長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

軍鶏鍋をうまく食べるコツ

2012-10-11 08:31:37 | Weblog
かっぱ橋にいってきた。
この冬は、軍鶏鍋をやろうと思っている。ので、南部鉄の「すき鍋」を調達にいく。
界隈には、鶏の肉がうまい精肉店がたくさんあるので、
都合がいい。

昔の江戸っ子は、熱い時にも「暑気払い」のために軍鶏鍋を
よく食べたらしい。でもやはりこれからの寒い季節に食べる
のがいい。
つくり方は、簡単。「わりした」を、南部鉄の「すき鍋」に
入れ、きざんだねぎと、鶏肉を入れ、火がほぼ通ったら、
粉山椒をあけて、食べる。
「わりした」のできふできがカギ。
うちでは、「かえし」と「酒」「みりん」に「水」で「わりした」
をつくる。

できたら、コンロではなく、備長炭でやりたいものだ。
昔は料理屋が、いい備長炭を使って、料理を供した。
その灰は、染物屋さんや陶芸家がもらい、それを釉薬にして、
染めもの屋はいい着物をつくり、陶芸家は、器をつくった。
原始的物々交換で、「いいもの」が循環していた。
そして、そこに縁ある人たちも「その価値」がわかって
いたから、値踏みもしなけりゃ、食べログなんかに「高い」
とか無粋なことはいわなかった。そんな「粋」の好循環があったからこそ、
江戸時代は、いろいろな文化が育った。
まだまだ「江戸の残像」みたいなものが残っているこの地で、そんな
ことを復活させてみたいと思う。少し「茶心」がある人でないと、
よさがわからないので、「無茶しぃの会」や「珈琲塾」のメンバー
や煎茶仲間、陶芸家や音楽家あたりから、始めたいと思っている。