新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

ネパールの花(10)花の水盤・タウロウ?

2007-03-31 06:54:27 | 植物観察1日1題

 
保養地のポカラでもナガルコットでも、都会のカトマンズでもホテルの玄関、廊下、中庭などにきれいな花を一杯浮かべた水盤が飾られています。
ボーイに名前を尋ねるとタウロウ?とかで、なんでもめでたい場や、お祈りの場に使われる儀式的なもののようでした。
妻の話では、日本でもある新興的な寺院にいつも飾られているそうですから、散華など仏教的な習俗に関係するものかと思われます。
(これでネパールの花シリーズを終わります。ネパール旅行記については[むかごの高槻]をご覧ください)

ネパールの花(9)?

2007-03-30 06:55:40 | 植物観察1日1題

プライベートポーターにリュックを預けてのトレッキングの途中で見た清楚な花。名前を聞いても
メインのガイドもポーターもほとんど草木に関心がなさそうで、日本人は何故そのようにすぐ花の名前を聞くのかと怪訝な顔です。
衣食足ってこそ野辺の花にも関心を寄せられるということでしょうか。
(後日、友人から、この花はテイショウソウ(キク科モミジハグマ属)ではないかとご連絡を頂きました)


ネパールの花(8) キリンサボテン 

2007-03-29 07:29:59 | 植物観察1日1題

日本でも園芸店でおなじみのキリンサボテン(花キリン)が真っ赤な花をつけています。
トウダイグサ科ユーフォルビア属の常緑性多年草で、原産地はマダガスカルだそうです。
当地には外来種として入ったのかもしれませんが、家の近くだけではなく、山のトレッキングコースでもよく見かけましたので、すっかり土地の植物として定着している感じです。

ネパールの花(7) 

2007-03-28 06:01:17 | 植物観察1日1題

トレッキング道で見かけたこの木と花は、どこか日本のヒイラギナンテンに似ていました。
ヒマラヤ花図鑑でみると、やはり同じメギ科で、ヘビノボラズの仲間のBerberis aristata とありました。
黄色に輝く花が美しく、樹皮や根を薬用にするそうです。
ネムノキ、ノボタン、ヒイラギナンテン、ウメ、サクラ、モモなど、日本でもおなじみの草木が少しずつ様子を変えてNepalでも見られます。離れているようでも気候・風土など共通のものがあるのでしょか。

ネパールの花(6) ノボタン? 2007.3.27

2007-03-27 05:48:15 | 植物観察1日1題

トレッキングの道端のところどころで日本でシコンノボタンといわれる品種によく似た葉をつけた低木を見かけました。
歩くうちに一箇所だけ花が咲いているのに出会いました。紫紺ではなく薄桃色で、ノボタンというよりはシュウメイギクといった感じでした。

ネパールの花(5)シャクナゲ 

2007-03-26 06:54:12 | 植物観察1日1題


ヒマラヤの花といえば、青いケシとならんで有名なのがシャクナゲです。
雪を戴いた峰々を背に燃えるような石楠花の群落をイメージして行きましたが、場所が悪く、時期も遅かったこともありぱらぱらという感じでした。花の色は多彩で、特に高地ではいろとりどりの花が咲くそうですが、標高が比較的低いポカラ付近では真紅、桃色が主体です。
日本のシャクナゲは低木ですが、こちらでは高木となっていて少し様子が違います。でも花は紛れもなくシャクナゲでした。

ネパールの花(4)ススタニフラワー ?

2007-03-25 09:01:06 | 植物観察1日1題

カトマンズでもポカラでも街角のいたるところで見られたのがつる性のこの黄色い花です。
ホテルの庭師からススタニフラワーと教わりましたが、聞き取りが不確かで怪しいものです。
スイカズラに似たこの花は、ホテルについたとき、コサージュになってベッドの上で私たちを歓迎してくれていました。現地では人々に愛されている花のようです。

ネパールの花(3)?

2007-03-24 08:28:17 | 植物観察1日1題
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ネパールの山で見たこれも小さなブルーの花。特徴ある蝶形花からマメ科の仲間だと思われます。
ヒマラヤの花図鑑というので調べると、マメ科の植物で、バイオレットブルーの花が美しいParochetus communisというのが載っていました。ブルークローバーの別名があるそうで、三つ葉の葉がクローバーに似ているのでこれかもしれません。

ネパールの花(2) ヒマラヤブルー?

2007-03-23 07:34:22 | 植物観察1日1題

ヒマラヤトレッキングの足元に小さい青い花が咲いていました。花の直径は1cmたらずの小さい花ですが、よく見ると5個の花びらの間にしっかりした副片があり、リンドウの仲間のようにも思えました。
草木が苦手という現地のガイドさんですが、これだけはヒマラヤブルーと教えてくれました。正規の名前かどうかわかりません。別の場所で色変わりか、別種かわかりませんがよく似た白い花もありました。

ネパールの花(1)ネムノキ

2007-03-22 08:45:26 | 植物観察1日1題

9日間のネパール旅行を終えて昨日早朝帰国しました。
途中で体調を崩し、2日間はホテルにこもるという不本意な旅となりました。
お目当てのヒマラヤの山脈はホテルからも機上からも楽しめましたが、トレッキングの断念でそこに咲いているはずの花々には、妻の写真で楽しむだけということになりました。
それでも、あちこちで現地の草や木に触れることはできましたが、日本に比べると総じて植生は貧しく、咲いている花々も豊かさ、華やかさに欠ける感じです。
うち3泊した保養地のPokharaは、北緯28度、標高900m、日本でいえば5月ごろの気候でしたが、現地では春、
菜の花が盛りで、木々が芽生えはじめていました。でも日本ならば春、夏、秋に咲くはずの花が入り混じって同時に咲いていて変な感じです。
日本では夏咲くネムノキ(合歓の木)が今咲いています。花(花糸)の赤色が濃く、羽状複葉の葉も少し粗い感じですが、鞘状の果実もついていて、紛れもなくネムノキでした。草木に詳しくないという現地人のガイドさんもこれだけは日本語でネムノキだといっていました。
しばらくの間ネパールの花々をご紹介します。

ギンヨウアカシア:銀葉アカシア 

2007-03-13 07:04:53 | 植物観察1日1題

近所のお宅で、ギンヨウアカシア:銀葉アカシア(マメ科アカシア属)が、黄金色の花をびっしりつけて春風に揺れています。
オーストラリア東南部産の常緑小低木で、暖地の街路樹や庭木に植えられています。
葉は2回偶数羽状複葉で、裏表とも緑白色を呈し、これが名前の由来になっています。
2~4月枝先に黄色の頭状花序を総状に多数つけます。花弁は小さく多数の雄蕊が目立ちます。
仲間のフサアカシア(05年4月10日記事)などと共に、ヨーロッパではミモザと呼ばれ、いろいろな行事や、祭りに使われるそうですが、Mimosaは本来オジギソウ属のことで、花の形が似ていることからオジギソウの1種と誤解され、フサアカシアの仲間もミモザと呼ばれるようになったといいます。ちなみにフサアカシアの仲間は葉に触れても閉じません。
(お断り:しばらく家を空けますので、2週間ほど休載します)

モモ:桃(魔よけの霊力)

2007-03-12 07:15:14 | 植物観察1日1題

万博公園のモモ:桃(バラ科サクラ属)がほころび始めています。
中国北部原産の落葉低木で、中国では古くから栽培され、古事記にも出てきますからわが国への渡来もかなり古いといえます。
桃栗3年といわれるように、成長が早く枝葉もよく茂り、短期間で多数の実をつける盛んな生命力から、古代の中国人は桃の木に邪悪を斥ける霊力があるとして、桃の木で作った桃人、桃符(今の春聯)に像や呪文などを書き厄除けにしました。
陶淵明の桃源郷、命を延ばす西遊記の蟠桃、古事記の黄泉の国から逃げ帰るイザナギを救った桃など桃の霊力を語る話は数多くあります。
飛鳥の遺跡から大量の桃の種が出土していますし、飛鳥には桃原という古い地名があり、馬子の墓といわれる石舞台も別名は桃原塚ですので、古くから桃がひろく食用とされていたようです。ただ現在のように大きく美味な桃に品種改良されたのは明治になってからといいいます。
有名な家持の「春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ乙女」は、家持が越中在任中のものですが、たくましい北国の女性より、みやびな天平の都の乙女をイメージしたのかもしれません。
写真は八重咲きですのでいわゆるハナモモ:花桃といわれる品種と思われます。

セントウソウ:仙洞草(繊細な茎と葉)

2007-03-11 07:28:24 | 植物観察1日1題

畑の縁に小さい白い花をつけているのはセントウソウ:仙洞草(セリ科セントウソウ属)です。
セントウソウの語源は不明ですが、別名のオウレンダマシは、葉の形がキンポウゲ科のオウレンに似ていることからきています。
山野の林内や林縁に生える高さ10~25cmの小型の多年草で、茎は柔らかく、葉は1~3回3出複葉で、紫色を帯びた柄があり、小葉はさまざまな形があります。3~5月、細い花茎の先に複散形花序をだし、白色の小さい花を多数つけます。花弁の先はあまり内側に曲がらず花弁より長い雄蕊が突き出ています。


キバナノアマナ:黄花の甘菜(アマナのようで・・・)

2007-03-09 06:59:48 | 植物観察1日1題

伊吹山麓のセツブンソウの近くに黄色い花がいくつか見つかりました。
キバナノアマナ:黄花の甘菜(ユリ科キバナノアマナ属)です。日当たりのよい草地や林の縁などに生える多年草で、卵形鱗茎は黄色の外皮に包まれていて、長さ15~30cmで線形の根生葉をふつう1個つけます。
まだ時期が早いためよく見えませんが、15~20cmの花茎の上部に散形状に黄色い花を3~10個つけます。
花被片は6個、線状長楕円形で、裏面はやや緑色を帯びます。
和名は黄花をつけるアマナということでしょうが、大きな2苞葉のある散形花序をつける点からもアマナとはまったく縁が遠い草だそうです。

タガラシ:田辛し(田枯らしではなかった)

2007-03-07 07:21:01 | 植物観察1日1題

田んぼの中でもうずいぶん前から黄色い花をつけているのはタガラシ:田辛し(キンポウゲ科キンポウゲ属)です。田んぼや溝などの湿ったところに生える2年草で、茎は上部で枝分かれし、高さ30~60cmになります。
根元の葉は長い柄があり、普通3つに大きく切れ込んでいます。
春、直径8~10mmの黄色の花を多数開きます。花弁は5個で光沢があり、花のあと花床がのびて楕円形の集合果になります。
茎や葉に、多少とも有毒のプロトアネモにンを含み、噛むと辛味があるのでこの名があるといいます。
この草は葉も花も光沢があり、見るからに毒々しい感じがして、“田枯らし”とばかり思っていましたが、害草ではあっても実際に田を枯らすようなことはないそうです。