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長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

ぼっちゃん団子を喰う

2012-10-10 08:32:16 | Weblog
昨日は岩本先生の「英語で蕎麦会」だった。
ドイツ人の女性も飛び入り参加され、国際的な交流ができた。
少しおくれてきた女性は、愛媛からかえってきて、そのまま
会に参加された。お土産に「ぼっちゃん団子」をいただいたので、
みんなで加賀棒茶を飲みながら、食べた。
夏目漱石の「草枕」を読むと、彼が煎茶の世界に通じていたことが
よくわかる。

ちょうど田能村竹田の文人画で、自然の中で煎茶を楽しんでいる掛け軸が
飾ってあったので、二階で先生がドイツ人に「茶の説明」をした。
岩本先生が天真庵にくるきっかけになったのは、池袋時代に「茶のお稽古」
をやっていたのが縁。
いわば「茶飲み仲間」だ。

酒飲み仲間に 遊び仲間 苦労しとげて茶の仲間

今朝の新聞に「定年40歳説」がのっていた。
時代が流転する中、65歳まで居場所のないような同じ職場で
働く、という人生に?をなげかけていた。
競争競争にあけくれ、現世の利益や、てめえの利益ばかりを追うよう
な生活では、こころがささくれていくばかりで、死ぬまで安心立命の境地を得られない。
「茶の仲間」というのは、利害得失もなければ、矛盾も対立もない。
「今、ここにこうして茶を飲む、という縁に感謝する」(喫茶去)みたいな無心な境地にある。

天真庵では、「英語で蕎麦会」「ダメから始める中国語」などの語学や、
「論語の会」(順受の会)や、「易の勉強会」など東洋の思想の勉強会。
「無茶しぃの会」(煎茶を楽しむ会)や蕎麦打ちや珈琲の勉強会など、
いろいろな「寺子屋みたいな勉強会」をやっている。
40歳で定年、というのは、生涯勉強する、生涯高みに向かっていく、という
気持ちが大事。混沌とした時代だからこそ、「学びなおし」というか、
「学んでいく姿勢」みたいなものが問われていく時代がきているような気もする。

今日は「かっぽれ」
お座敷遊び。
下町のいきな旦那衆は、汗を流して働いた後には、時々花街にいって
お座敷遊びをした。ただお金を出して遊ぶ、のではなく、日ごろから、
長唄や小唄や三味線などを習ったりして、「自分を研いて」から、座敷
に赴いた。かっぽれの世界には、そんな「日本人の粋」がいっぱい
つまっている。こんなおもしろいもには、ほかにあまりない。