京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

『ムンク 傑作10選』日曜美術館

2014-01-21 06:29:09 | 美術・博物館

今回の日曜美術館は、ノルウェーの国民的画家である、ムンク( 1863~1944 )です。





ムンク




2012年ニューヨークで行われたオークションで、ムンクの絵が史上最高額で落札されました。パステル画の「叫び」(1895年)です。その額おそよ100億円です。

100億円の作品




代表作『叫び』は、誰もが一度見たら忘れられない強烈なインパクトがあります。
ムンクの「叫び」に描かれた、得体の知 れない絶叫に耳をふさぐ人物は、ムンク自身の姿 です。 自分の内面の叫び、狂気かもしれません、それを生涯描き続けました。

と同時に、ムンクは、内面の恐怖を作品を通して表現した数少ない画家であることに間違いはありません。

番組は、ムンクの10枚の作品が紹介されました。
そして、その作品を通して、精神科医、そして作家の五木寛之さんが、ムンクの精神構造に迫ります。
精神科医は、ムンクが統合失調だといいます。
私には医学的なことはわかりませんが、ムンクは、幼いときに母親が肺結核が亡くなり、思春期には大好きなお姉さんが結核で亡くなります。
そうした生い立ちが、ムンクを死の恐怖に陥れたのかもしれません。


冒頭、パステル画の「叫び」を載せましたが、ムンクは油彩や版画も含め、5枚以上の「叫び」を描いています。





傑作選1 「叫び」1893年、油彩です。 この油彩の絵が一番知られていると思います。





叫びの1年前に描かれた「絶望」1892年
人物の配置や構図は「叫び」とほとんど同じです。





手前の人物はムンクで、次第に奇怪な姿になっていきます。

「嵐」1893年、旅先で嵐に怯える人びとを描いています。





傑作選2 「病める子」1885ー86年
死が間近に迫った姉、ソフィエを描いています。





傑作選3「思春期」1894年






傑作選4「声」1893年頃






傑作選5「マドンナ」1894ー95年






傑作選6「ブローチの女」1903年






傑作選7「キス(接吻)」1898年






傑作選8「宇宙での出逢い」1898ー99年





傑作選9「地獄の自画像」1903年






傑作選10「時計とベッドの間の自画像」1940ー42年
晩年の作品です。





みなさん、いかがでしたでしょうか。