新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

ザゼンソウ:座禅草(今年も行きました)

2012-02-23 14:49:22 | 植物観察1日1題

何年ぶりかの豪雪で降雪地帯では人々の難儀が報道されています。少々不謹慎と思いながら、寒波が緩んだ19日、湖北へ雪見ドライブしてきました。
まだ少し早いと思いながら、毎年のように訪れている、旧今津町弘川のザゼンソウ自生地へ立ち寄りました。
自生地は深い雪に埋まり、流れのなかにわずかなザゼンソウが姿をみせていましたが、花にはまだまだという感じでした。
遠隔地のこととて、今年はこれで終わりになるかもしれないので、顔を出したばかりのザゼンソウの写真を載せます。
昨年26日に行った時も少し早かったのですが、今年のよりは少しましですのでこちら(11年3月1日記事)をご覧ください。

カンザキハナナ:寒咲花菜(初めての登場)

2012-02-20 14:17:25 | 植物観察1日1題

一月の終わりごろから、毎年のように新聞やTVで写真が出るが滋賀県守山市なぎさ公園のカンザキハナナ:寒咲花菜(アブラナ科アブラナ属)です。
花屋で売られているハナナ(花菜)は、チリメンハクサイから、花の観賞を目的に改良されたものとされています。その中でもこのカンザキハナナは、冬の寒い時期から咲くように改良された品種と思われます。食用を目的としていませんが、この公園で地元の方が菜の花の漬物を販売していたので、あるいはこの蕾を摘んで漬物にしているのかもしれません。
この公園へは、今津のザゼンソウとからめて毎年のように行って写真を撮っていますが、あまりにも定番すぎると思ったのか、調べてみると“むかごの日記”にはこれが初登場でした。



ヤモリ:守宮(家を守るだけではなかった)

2012-02-18 08:59:00 | 植物観察1日1題
公園の樹木表示として取り付けられている標識版の裏をめくって見ると、丸まって冬籠りをしているヤモリ:守宮(ヤモリ科)がいました。傍らにカメムシやマイマイの殻もみえます。
金具の形にそって丸くうずくまるヤモリの姿は、今年の干支の龍の子供にも見えました。

ガガイモ:蘿藦・鏡芋(スクナヒコの船)

2012-02-14 09:26:59 | 植物観察1日1題



古事記によると、大国主の神が出雲にいるとき「波の穂より、天乃蘿藦(かがみ)の船に乗りて、ひむし(蛾)の皮を打ち剥ぎに剥ぎて衣服にし、帰(より)り来る神あり」と少名毘古那の神の登場をかたっています。
蘿藦(かがみ)は今でいうガガイモ:蘿藦・鏡芋(ガガイモ科ガガイモ属)のことで、神様がガガイモの果皮を船にして、海の彼方より渡ってきたというのです。
そのガガイモの果実をとり上げたのが昨年12月3日の記事で、 その時はまだ完熟前で船になってはいませんでした。
2ケ月ほど後、同じ場所を通りかかると、つるはすっかり刈り取られていて、ところどころに雨に打たれてカビが生えたようなガガイモの果実が転がっていました。念のためにと、いくつか拾って帰りベランダに放り出しておいたのを思い出して、何日か経って見てみると驚いたことに、乾燥した鞘が割れて、種髪といわれる白く長い毛をつけた種子が、いっせいに飛び立ちそうになっていました。
ガガイモの種子に生える毛は、種子の先端から出ていて、珠孔(花粉管が入るところ)付近の種皮が変化してできたことが分かります。種髪といわれるこの長い毛とともに種子の形も扁平で風散布に適したものになっています。
ふっと息を吹っ掛けると種子はふわふわと飛び去り、あとに少名毘古那の神のかわいいお船が残りました。

(”かがみ”の漢字が出ていません)

フウセントウワタ:風船唐綿(旅立ちの時)

2012-02-12 10:16:21 | 植物観察1日1題

この数年来、こぼれ種で毎年に庭に生えてきているフウセントウワタ:風船唐綿(ガガイモ科トウワタ属)の丸い風船状の果実が割れて、中に白い冠毛をつけた種子が、今にも飛び出しそうな格好でずらりと待機していました。
もともとは南アメリカ原産の多年草で、日本では1年草として栽培されるトウワタ仲間で、トウワタの
唐は外国からの渡来種、綿は白い毛を持つ種子をワタに見立てた名前です。トウワタの果実(鞘)は先がとがった筆先のような形をしているのに対し、フウセントウワタは果実が風船状に丸く膨らむのでこの名があります。
行儀よく並んだ種子をそっと吹いてみると、一斉に風に乗って飛んでゆきました。

カケス:懸巣(悪声でも美形)

2012-02-08 09:34:26 | 植物観察1日1題

雪の金剛山ブナ林の遊歩道のすぐ近くで、カケス:懸巣(スズメ科カラス属)を間近に見ました。全体に葡萄色で、翼に白と藍との美しい斑があります。
きれいな姿に似ず、大きい奇声を発するなど鳴き声が悪いので知られていますが、ほかの鳥の鳴き声や物音のまねができる特技も持っています。
写真は、誰かが設けた餌箱に寄ってきたもので、純粋に自然の姿とはいえない不満が残りますが、それをおぎなって余りある美しい姿でした。

クマザサ?:隅笹(雪景色の中で)

2012-02-06 09:24:35 | 植物観察1日1題

急に思い立って雪の金剛山に行ってきました。
きっかけは、ネット上の金剛山の山歩き記録にクマザサの茂った道を歩くなどの記事があったのを思い出し、雪をかぶったクマザサの写真を撮れないかという、我ながら気まぐれな思い付きでした。
クマザサは熊笹ではなく、冬季、に葉が乾燥して、縁に白色の隅取りができるのでこの名があります。寒い冬、独特の模様になるクマザサを雪の中で見たらどうなるか勝手にイメージを膨らませての金剛山でした。
クマザサ:隅笹(イネ科ササ属)は、本州中国地方、四国、九州地方に野生または野生化する、あるいは京都府に自生地があるといわれるが庭に栽植され、逸出して野生化しているなど、図鑑の表現はあいまいで生い立ちがはっきりしません。
ハキング道の両側につづく金剛山上のササは確かに白い縁取りがありましたが、庭に植えられているクマザサに比べ葉幅が細身であるなど少し違うような気もします。
クマザサほどではなくても、冬になると白く縁どられる笹はほかにもあるようですから、金剛山のササがクマザサかどうかは確かめられないままですが、雪の中のササの姿はまずまずのものでした。