インフレターゲットと経済環境
$1=¥80台になったりして、このところ一寸円高環境が緩んでいるような気がします。ユーロ問題が少しずつ進んでいるせいか、日本の財政状況がますます泥沼の様相を見せているからか、日銀が徹底した金融緩和を継続するといったからか、国際投機資本の思惑か、単なるはずみか、定かにはわかりませんが、これだけで日本の株式市場は、様変わりの活況です。
今の日本経済には、多少でも円安になることが、まさにほっとする条件なのでしょうが、予断は許しません。ただ、インフレターゲットの条件が整うまでは徹底した金融緩和を続けると宣言した日銀にとっては、この円安に、それへの反応の部分があるとすれば、これは歓迎すべきことでしょう。
今の日本の金融緩和政策は、まさに消費者物価が上がる環境に持って行くための「アメリカとの」根競べで、中央銀行が市中から国債を買い上げてでも緩和を続けようという金融論の基本からいれば、禁じ手を平気で使うといった異常なものです。そして、「円高→デフレ」という異常な状態だからこそ、それが許されるということでしょう。
「円高→デフレ」という状態は、それほど異常なもので、しかも20年以上もそういう状態に置かれている国があるという事そのものが、今の変動相場制(勝手相場制)の異常さ(為替無政府状態)を示しているというべきでしょう。
日銀の政策は、この、「常に実力以上の為替レートを強いられる」(常に実力以上のハンデを決められるゴルフプレーヤー)日本をその状況から脱出させることをまず目指し、それが出来た暁には、インフレは1パーセントにします、という宣言にほかなりません。
デフレにならないような為替レートが決まらない限り、消費者物価上昇などはありえず(消費税増税は別)、際限のない円高デフレのもとでのインフレターゲットなどは、真夜中にソーラーパネルの発電を期待するようなものと知悉した日銀が、敢てインフレターゲットを含むこういう政策をとった、という事は、インフレターゲットが可能になる環境作りまでのプロセスに本当の目的がある、という風に理解して、今回の日銀の政策を判断しているものです。
前回、意を尽くさなかったこともあり、今回のブログで書かせていただきました。
$1=¥80台になったりして、このところ一寸円高環境が緩んでいるような気がします。ユーロ問題が少しずつ進んでいるせいか、日本の財政状況がますます泥沼の様相を見せているからか、日銀が徹底した金融緩和を継続するといったからか、国際投機資本の思惑か、単なるはずみか、定かにはわかりませんが、これだけで日本の株式市場は、様変わりの活況です。
今の日本経済には、多少でも円安になることが、まさにほっとする条件なのでしょうが、予断は許しません。ただ、インフレターゲットの条件が整うまでは徹底した金融緩和を続けると宣言した日銀にとっては、この円安に、それへの反応の部分があるとすれば、これは歓迎すべきことでしょう。
今の日本の金融緩和政策は、まさに消費者物価が上がる環境に持って行くための「アメリカとの」根競べで、中央銀行が市中から国債を買い上げてでも緩和を続けようという金融論の基本からいれば、禁じ手を平気で使うといった異常なものです。そして、「円高→デフレ」という異常な状態だからこそ、それが許されるということでしょう。
「円高→デフレ」という状態は、それほど異常なもので、しかも20年以上もそういう状態に置かれている国があるという事そのものが、今の変動相場制(勝手相場制)の異常さ(為替無政府状態)を示しているというべきでしょう。
日銀の政策は、この、「常に実力以上の為替レートを強いられる」(常に実力以上のハンデを決められるゴルフプレーヤー)日本をその状況から脱出させることをまず目指し、それが出来た暁には、インフレは1パーセントにします、という宣言にほかなりません。
デフレにならないような為替レートが決まらない限り、消費者物価上昇などはありえず(消費税増税は別)、際限のない円高デフレのもとでのインフレターゲットなどは、真夜中にソーラーパネルの発電を期待するようなものと知悉した日銀が、敢てインフレターゲットを含むこういう政策をとった、という事は、インフレターゲットが可能になる環境作りまでのプロセスに本当の目的がある、という風に理解して、今回の日銀の政策を判断しているものです。
前回、意を尽くさなかったこともあり、今回のブログで書かせていただきました。