新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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ミヤマキケマン:深山黄華鬘(図鑑どおりの場所に咲く)

2006-06-11 05:38:14 | 植物観察1日1題
(白山山麓シリーズ終)
白山スーパー林道沿いの蛇谷という川は、豊かで冷たい雪解けの水をたたえて流下します。その清流を背景に、ミヤマキケマン(ケシ科キケマン属)の群落が今花盛りです。
花が沢山並んで釣り下がった形を仏殿の装飾の華鬘に見立て、黄花で、深山に生えるのでこの名があるミヤマキケマンは、本州近畿以東の山中の崩壊地や谷沿いの砂礫地などに多い越年草です。
束生、斜上し、葉は羽状に切れ込み、柄を持ちやや白っぽい緑で通常紫褐色を帯びます。
4~5月、花は淡黄色の長さ2~2.5cmの筒状で、先は唇状に開き、基部が袋状になってうしろが突き出ます。
仲間にキケマンやヤマキケマンがありますが、図鑑で見ても相違点は微妙で難しく、果の形が、本種では細い線型でやや弓形に曲がり数珠状にくびれる、キケマンはくびれがなく狭長楕円形で種子が2列に並ぶ、ヤマキケマンは細い線形で著しく屈曲する点で区別するのが分かりやすいようです。