紅葉シーズン前の11月初旬の散策です。
平安京初期の西寺跡と東寺、羅生門、平安後期に平清盛が権勢をふるった史跡を歩いてきました。
コースは今回も京都市埋蔵文化財研究所発行の「今日歴史散策マップ」を参考にしました。

平安京ができたとき、メインストリートである朱雀大路(道幅84m)の南端には、平安京の表玄関である羅生門があり、その両脇には国家鎮護のために二大官寺である東寺と西寺がありました。現在はご存知のとおり、東寺しか残っていません。
平安京模型図
平安京が造られた当初は、朱雀大路を挟んで東寺と西寺が配置されています。
朱雀大路に隣接した空地は現在まだ解明されていません。

東寺

西寺跡

史跡 西寺跡
平安京建都に羅生門を挟んで東西に建立された二大官寺の一つで、823年東寺は空海に、西寺は守敏に下賜されました。
東寺が真言密教の道場として発展したのに対し、西寺は鎮護国家の官寺となり、その後の度重なる火災で1233年以降完全に姿を消してしまいました。
公園内に史跡 西寺跡があります。

公園中央に盛り上がった丘があります。
このあたりは、西寺の講堂跡のようです。
工事用フェンスに囲われているのは、発掘調査中の表示がありました。


当時の西寺はこのようだったそうです。
東寺と同じ五重塔もあります。

フェンスの所に「史跡 西寺跡」説明板があります。

現在まだ発掘中のようです。

丘の上に上ると石碑と礎石があります。


石碑

礎石

次に向かったのは平安京の表玄関、羅生門です。
平安京の中央を走る朱雀大路の南端に造られた幅35.7m、奥行き約10.2mの二階建ての大門。
暴風雨によって二度も倒壊し、980年を最後に再建されませんでした。
羅生門上に安置されていたとされる兜跋毘沙門天像(国宝)は、現在東寺に所蔵されています。
京都駅前に展示してある羅生門1/10模型

遺跡



東寺(教王護国寺)
廃寺になった西寺とは対照的に度々兵火に遭いながらもその都度再建されました。
境内の徳川家光によって再建された五重塔は、現存する木造塔としてはわが国最高の55mで、京都のシンボル的存在です。
境内は史跡指定され、1994年には世界文化遺産に登録されています。


五重塔

西八丈第
東寺を少し北へ上がったところにある梅小路公園内にあります。
平安時代後期、このあたりには平清盛が造営した広大な一門の邸宅群がありました。
1181年に清盛が亡くなると、その2日後に火災が発生し、その後再建された建物も、平家都落ちの際に自ら火をかけて焼失させたといわれています。
梅小路公園芝生

説明板があります。


近くに水族館ができました。

若一神社
西大路八条にある神社で、平清盛の別邸であった西八条第内に、紀州熊野の若一王子の御神体を祀ったことがはじまりです。
その後、清盛が太政大臣に任命されたことから、開運出世の神社として信仰されています。



歩いた距離は約4.4kmです。
来春トウハクで東寺展が開かれるので東寺の仏様は入れ替り立ち替り東京に出張されるのだと思います。すごいことです。
今西寺が残っていたらすごかったでしょうねー。
東寺展来年ですか。今年仁和寺展も開催されたのではなでしょうか。関東在住の方のほうが、京都の寺院の宝物を観賞できているのではないでしょうか。
今日も一日寒かったですね。最低気温は1度台で、初霜観測とでていました。
明日以降も寒い日が続くようです。
ありがとうございます。