新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

シナアブラギリ:支那油桐(時移りよみがえる花)

2006-06-02 06:17:59 | 植物観察1日1題
戦後まもなく、物資不足のなかで、田舎での稼ぎ頭は、先ずシュロの山持ちでした。シュロの幹を巻く繊維が高値で売れたのです。次いで誰かが山一面にアブラギリを植えて、搾油工場を作り桐油を絞りました。戦後の混乱が収まりいろいろな工業製品が出回りだすといつの間にかそれらの山は荒れはて、工場も廃止になりました。
そのシナアブラギリ:支那油桐(トウダイグサ科アブラギリ属)が今、底紅の白い花をつけています。
昔栽培されていたものが放置され野生化してあちこちに群落を成しているといいます。
油をとるときは顧みられることもなかったこの花が、今見る人に思いがけない美しさでよみがえっているのです。