羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

夜の気配

2010年09月29日 | Weblog
この頃、古本屋の仕事は七時まで、というパターンが多い。
六時までだった頃は買い物に迷う時間もあった。
自転車をこぎながら夕焼け空を見上げていた。
七時に店を出ると夕焼けの時間はきっちり終わっていて夜の気配。
見上げる空の広がりがないので、風に吹かれてのんびり走っていると、
「家路を急ぐ人々」を目の当たりにする。
なかには真剣に地道に早足で前を行く少年もいる。
きっとお腹がすいているんだろうな~と思う。
「ただいまー」を言うために急いでいるのだ。

夜の空気を吸い込みながら走っていると、
むかしベビーシッターをしていた頃を思い出した。
自宅の夕食を作り(留守番の子どもたちが温めて食べられるもの)、
シッターする子を保育園に迎えに行き、その子の家で夕食を作って、
食べさせながらパパやママを待っていた。

親に子どもを返して、我が子が待つ家に帰るために自転車を走らせていた
あの頃、夜風が心地よくてどこまでも走って行きたい気分だった。