鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第4181回】 マニュアル化、型決めのデメリットも理解する

2022年06月11日 | 住宅コンサルタントとして

組織が大きくなってくると、

マニュアルは必要になってきます。

 

それは、人それぞれ、感覚が異なるからです。

 

「お客様に当社の家づくりの考え方をお伝えする」

「お客様に当社の商品特徴をお伝えする」

 

という課題を実施する上で、

どんな資料を用い、どんな説明をし、

どんなことをお聞きするのか、というマニュアルが無ければ、

営業マン個人が自分の感覚でお客様に接するので、

営業マンごとに伝える内容や品質の差が大きくなってしまう。

 

それはお客様にとっても、

住宅会社側にとってもよくないですよね?

 

だからどういう資料を用い、どういうトークをするか、

という型が必要になってくる訳ですが、

ではマニュアルがあり、型が決まってさえいれば、

正しいのかというと、そうではありません。

 

というか、マニュアルや型は、

正しく理解し、正しく用いなければ、

かえってデメリットとなってしまうのです。

 

先日、弊社のクライアント様の若手スタッフさん限定で、

ロープレをやっていただき、トークのチェックをしました。

 

参加する営業マンの人数が多いと、

自分事として研修に参加する方が減るケースもあるので、

そう感じた場合、かなり人数を絞って、

成長余地の高い営業さんに絞って

ロープレをやっていただくことがあります。

 

で、参加メンバーのロープレを拝見して、

私がいろいろと突っ込んでいく訳です。

 

「今もその説明通りのことを、我が社、やってました?」

「アフターに関しては、現状、どうなっているんですか?」

「なぜ、そういう取り組みをやっているんですか?」

 

などなど、突っ込めば突っ込むほど、

問題点が見えてきたのです。

 

マニュアルをただ覚えているだけでは、

本当に浅いレベルでしか説明できず、

お客様に

 

「なぜ、それが標準なんですか?」

「なぜ、こういう体制を取っているんですか?」

「他社も同じようなことを言っていましたが、

他社との違いは何なのですか?」

 

といった質問をされた際、答えられないと、

超マニュアルくささが露呈し、

一気にお客様の心象が悪くなるのです。

 

すなわち、マニュアルをただ暗記しているだけでは、

全く持って効果的ではなく、むしろマズイのです。

 

なぜ、我が社はC値にこだわっているのか?

なぜ、地域密着という考えを大切にしているのか?

なぜ、換気が大切なのか?

設備や仕様を決める上で、どういう考えを大切にしているのか?

 

などなど、結局は「なぜ?」という理由を正確に理解し、

その理解のもとにマニュアルは使わなければ、

むしろマイナス効果しかない、となってしまうのが、マニュアルです。

 

そんなマニュアルに沿った型で接客をされると、

お客様としては、その時間、地獄です。

 

全く面白くない。

 

今回、このマニュアルのデメリットを深く理解できたので、

マニュアルがメリットになるよう、

研修のやり方を一新したいと思います。

 

皆さんの会社では、

ただマニュアルを暗記するだけになっていないでしょうか?

 

自社のさまざまな取り組みの理由まで

正しく理解することができているでしょうか?


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