Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

日や時間でターミナルが変わるのは前代未聞

2023-09-15 22:21:14 | 交通
東南アジアを中心に日本早朝着の「おはよう日本」が普及していますが、さすがに6時前後以降の到着です。それゆえに平日の帰国だと朝ラッシュに重なり、リムジンを使うと渋滞必至と、実は帰国後すぐに難儀しますが、時間を有効に使えるとして、ほぼ丸一日つぶれる日中便での帰国よりも人気が高いです。そうした現実を見ているから夜行需要を巡る事業者無謬の言い分は全く信憑性が無いんですけどね。

それはさておき、この夏ダイヤから新設されたANAのニューヨーク便、NH159がJFK200→羽田500、NH160が羽田2255→JFK2250(現地夏時間)と、お前はLCCか、というようなダイヤです。とはいえHN160は退勤後の出国が可能で、NH159は今まで翌日の飛行機乗るためだけに泊まっていた最終泊を省けますし、羽田到着後時差ボケを無視したら丸1日活動できるので、かなり有用です。現地駐在や旅慣れている人ならJFK2250着でもマンハッタンや郊外に1時(25時)前には入れるでしょうし、横になれれば時差ボケも少しは軽くなります。

そのNH159を早速利用した習志野原エリアの知人からこんな話が。
JFKも寂しい第7ターミナルでショップも0時を回るととっとと閉店し、ラウンジがなかったら大惨事だったという話は驚きましたが、朝5時前に羽田につき、5時20分には荷物を受け取ってしまい、京急で帰るか3タミ6時45分、2タミ55分の津田沼リムジンというところ、それこそ平日だったし荷物もあるので押上までエア急のアク特というのも面倒くさいので、リムジンを待ったそうです。

ところがリムジンの券売機が6時半まで動かなかったそうで、満席便リスクはまず無いとはいえ、チケットが必要なので速く買いたいのにこれは困ったとのこと。なまじ時間があるのでゆっくりしたかったのに、途中でチケット購入と時間配分が無駄になるとぼやいていました。京急は販売していたそうで、東空交側だけの話だったそうです。東空交も津田沼リムジンの前に成田空港行き、また5時台には渋谷行きがあるはずで、券売機くらいは動かせよという感じです。

ちなみに到着は2タミだったそうで、運航案内をよく見なかったのが悪いとは言っていましたが、2タミ着と気づいたのは降機時だったとのこと。羽田に慣れていなければそれこそいつまでも気が付かない可能性もあるわけで、2タミ使用は発着とも路線あるいは時間帯で固定していないと面倒ですね。海外でもターミナルが違うというケースは多々ありますが、それこそJFKではANAは第7、JALは第8とアライアンスで決まっている格好です。

成田はアライアンスで1ビルと2ビルが分かれていますがこれは国際標準の範疇です。一方羽田でのANAが2タミと3タミに分散というのは、それこそJFKで日によって、便によって第7になったり他になったりする、というような話で、世界的に見ても珍しいというか不便な話です。(同一ターミナルで日によって全然違うスポットになるというのは日常茶飯事だが)



多すぎる無理は総て改悪側に収斂か

2023-09-15 22:20:03 | 交通
「のぞみ」の最繁忙期の全車指定席化ですが、思いつきじゃないの?というしかないような感じで詰めるべき論点が多すぎますね。あと「値上げ」の影響も。

自由席特急券での立席利用を認めるということですが、デッキを使える号車を指定するわけにはいかないですよね。それ以外のシーズンは自由席となる3両限定、となるとその指定席の価値は明らかに下がりますから。どの普通車指定席車両のデッキもOKとなると、これまでネットの定番ともいえる最繁忙期での指定席乱入、グリーン車で座席をねだる高齢者、といった事象のうち、指定席乱入についてはデッキに限れば「合法」になります。マナー違反とか言っていたマナー警察は涙目ですが、実際問題としては途中駅乗車だからこそ指定席を取る意味があるのに、デッキに立客がひしめく、となったら困りますよね。車内移動も阻害されるわけで、新幹線は2両に1ヶ所しかトイレが無く、さらにトイレがある車両でもデッキの外側ですから、トイレに行くのもままならない事態になるリスクが総ての指定席車で発生します。

また新幹線特有の特例としてある予約列車に乗れなかったとき後続の自由席に乗車可能というルールもどうなるのか。
これ、乗り遅れだけでなく、変更が出来ない、困難なタイミングになって止む無く後続に乗ることがありますからね。EX予約も変更自由といいながら、直前は昔は6分でしたが、数分のカットオフがあるので、タクシーで駅に急ぐようなケースで変更するかどうか判断に迷うケースで変更できなくなったとか、結構あるんです。この逆パターンもあり、余裕を見ていたら想定外に早く着き、1本前(1時間前)に間に合うタイミングだがカットオフにかかってしまい、自由席にするか、1時間待つかで悩んだことも。(早い列車の自由席乗車は事実上黙認されていますし、そうでないと使い物になりません)

あとは子連れ利用での「大幅値上げ」 ラーメン屋での子連れ利用を排除することに積極的に賛同するネット世論ではもろ手を挙げて賛成なんでしょうが、現行制度では小児以上に連れられた未就学児が無料で利用できるという部分が、全車指定席化でなくなります。半額とはいえ最繁忙期料金の半額が追加コストとしてのしかかるわけで、定収が無くて自由にできるお金がどのくらいか、という発想に欠けるヒキコモリ連中には全く理解できないでしょうが、万単位で追加となったら移動を諦めるのが普通です。あるいは「みずほ」「さくら」「ひかり」「こだま」に集中するかですが、JRPの規制でインバウンドが集中して収拾がつかない状態が激化しますね。JRPに加え、子連れも集中せざるを得なくなりますから。さらにEX予約も価格差が発生しますからね。
ホームの混雑ガー、というJR側の理屈も、「みずほ」「さくら」「ひかり」狙いでより長時間陣取るのですから、局所的には状況が悪化しますよ。「のぞみ」待ちとで分散できていたのがなくなりますから。

EX予約の改悪もあいまって、「さくら」は収拾がつかなくなりますし、「ひかり」もそうでしょう。静岡や浜松への移動は「ひかり」しかない状態で、本来「のぞみ」を使っていた客層も流れ込んできますから。なお岡山「ひかり」は西明石や相生への唯一の直通なので、乗り通す人もそれなりにいますからね。

このあたりは需要に供給が追い付かない時期があるのがネックなんですが、「売切」は乗せない、乗れない、と割り切って自由席制度を廃止する、という手もあるでしょうね。その意味では諸物価高騰の足元は実質値上げとなる自由席廃止への理解も得られやすいでしょう。コスト負担という理由を正面から問えますから。

一方で旧国鉄時代からの「ぼったくり」体質で、近距離でも新幹線など優等列車を使うしかない、というダイヤ体系になっていることが自由席廃止への障害になっています。日常利用でわざわざ予約をするという発想はない点については、特急券を買いやすくし、そこに自動的に指定席を割り当てればなんとかなるでしょう。問題は局所的にはキャパオーバーが発生することと、自由席との価格差がざっくり「倍」になることでしょう。JR東日本は常磐線や中央線などは新体系でそこを緩和しましたが、JR西日本は北近畿方面、紀州方面と単純値上げでしたから。(大阪からだと自由席がある「はるか」で50㎞超の関空に行くより全車指定席の「くろしお」で50㎞未満の日根野に行く方が閑散期以外は料金が高い。超繁忙期は490円も高い)
四国や北海道など自由席利用が前提で回っている会社をどうするかという問題もあります。



「広く薄く」でない少数厚遇

2023-09-15 22:15:58 | 時事
Covid19によるイベント自粛が明けた今夏は各地で「4年ぶり」のイベントで盛り上がりましたが、それとともに「有料化」がトレンドになっています。イベント開催におけるイベントそのもののコストに、警備などの付帯費用がかさむこともあり、スポンサーの協賛金ではカバーできなくなっていることがその理由となっています。

確かにそれは理解できますし、Covid19以前からその流れにありましたが、今年のそれは「有料化」と単純に言うには程度というものがあるのでは、という状況でした。要は数千円どころか万円単位の席を用意するケースが多く、有料化も止む無しだね、と言ってられないレベルになっています。

観光イベントと化した「夏祭り」を観覧席で見る、というのであればまあエンタメですからそれも仕方がないのですが、夏の風物詩である花火大会でそれが横行していることへはさすがに批判が沸き起こりました。特に地元民からは有料化ではただでさえ雑踏と交通規制、そして観覧客が捨てていくゴミに迷惑しているのに、これでは迷惑イベントに過ぎないと開催に反対する声まで沸き起こる始末です

一方でコストガー、とか、市場が決める話だ、とか、無料で見るなんて虫が良すぎる、とか「物分かりのいい人」が大量に湧くのですが、世の中には慣習というものがあるわけです。世の中の行為には須らくコストが発生しますが、対価を取らないケースも多々あるわけです。花火大会にしても、観光イベントであると同時に地域のイベントであり、だからこそ大なり小なりの「迷惑行為」があったとしても受け入れているわけです。ちなみに花火の炸裂音は犬などのペットにとっては「生命の危険」なんですが、花火大会が「迷惑イベント」に成り下がった時、ペットを生命の危険にさらしてまで受容するか、という話にもなりますよね。あるいは乳児が泣き叫ぶ、そう、騒音と振動に過ぎませんから。

話が横にそれましたが、ショーのような基本的に閉じた空間で開催されるものは、それが野外のステージで実施されても有料イベントであるというコンセンサスがあると考えますが、花火のような「どこでも見える」という性格のものは有料イベントという発想になかったはずです。海や川が公共物で私する対象にないという以上に、「空」は私する対象でない、というか、私できないという現実がありますから。その意味では数年前まで開催されていたエアレースで幕張の海岸に洒落じゃないけど幕を張り巡らせてレースをタダ見させないようにしたのは、エアレース自体がなじみのないイベントだったこともあり、大きな批判はない代わりにそこまでやるか、セコイ、という評判だったように記憶しています。

その意味では花火を有料化するという発想は無かったわけです。江戸の昔から隅田川の川開きは有名ですが、視界を遮るという積極的な排除はもちろん無かったですし、特等席を有料で貸し出すということも無かったはずです。もちろん川沿いの店舗が貸座敷を営んでいたでしょうし、お大尽は屋形船で観覧してたんでしょうが、それは今に至るまで一緒です。でも「特等席」を有料で囲うということは無かったわけです。

「囲い込み」への反発が強いのはその価格設定もあるでしょう。それこそ江戸時代でも花火が良く見える場所は貸座敷や屋形船クラスの有料桟敷のみ、となったら暴動が起きてたでしょうね。日本人がそこまでさもしくなったとしか言いようがない事態ですし、富裕層からカネを取って当然という発想ももっともらしく見えますが、二重価格やぼったくり上等の途上国的発想の肯定でもあり、日本人もそこまで堕ちたのか、という事態です。その意味では、日本人としての矜持はどこへいったのか、という精神的劣化の問題ともいえます。

もちろん膨れ上がるコストをどうするのか、という問題から逃げられません。ですが本来はそれこそスポンサーの矜持を頼みにするところでした。それが出来ないくらい世知辛い世の中になってしまったというのは日本が貧しくなった証拠ですが、じゃあどんどん取れるところからふんだくろう、という発想もますます貧困です。

だったら「広く薄く」取れないのか。どう区切るのか、という課題はありますが、「入場料」として数百円で済ませられないのか。
今年度久々に復活するとアナウンスされた(年末ではなく年始に変更)神戸ルミナリエも会場の至る所に寄付金箱があるのに大半の観覧客は無視していましたが、鎮魂行事の名目であっても1円も出さないような国民性を考えると、素直に「入場料」を取るべきでしょう。ルミナリエにしてもそうですし。大きな川や湖畔、海岸での開催であれば、入口を限定しやすいですから、そこで徴収する。それこそ100円でもいいんですよ。安くする代わりに再入場とかはできないと。シンプルを極めてコストは下げるのです。

一方でそれこそ数万人の来場であれば100円でも数百万円の収入です。数千円から万円単位の有料席を設定しても得られる収入、さらには設営や販売の管理コストを考えると、労多くして益なしでしょう。シンプルイズベストです。
寄付金や廉価な入場料方式で回収すれば抵抗感もなかったでしょうに、高額で敷居を果てしなく上げたことで失うものの大きさに気付かないようです。