法務大臣閣議後記者会見の概要(令和3年2月12日(金))
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_00170.html
「1件目は,法制審議会総会における「民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)改正」に係る答申についてであります。
今月10日に法制審議会の総会が開催され,「民法・不動産登記法(所有者不明土地関係)の改正等に関する要綱」の答申を受けました。
この答申は,所有者不明土地問題の抜本的な解決に資する改正項目が盛り込まれたもので,時宜にかなった適切な内容になっているものと受け止めております。
法務省としては,この要綱を踏まえ今国会に所要の法律案を提出するよう準備を進めてまいります。」
○ 法制審議会に関する質疑について
【記者】
親子法制をめぐって,無戸籍問題の解決や今の親子の在り方に合った制度作りを求める声がある中で,今週,法制審議会の部会が中間試案をまとめました。大臣の受け止めと,今後の議論に期待する点などをお願いいたします。
【大臣】
2月9日に,法制審議会民法(親子法制)部会は,民法(親子法制)等の改正に関する中間試案を取りまとめたものと承知しております。
中間試案につきましては,大きく2つの点を内容としておりまして,1つ目は,やはり何といっても児童虐待が社会問題になっている現状を踏まえた民法の懲戒権の規定の見直しです。そして,もう1点は,かねてより私も取り組んでまいりました無戸籍者ゼロ運動ということで,無戸籍者の問題を解消する観点からの嫡出推定制度の見直しなどを内容とするものでございます。
今後,パブリックコメントの手続を取る予定であると承知しております。
中間試案で取りまとめられた内容につきましては,いずれも子どもの利益に関わり,喫緊の対応が極めて重要な課題であると認識しているところでございます。
法制審議会に対して諮問した大臣としては,まずは,部会の議論の状況を見守りたいと考えておりまして,パブリックコメントの結果も踏まえて,充実した調査審議が更に行われることを期待しているところでございます。