Phoenix 2014年 ドイツ作品
監督 クリスティアン・ペッツォルト
出演 ニーナ・ホス ロナルト・ツェアフェルト ニーナ・クンツェンドルフ ミヒャエル・マールテンス
勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー)
1台の車が国境を通過しようとしていた。運転していた弁護士のレネは、強制収容所から生還した元歌手のネリーを連れていたのだった。
検問所で、顔を包帯で巻かれた彼女を見せ、これから病院で顔面の修復手術を受けさせるのだと告げた。
病院で、元の顔に戻して欲しいというネリー。夫でピアニストだったジョニーに再会するためだった。
だが、レネは止めた方が良いとアドバイスする。何故なら、彼は、裏切り者で、あなたの財産を狙っているだけなのだと。
それでも、手術が成功したネリーは、夫を探し、再会を果たす。
しかし、ジョニーはネリー本人だとは気がつかず、妻によく似た女性だと思い込み、妻のフリをしてくれと頼んで来るのだった。
勝手な感想(自分の思い込み多々)
今週もドイツ作品を紹介します。まずは、この1本から。
「東ベルリンから来た女」と同じスタッフとのこと。
同じようにタンタンと物語は流れていくのですが、こっちの方が個人的にはなんか良かったのでした。
優しそうな、夫のジョニーだったので、ネリーと同じく、レネの言うことは噂で、誤解なんだと思って、再会しても気がつかないのは、やっぱり戦争で離ればなれだったし、収容所で何があったか分からないけども、ネリー自身も気づかないうちに、変わってしまっていたからだろうなあ~と思っていたのでした。
だけど、自分自身なのに、自分になってくれって言われるのって、複雑。今の自分から過去の自分になってくれって言われてるってことだし。
今も昔も自分なのに、過去の自分って・・・。(T_T)
夫が見ていた妻のイメージってことなのかな~と。
なので、むちゃくちゃ切なかった~。
しかし、ある地点から、夫の本性があからさまに。やっぱり、あの時代、妻がユダヤ人って抵抗があったんだろうねぇ~。
ネリーを演じるニーナ・ホスの役柄としては、定番なのですが、上手くて、ラストがすっごくじ~んと来たのでした。
そして、ジョニーを演じるロナルト・ツェアフェルトが、いつもながら、良い奴~って雰囲気だったのですが、ラストのあの表情は・・・。
いろんな意味で、悲しくて、切ない物語でした。