田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

アイノヒゲボソムシヒキ♀

2015-11-09 | ハエ目(双翅目)

ムシヒキアブ科ヒゲボソムシヒキ亜科アイノヒゲボソムシヒキ Grypoctonus aino Speiser, 1928

鈴鹿山脈でアイノヒゲボソムシヒキを捕まえようと,いなべ市大安町の石槫峠に3日連続で通った.初日は曇り空で風も強く,尾根沿いを探し回るも1頭も見つけられなかった.2日目は風もあり雲の多い日で,時折わずかに陽がさす程度,登山道周辺で2頭を目撃したが捕獲はできず,写真撮影だけ成功.この写真はその時の1枚である.3日目は風もなく秋晴れで,登山者も多かったがアイノヒゲボソムシヒキも多かったので大満足.上着や捕虫網にも止まろうとする個体が何頭もいた.
ハタケヤマヒゲボソムシヒキは見かけなかった.

写真の個体は,翅の透明度が高く,長さもあるので♀.♂の翅は短く,わずかに褐色を帯びる.2015.10.31

アイノヒゲボソムシヒキ



ラクウショウ紅葉

2015-11-09 | 樹木

ラクウショウ(落羽松:Taxodium distichum)はスギ科ヌマスギ属の針葉樹.別名はヌマスギ(沼杉).

鈴鹿青少年の森,道伯池のほとりに高木のラクウショウを見つけた.三重県内では,松阪第一小学校の校庭に植えられたラクウショウが県の巨樹古木150選にリストアップされているものの,その他では見かけたことがなく,私が見たのはこの2ヵ所だけである.

メタセコイヤの葉は対生するが,ラクウショウの葉は互生する.
『樹に咲く花』によると,葉が水平に並んでつく枝を鳥の羽根に見立てて,枝ごと葉が落ちるさまから落羽松の名前が付いたという.
2015.11.6

膝根と呼ばれる呼吸根を地中から出すことが知られている.ここでも乾燥しているところでは見当たらないが,水辺には多くの膝根が見られる.


球果は秋に緑白色から褐色に熟す.すでに褐色になっているものも見かけた.メタセコイヤのそれよりも大きい.


鳥の羽根のように見えるかな