羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

夕霧

2018年09月22日 | Weblog
すごーく久しぶりに上高地に行った。
こどもの頃、父と父の教え子の山男たちに何度かどこかへ連れて行ってもらった気がする。
キャンプや楽しそうな会話や「山男の歌」の記憶はすこしある。
いちばん印象に残っていたのは上高地だった。
いつかまた行きたいと思っていた。
いつかまた、は、なかなかこない。

けれどふとした機会がやってきた。「いつか」は機会を伺えばやってくる。
秋の入り口の上高地。河童橋と穂高連邦。
とても懐かしく、とても嬉しく、明神池までゆっくりと散策した。
ぐるりと歩いて二時間。
河童橋は驚くほど混雑していたがその先へ行く人たちは多くない。

梓川の見える宿に泊まった。
ようやく静かになった橋のあたりを夕暮れ時に歩く。
夕霧が梓川を幻の記憶のように包んでいる。

翌日は朝から雨が降っていた。
大正池はしーんと静まり返っていた。

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2 コメント

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葉っぱの匂い (すみれこ)
2018-09-28 23:30:44
どりすさん、こんばんは。

わたしも森や林が好きです。
雨上がりの葉っぱの匂いにしみじみします。
子どもの頃、ランドセルをしょったまま林の中へ
いつも寄り道して歩きました。
仲良しの犬もいました。
今では想像できないくらいゆったりと時が流れていて
わたしは好き勝手に歩けるので一人が好きな女の子。

「いつか」はそのとき遠い未来だったのですね。
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森へ (どりす)
2018-09-27 12:45:37
雨ばかりの秋ですね。
子供の頃から、不思議と森や林が好きで
葉っぱの匂いをくんくんしながら歩くのが至福でした。
すみれこさんの詩、言葉から
その時の心休まる香りや潤いを感じます。
「いつか」は機会を伺えばやってくる・・・
日々の栞にしようと思います。
「いつか」を扉の先に掲げて暮らす日々は
森への道を歩くようで、鼻歌が出そうです。
秋を楽しめますように^^
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