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【名門大経済学部の教授も「株セールスマン」化?】「株セールスマン」に占拠された?経済政策④

2018-10-15 00:01:07 | 日本

前回からの続き)

 本稿のテーマである株セールスマン」(≒内外の金融機関等に所属し、投資家相手に株やら外債などのリスク資産を売り込むことを生業とする方々)ですが、アベノミクス以降、本来の金融界ばかりか経済学界、そして日本経済のマクロ政策を展開する政府・日銀にまで活躍(?)のフィールドを拡げているといえます。

 で、その経済学界では、たとえば・・・アベノミクスは理論的には100%正しい―――これは「慶應義塾大学経済学部」教授がアベノミクス当初に語っていることです。そして前「早稲田大学政治経済学部」教授はアベノミクスが日本を救ったとの主張を著書で展開しておられます。で、これらにおいて両者が真っ先に上げるのは、日銀の金融緩和。これが株価の上昇と円安をもたらしたことをアベノミクスの成果として(?)非常に高く評価しているわけです。これ、本稿で述べてきた「株セールスマン」と同じ考え方です。すなわち株↑円↓なのでOKということ。

 シツコク繰り返しますが、アベノミクス開始以降、わが国のGDPは20%以上も失われ、前述のとおり家計金融資産額は10%近くも減少し、勤労者の実質賃金は大きく減って、その逆にガソリン代に代表される原材料価格は円安で上昇し、エンゲル係数は悪化しました。そんななか、アベノミクスはGDPの主役・個人消費を冷やすべく(?)よりによって消費増税を強行。これと輸入インフレとのWパンチを食らえば、わたしたちの日々の生活は・・・っていったあたりが、アベノミクス下のいまのわたしたちが肌身で感じる経済の実態でしょう・・・

 ・・・って、つい書き過ぎました。アベノミクスが実体経済に与えたマイナスのインパクトは、このようにデカいわけですが、上記、有名私立大学の看板学部でもある経済学部の教授(後者は現・日銀審議委員)が、アベノミクスは正しい、などと語れば、世間も、そうなのかな、と思うでしょう。でもその「正しい」とは先述のとおり本来のエコノミストとしてではなく株セールスマンとして「カブノミクス」(アベノミクスの私的造語:取り柄は「株のみ」)は「正しい」といっているに近いはず。それとも各位は本心からアベノミクスのことを、マクロ経済政策として「正しい」とか「これ以外にない」(There is no alternative)と力説しているのでしょうか? もしそうだとしたら、名門大の経済学者なのに基本的な統計を見ていないだけなのかもしれないし・・・上記結果から見れば、皮肉以外の何ものでもないでしょうね・・・(って、「それはアベノミクスが中途半端だからだ!」などと反論されそうですが?)

(続く)

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