tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

日本は民主主義の国だと思うのですが

2024年03月19日 15時14分30秒 | 政治

ロシアの大統領選挙ではプーチンさんが圧倒的な勝利で、通算5期目の大統領で決まりということになったそうです。やっぱり形だけでも選挙しなければ、恰好がつかないという事でしょう。投票率も高く得票率の高くしようと、締め付けを徹底して独裁色は強まり、国民の6割以上の支持ということになっているようです。

これは余談ですが、このブログでは、「民主主義のトリセツ」と題して、選挙の際の留意点を挙げていてその中に「最長任期を延長するようなリーダーは選ぶな」という一項もありますが、プーチンは2000年に憲法改正して2036年までやれるようにしています。(中国では習近平さん、日本では安倍さんがやっていますね)

プーチンさんは6割以上の支持がないと格好がつかないと考えたのでしょう。日本のマスコミも、投票率(77%)、得票率(87%)で有権者の6割以上の支持と説明しています。77%と87%を掛けてみましたら67%でした。

プーチンさんはそれで満足でしょうが、67%という数字を見て「アレ」と思ったのは岸田内閣の「不支持率が67%になった」という今日の朝日新聞朝刊の見出しです。

日本はロシアと違って「自由で民主的」な国ですから、こんな世論調査が発表されるので、大変結構なことですが、現実の政治では、不支持67%の政権が大手を振って政治を行い、閣議決定で何でも決めてしまうのです。

こんなに支持率が落ちたのは、この所の「政治倫理審査会」で、政権の幹部が、いわゆる裏金を活用して政治活動(?)を行っているのではないかと弁明を求められたのですが、出席した総理大臣以下、国民の知りたいことには殆ど答えず、「自分は何も知らない、おカネの事は(腹心?の)部下に任せているので責任は自分にはない」というのが共通の発言(弁明?)だった事が大きく影響しているのでしょう。

発言の場は「倫理審査会」ですから、組織のリーダーとしての「倫理」について審査する場所です。部下に任せていたから起きた問題は、部下の誤った所業は当然リーダーの管理不行き届きの結果という「倫理感」は人間として当然持つべきでしょう。

こんな倫理観の抜け落ちた政権幹部が集まって閣議決定をして、それで日本という国を動かしているというですから、どんな失敗があっても、やったのは担当者、そんな結果になるとは思わなかったとか、相手を信用していたからで自分に責任はない、などという事になる可能性は十分ありそうです。

67%の国民がそう思うから世論調査の結果がそうなるので、プーチンの6割支持を上回る67%の不支持を背負いって、政権を担当出来るという事実が起きるのはやっぱり民主主義を実行するシステムの失敗(欠陥)ですから、これは政権に責任があるという事でしょう。

日本国民は真面目ですから、こういう場合にも「その責任は、そうした人たちを選んだ国民にある」などと反省するのですが、同時に「選ばれたからには、それに相応しい信念、正義感、倫理観を持った人間になろう」という選良としての「覚悟」あるべしという指摘があって然るべきという考え方も必要なのではないでしょいうか。

民主主義というのは壊れやすい物のようです。選ぶ人、選ばれる人のそれぞれが、民主主義の正しい「トリセツ」を常に学び直さないと、マンネリズムという民主主義の破壊者が容易に侵入してくるという事ではないでしょうか。


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