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■Somebody's Baby/Jackson Browne
from「初体験リッジモント・ハイ/Fast Times At Ridgemont High」(1982年・アメリカ)
監督=エイミー・ヘッカリング
主演=フィービー・ケイツ ジェニファー・ジェイソン・リー ジャッジ・ラインホールド
原作者であるキャメロン・クロウ監督やエイミー・ヘッカリング監督の活躍で、近頃再評価されてきたお気楽なハイスクール青春群像劇。80年代青春映画のひとつの流れに、「グローイング・アップ」や「ポーキーズ」といった”性春映画”路線がある。本作も当時お色気の話題が先行していて、そういう部類の映画と思われがちであった。そりゃ仕方ない。だって僕らエイティーズがこの映画のタイトルを聞いて一番に思い出すのは、他でもないフィービー・ケイツの真っ赤なビキニ姿だもん。しかもジャッジ・ラインホールドの想像の中(彼が何してるかは覚えてるよね・恥)で、ブラのフロントホックまで外すんだよ!。ゴールデン洋画劇場録画してここばっかり繰り返し見たひとーっ!。おお、そうかぁ!多くの元男の子がパソコンの前で手を挙げているのが見えるよ(笑)。
Fast Times at Ridgemont High Official Trailer #1 - (1982) HD
キャメロン・クロウが高校生になりすましてハイスクールライフを取材しまくってできあがった原作だけに、本編は当時の若者の風俗や興味があふれかえっている。「プレイボーイ今月号のボー・デレク見た?」とのたまうショーン・ペン君はいいねぇ(笑)。もちろんそっちばっかじゃなく、レッド・ツェッペリンなど音楽についての話題も今見ると興味深い。ジェニファー・ジェイソン・リーも脇役のフォレスト・ウィティカーもみーんな若かった。
サントラはイーグルス人脈が多数参加する豪華な2枚組。もち現在はCD1枚に収まっている(曲目とアーティストは下記を参照のこと)。ジャクソン・ブラウンは Lawyers In Love(愛の使者) 等で社会派ロックミュージシャンのイメージが強いけれど、この主題歌たるラブソング Somebody's Baby(誰かが彼女を見つめてる) は彼にとって最大のシングルヒットとなった。軽やかなリフとツインリードで始まるいかにもウエストコーストなアレンジは、今聞いても実に心地よい。僕が出勤の車中でよく選ぶ曲のひとつだ。日本人には山下達郎のカヴァーで知られ、多くの人々に愛される名曲 So Much In Love は、ティモシー・B・シュミットがカヴァー。アカペラに薄いバッキングが重なるアレンジは好印象。サントラ収録曲には他にも佳作が多い。Raised On Radio は特に僕のお気に入り。
そうそう、それからこの映画はニコラス・ケイジのデビュー作でもあるのだ。ニコラス・コッポラの名前でクレジットされており、ショーン・ペンの友人役。それから現キャメロン・クロウ夫人のナンシー・ウィルソン、「恋しくて」のエリック・シュトルツ、後に「ビバリーヒルズ・コップ」を撮る監督のマーチン・ブレストも役者として出てくるようです。原作者キャメロン・クロウ本人も授業場面に紛れこんでいるとか?。新たな発見を求めて見直してみようかな。
Jackson Browne - Somebody's Baby (1982)
※Jackson Browne関連の曲が流れる主な映画
1978年・「タクシー・ドライバー」 = Late For The Sky
1982年・「初体験リッジモント・ハイ」 = Somebody's Baby
1986年・「サルバドル 遙かなる日々」 = Running On Empty
1994年・「フォレスト・ガンプ 一期一会」 = Running On Empty