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北朝鮮:米朝会談の成否そしてその後

2018年04月22日 17時15分03秒 | 国際政治
北朝鮮:米朝会談の成否そしてその後
 米朝会談は「6月初めかそれより前」と言われていますが、もうほぼ後一か月という事になります。
 極東から遠くアメリカまで巻き込んだ難しい問題が、簡単に解決するとは考えにくいことですが、本当に首脳同士が平和的な解決を望んでいるのなら、特に北朝鮮が、嘘偽りや駆け引きでなく本気でそう考えているのなら、可能性はあるのでしょう。

 トランプさんにしても、いわば世界の輿望を担ってこの問題の解決を一身に引き受け、その成果をもって中間選挙に臨みたいという事であれば、われわれのような、単なる端からの傍観者も、固唾をのんで見守るということになります。

 しかし、考えてみればみる程、この平和的解決は容易ではない気がしてきます。北朝鮮にしてみれば、基本的に、アメリカまで届く大陸間弾道弾に核兵器を積めるという力をつけたことが、アメリカとの対等な交渉の基本的条件だったのです。

 金正恩さんは、対等に交渉できることになったのだから、もう核・ミサイル開発は必要ないと言っていると報道されていますが、そこまでアメリカを信用しているのでしょうか。
 本当に、核・ミサイルを放棄(破棄)したところで、アメリカが「もう脅威はなくなった」ということで、何を言って来るか解らないと言う気持ちは当然あるでしょう。

 トランプさんにしても、核ミサイルを保有したままで、北朝鮮の金王朝の体制維持を認めたら、北朝鮮の非核化は実現せず、脇が甘すぎると批判されるでしょう。
 トランプさんは十分に脇を固めて交渉に臨む姿勢を明言しています。

 多分問題は、金正恩さんが、完全な非核化まで引き下がらなければ解決には至らないという事のなるのでしょうが、その場合、金正恩さんの悲願である金王朝の存続がどうなるかという問題がついてまわるでしょう。

 金正恩さんの敵は恐らくアメリだけではないでしょう。粛清、処刑、暗殺などの手段で権力を維持し、多くの脱北者を出して生きているのが実態です。
 国内外に、多くの敵がいてもおかしくありません。北朝鮮がもし普通の国になれば、そのとき何が起きるかは、私共には予想もつきません。

 金王朝の存続について、アメリカはどこまで面倒を見るでしょうか。金正恩さんが、体制の維持を至上命題としていることはアメリカは当然知っています。
 しかし、体制の維持をアメリカに依存するという選択は恐らくないでしょうから、金正恩さんは、自分の力で、体制維持をしなければならないでしょう。

 核も、ミサイルも放棄した金正恩さんが、金王朝を維持しようとしたとき、それを可能にする力学というのは存在するのでしょうか。アメリカの腹の底はどうなのでしょうか。
1か月後、一体何が起きるのでしょうか。

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