鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【4338回】 過去の成功体験を手放し、変化していく勇気を持つ

2022年11月15日 | 住宅コンサルタントとして

価格の安さやお値打ち感でライバルに優位性を持ち、

土地の紹介力、支払い不安のお客様に対する融資付け、

スピードある営業で契約を伸ばしてきた住宅会社さん。

 

こういうスタイルでやってきた住宅会社さんの営業マンは、

大抵の場合、建築知識が十分でないことが多く、

性能やデザイン、使いやすい間取りに関しては

結構苦手な方が多かったりします。

 

以前は、ほぼすべてのお客様が、

住宅の施工精度や品質のことなど知る手段も無く、

良い材料を使えば、高性能な家が建つと思っていましたし、

UA値やC値、許容応力度計算のことなども知らず、

屋根断熱と天井断熱の違いなども全く知らなかったのです。

 

ところが現代では、YouTubeでいろんな方が、

建物の性能や施工精度について発信するようになり、

結構な数のお客様が性能や施工精度に関して、

かなり詳しくなったのですね。

 

性能について、細かな要望を言うお客様を

毛嫌いしていた営業マンも業界内には結構いますが、

そういうお客様が増えてきているのです。

 

更には短期でクロージングをかけるために、

いろんなキャンペーンを仕掛けたりすると、

それがかなり功を奏した時代もありましたが、

そのキャンペーンのからくりなども、

YouTubeで発信されていたりするので、

効果が年々、減ってきているのです。

 

すなわち、業界内のいろんな裏の情報が公となり、

過去の成功体験が年々、通用しづらくなっているのです。

 

この外部環境の変化に加え、

営業マンは年々、歳をとり、

家を建てるお客様との年齢差が大きくなり、

お客様の価値観が理解しづらくなり、

お客様から選ばれる確率が下がる、ということも重なり、

過去、売れていた営業マンがずっと不調、

ということにつながったりします。

(厳密には、不調ではなく、実力なのですが・・・)

 

外部環境は時間の経過と共に変わり、

お客様の価値観も変わる。

 

自分も齢を取る。

 

この現実を理解し、

過去の成功体験にしがみつくのではなく、

それを手放し、自分を常にアップデートし続けなくては、

通用しなくなるのです。

 

そしてこれは、営業マンだけでなく、

全ての職種、そして住宅会社にも共通することなのです。

 

建物の性能をUPし、デザイン性を上げ、

施工品質を高め、スタッフさんの人間力を向上させる。

 

この基本に忠実に取り組み続けた会社が、

大きな挫折をすることなく、

安定成長を続けていけるのです。

 

過去の成功体験を捨てましょう!


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