに倣っているようです。

 むかし、「隣の車が小さく見えます」という某自動車メーカーのコマーシャルがあって、そういう比較は不適切との批判で取りやめたことがありましたが、今の選挙では、あることないこと比較して中傷し合っています。

 そうした中で、いちばん判断に困るのが、財政再建と消費増税の問題です。
 政権維持のために消費増税をやらず、プライマリーバランスの達成を公約に反して反故にしてきた与党が、今度は消費増税をやると言い、そう言われてしまうと、野党の方は賛成とは言えないということになるのでしょう。

 野党は一致して消費増税反対で、こんなに生活が苦しいのに、消費増税などできるかと言ってるようです。
 しかし今は30何年ぶりの好況です。生活が苦しいのは復調した日本経済の中で配分が歪んでいて、格差社会化が進んでいるせいでしょう。

 与党は、今迄も都合が悪ければ増税先延ばしの前科者です。野党は選挙公約で、消費増税はやらないと言ってしまいました。
 世界最大の借金を背負っている政府をどうするのか、どこに投票すれば、本気で財政再建(これは格差社会化の阻止との組み合わせでなければならないでしょう)をやってくれるのか、皆目見当がつきません。

 中傷合戦の中では論争は理論的、合理的なものにはならないのです。ツイッターのような短い言葉で、合理的な説明や説得は不可能です。何かすべてが刹那的、近視眼的になってきているのではないでしょうか。

 こんな状態ですと、どこが勝っても、財政再建は無理のようで、国際的に見ても日本経済の最大の問題、政府の借金は、相変わらず拡大を続けることになりそうです。
 日本経済は民間の頑張りで健全化していきていますが、民間には、経済力をつけることはできても、国民所得の配分を決める権限はありません。

 数日後に迫った投票日、多くの有権者が迷いに迷い、何かむなしさが残る選挙になりそうな感じがするのですが、こんな事でいいのでしょうか。

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