【更年期カノジョもカレも冷やおろし】哲露
知り合いに招待され、中国映画の試写に行く
この作品は2001年「猟奇的な彼女」や「僕の彼女はサイボーグ」で有名なクァク・ジュヨン監督がメガホンを取っている。
猟奇的なの、チョンジヒョンの可憐さとぶっとんだ演技は忘れられない。何度観たことだろう。
その郭監督の作だから、かなり期待していた。
それを裏切ることなく、テンポも、構図やカメラワークも進化していてグイグイと世界へ引き込まれていった。
思わずホロっとしたシーンでは、隣の同行もメガネを取りハンカチをあてていた。
感覚が同じなんだな、と共感を憶えた瞬間である。
編集長でもあるその友人が上映が始まった冒頭、興奮しながら、このアモイ大学が出身校だと明かしてくれた。
なんと、世間は本当に狭い。
きっと彼は私以上に、臨場感を感じ、青春の甘さとほろ苦さを重ねて観たことだろう。
そんな彼が日本へ来て26年。
そんな冒険が日常になったのだ。
私は羨ましくも、浅草から一歩も出たことのない身に置き換えて途方に暮れる。
今年の夏は、息子の受験もあり旅どころか、海へすら行けていない。
でも、身近にいる友人から故郷のこと、過去旅した思い出など聞くことはいつでもできる。
何もお金をかけて移動しなくても、旅をした感覚を味わえるのだ。
そうして、私は遠い異郷に思いを馳せた。
主演の周迅 (ジョウ・シュン)がたまらなく可愛い。
いまや中国のトップ女優というから、それも頷ける。
中国映画があまり公開されない日本の現状を憂います。
そして、相手役の佟大为(ダーウェイ)は国民的なアイドルだという。好感度の高い演技は落ち着いていた。
世の麗しい女の子は、奇抜な題名に臆することなかれ。
野郎である男にも、更年期はある。
若年性更年期という妙な設定が、どのように物語を構成していくのか。
中国本土では、公開5日間で20億円の興収を上げた。
原題「我的早更女友(Meet Miss Anxiety)」
疲れた日常に、心を灯すようなラブコメ。
その目で確かめる価値は大ですわ。
銀座「天龍」の餃子ライス
ある日のランチ。
同僚と、お互いに懐かしい思い出の餃子屋へ。
開店50年にもなる、銀座の老舗「天龍」
ジャンボ餃子は上野の「昇竜」に軍配があがると思っていたが、思い出の味はそれを上回る。
噛むと肉汁が溢れる。
このジューシーさは、小籠包の親玉のようだ。
しかし、このデカさで8個。
己の胃がオッサンである現実を思い出させる。
一皿をシェアするようになっちゃあお仕舞いよ。
映画も、餃子もオススメの逸品でござる