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どうするべきか資産の運用(この5年間を振り返る)①

2012-08-25 00:03:11 | 金(ゴールド)

 先日来、このブログで2007年7月から現在までの5年間の各国通貨の円や金(ゴールド)に対する価値の推移を書いてきました。

 以前にも記したように、この「5年間」にこだわっているのは、起点とした5年前の2007年の夏が世界金融マーケットにおけるそれまでの「リスクオン」から現在に至る「リスクオフ」への大きなターニングポイントとなったタイミングだからです。この年の8月、フランスの大手銀行BNPパリバが同行傘下のファンドの解約凍結を発表したことがきっかけで、世界中でアメリカの「サブプライムローン」に対する投資家の懸念が一気に高まり、ドル、ユーロなどの通貨が円に対して急落しました。以来5年間にわたって、世界(おもに欧米)の金融市場はアメリカの住宅ローン問題や欧州PIIGS諸国のソブリン危機などの影響を受けて動揺し続けています。

 当然ながらこの長いリスクオフ期間では、リスク資産とされる各国の株式は売られて価格が低迷する一方、安全資産にマネーが集まって(ゴールド)や国債(PIIGS諸国債などを除く)の価格が上昇(利回りが低下)しました。また金融市場の混乱や景気後退入りを防ぐために、FRBやECBをはじめとする世界中の中央銀行が政策金利を下げてきたほか、非伝統的な金融政策(国債等の買い入れをベースとする量的緩和策など)を展開してきました。

 そして為替の方も、当時最も低金利だった(いまでもそうですが)日本円を借りて高金利通貨で運用するキャリートレードの巻き戻しが一気に始まったこと、そして上記金融緩和策によってドルやユーロ等の通貨価値の希薄化が進んだことなどから、円が買われて(外貨が売られて)円高外貨安となり、その傾向は現在も続いています。

 ところで、こうした情勢下では、資産運用のおもな対象も、それ以前のハイリスク・ハイリターンなリスク資産(株式や不動産など)から一転し、債券を主体としたローリスク・ローリターンなリスクオフ資産へ大きくシフトしました。金融政策や為替動向と同様、まさに180度の転換です。とくにわが国における資産運用環境は、それ以前からの低金利に加え、株価や外貨の下落などもあり、現時点も含めてなかなかに難しい状態ということができそうです。

 先日、この同じ5年間の国債AAA格通貨の対円価格および主要通貨の対金価格の推移について記してみましたが、本稿では、前段で「この期間、投資対象としての各資産の価格はどのように変遷したのか」について、そして後段では「この先、どの資産に投資すれば高い利益率を享受できるか」について、それぞれ私的な考察を進めていきたいと思います。

(続く)

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