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Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

こたつ記者には見えないもの

2025-06-07 20:02:06 | 交通
茨城空港が首都圏第三空港の夢破れ、という記事がありましたが、まさか羽田や成田と肩を並べる規模でないと「第三」とは言わないと思ってませんよね。茨城(IBR)の国内線利用者数は2023年度で70万人。全国37番目と控えめですが、米子の53万人、丘珠の43万人とかを上回るわけで、何をもって「首都圏」というかはありますが、「北関東」の玄関口としての存在感は十分あるでしょう。ちなみにその上は山口宇部の86万人、小牧の94万人、新潟の100万人、岡山の114万人とかが並んでおり、茨城や北関東という地味なエリアで、対東京の路線がないのにこの数字は、やはり「首都圏」の一角だからこその利用者数といえます。

まあこたつ記事であることが一目瞭然なのが、石岡へのバスアクセスで「整備が着実に進んでいる」というくだり。
いやいや、かしてつバスの整備が初期に完了しており、その後は東口に乗り場が整備されたくらいで、かなり前に「完成形」になっていますけどね。つくばや鹿島をターゲットに、といいますが、クルマでのアクセスではすでに確立していますし、つくばは羽田、鹿島は成田がライバルで、時間距離では拮抗します。その意味ではクルマでのアクセスを確固たるものにできた常磐道石岡小美玉SICとそれに直結する連絡道路の整備に全く言及がないのではこたつ記事にもなっていません。

今茨城空港に足りないものは石岡での常磐線連絡の悪さと、つくば方面のリムジンがないことでしょう。SIC開設で桜土浦ICまでわずか3区間。もともと開港当初から関西からつくばへ赴任中の研究者といった流動をつかんでおり、当然出張者も多いでしょうから、そこを主戦場にすべきでしょう。水戸ルートは高速経由を中心に堅調ですが、石岡ルートは今一つ。でも常磐線連絡が十分であれば茨城県南だけでなく柏や松戸など千葉県東葛地区が十分ターゲットになります。

あとはLCCを気にしていますが、成田はそれで利用者数は増やしましたが完全に薄利多売路線になってしまったわけです。アクセスも格安バスが主力で、採算性の高い利用層は羽田しか見なくなっています。一方茨城は国内線がスカイマークのみですが、これはLCCではなく格安FSCであり、ビジネス利用にも十分耐えられる航空会社です。神戸が国内第10位、344万人を数えていますが(これより多い非幹線空港は鹿児島(547万人)のみ)、ここも主力はスカイマークです。プロモーションとレジャー需要に左右される「水物」といえるLCCに頼らない収益構造のほうが大切でしょう。大手が嫌がらせできない神戸を西の拠点にしたことでWin-Winになったのを踏まえて、東の拠点として共存共栄の道を歩むべきです。



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