病院のまわりはすっかり秋の色だが、父はそれを観ることもできない。
動かなくなった脚を、伸ばしてほしいと要求する。「太鼓焼きが喰いたい・・」そういう父に買って行ったものの、今ではとろみを混ぜないと食べられない状態で、大判焼きをちぎって食べるわけにはいかない。餡の部分を少しずつ口に入れたものの思いのほか餡が少なく喜んでもらえる結果にはならなかった。「はよう迎えがこんかなあ」と、言うのを聞くとつらい。動かない身体はどんなことをしても、楽になりそうもない。外は気持ちがいいほど晴れているのに。
病院のまわりはすっかり秋の色だが、父はそれを観ることもできない。
動かなくなった脚を、伸ばしてほしいと要求する。「太鼓焼きが喰いたい・・」そういう父に買って行ったものの、今ではとろみを混ぜないと食べられない状態で、大判焼きをちぎって食べるわけにはいかない。餡の部分を少しずつ口に入れたものの思いのほか餡が少なく喜んでもらえる結果にはならなかった。「はよう迎えがこんかなあ」と、言うのを聞くとつらい。動かない身体はどんなことをしても、楽になりそうもない。外は気持ちがいいほど晴れているのに。
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