司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

「私をNTT取締役に」 安くなった株主提案

2024-07-05 13:14:47 | 会社法(改正商法等)
日経記事(有料会員限定)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOTG033ZK0T00C24A6000000/

「上場企業の株式分割が相次ぐ中、その「副作用」の懸念が浮上している。投資がしやすくなる利点の一方、株主提案の乱用を招く恐れが指摘され始めた。25分割したNTTでは今年、個人株主が約500万円分の株取得によって自分自身を取締役にするよう求める提案を出した。」(上掲記事)

 株主提案の要件は,総株主の議決権の「100分の1以上又は300個以上」の議決権である(会社法第303条第2項)。

 中には,「濫用」的な提案がされることもあろうが,だからといって,即「規制を」は,短絡的な感がある。

会社法
 (株主提案権)
第三百三条 株主は、取締役に対し、一定の事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。次項において同じ。)を株主総会の目的とすることを請求することができる。
2 前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、総株主の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権又は三百個(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その個数)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主に限り、取締役に対し、一定の事項を株主総会の目的とすることを請求することができる。この場合において、その請求は、株主総会の日の八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までにしなければならない。
3 公開会社でない取締役会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
4 第二項の一定の事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項の総株主の議決権の数に算入しない。
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