Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

利益供与と無駄づかいの説明が無いNHK

2023-09-21 20:34:04 | 時事
そして芸能プロダクションの問題は所属タレント外しが進んでいます。これも確固たるポリシーもなく、周囲と横並び、世間の批判を浴びた、という受動的な動きに過ぎません。

そうした中で論点をずらして逃げているのがNHKであり、問題が明るみになってもなお芸能プロダクションべったりの政策を続けているのか、という論点については全く答えていません。

ようやく、そうした「べったり」の中でも顕著なケースでもあるデビュー前の「若手」の宣伝番組を見直すようですが、そもそもなんで特定のプロダクションの「デビュー前」のタレントにスポットライトを当てなければいけないのか。それこそ紅白その他でトップアイドルを回してもらうための利益供与としか言えないわけです。さらに言えば海外での在留邦人向けチャンネルではアジアと米国向けに週2回放送しているわけで、貴重な枠をダブルで占有しているのです。

スポンサーがいないNHKは視聴率に一喜一憂する必要もないのに、何でここまでするのか。同様に連ドラや大河ドラマの番宣をなんで打っているのか。番組はまあ無形の利益供与的な存在ですが、番宣は外部流出を伴います。その原資は受信料であり、無駄遣いそのものです。

あらゆるデバイスから受信料を踏んだくろうと目論むNHKですが、こうした利益供与、外部流出をストップしてからの話でしょう。



そりゃしがみつくわけだ

2023-09-21 20:31:16 | 時事
芸能プロダクション創設者の性加害問題で、前社長が引き続き代表取締役となっていることへの批判が強いですが、どうもとんでもない理由があるようです。
前社長は創業者の妹の娘、つまり姪に当たるわけですが、同族経営ゆえに雇われ社長ではなく株主でもあるわけです。その株式は相続で取得したわけですが、評価はそれ相応にある、というか巨額の評価になるはずです。

ところが巨額の評価に基づく相続税の納付があったという話は聞きません。というのも、中小企業の事業承継に関する相続税の特例が適用されているらしいのです。この適用条件として、オーナー経営の中小企業の承継なので、承継者が一定期間経営に携わることが要求されています。つまり、代表取締役であることが要件であり、代表権を返上するとたちまち猶予されていた相続税がのしかかります。数百億ともいわれている評価額に見合う相続性を払えるわけもなく、しかもその株式をこの状況で買い取る人もなかなか見つからないでしょうから、万策尽きた格好になるわけで、ゆえに何を言われても代表取締役の座にしがみつくしかないのです。

いやいや、この芸能プロダクションが中小企業ということはないでしょう、と言うでしょうが、業界では最大手ともいえる存在でも、法律上は「中小企業」です。これは芸能プロダクション側というよりも国の問題であり、企業統治が厳しくなる会社法上の「大会社」の定義も然りですが、堂々と「抜け道」が用意されているわけで、実際多くの企業が「減資」して「大会社」の定義から外れたり
「中小企業」になることで、規制を免れたり、あまつさえ恩恵まで受けています。非上場で額面はあくまで小額にしていれば、企業価値からみた時価評価は巨額であっても、制度上の資本金は小さいままですから。上場企業と違い過小資本だなんだと言われることも少ないでしょうし、買収しようにも市場に株式が出ていませんから。

このあたりは「または」と「かつ」の設定がおかしいことに起因するわけですが、政治家の票田でもある中小企業の恩恵ですから、いびつなままなんでしょうね。この関係を考えたら、万が一共産党が政権を取ったとしても変わらないでしょう。



既に「残骸」がさらに跡形なく

2023-09-21 20:29:12 | 時事
神宮外苑の再開発を巡る問題、著名人というか人気アーティストが相次いで反対を表明する流れに危機感を抱いているようで、リニア問題での県知事叩きの援軍を買って出た御仁がここでもいっちょ噛みしてきました。

まあ自然林がどうのという話でもないのに議論をすり替えていますが、もともと「明治神宮」の「外苑」として整備された公園をどうするか、という話なんですよ。明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする「若い」神社ですが、1920年の創建からすでに100年以上が経過しています。そして明治神宮の外苑として、神社の神域とは別の都市公園として1926年に整備されたのが外苑です。その意味では銀杏並木だろうがなんだろうがバリバリの人造物、人工建造物なんですが、問われるのは都市における公園という空間をどう考えるかという話です。

「江戸」ではなく「東京」という都市が発展する過程で1910年代から1920年代というまさに大正期は大きな意味を持つわけで、もっぱら「下町」においては1923年の関東大震災の大被害を踏まえた帝都復興院による復興計画があり、「山の手」においては明治神宮と外苑の整備があるわけです。震災復興の都市計画は戦災を経てもなお東京の都市計画の基本となっており、環状道路の整備や、新宿西口広場と淀橋浄水場再開発など今の東京はこれに基づいて作られた格好です。(戦災復興でも大きな計画を立てようとしましたが、GHQによって否定されたため、戦災復興での都市計画というものは事実上存在しない)

復興計画は枢密院を筆頭に横槍が入り大幅に縮小されていますが、隅田公園の整備や、広幅のグリーンベルトを持つ昭和通りなど、緑豊かな大都市という思想に基づいています。同時期に整備された外苑もまた大都市における大型公園として成立しており、NYのセントラルパークを例に出すまでもなく、国際的な大都市として必須のものとして大きな公園が意識されていたことを物語ります。

この時の「余裕」を使い込んだのが1964年の東京五輪に伴うインフラ整備とその後の整備で、隅田公園、外縁と明治神宮を結ぶ騎馬道などは首都高用地となり、昭和通りのグリーンベルトにはアンダーパスを中心としたバイパス部がつくられました。
ですから現状でもなお「残骸」なんですが、それすら潰すというのが足下の状況です。

外苑の管理者が明治神宮ということで宗教法人への公金投入が出来ないという建前が問題をややこしくしていますが、そもそも「神宮」という宗教色を無くした格好で整備したわけで、100年前の知恵も生かせないのか。伐採する木の本数がどうのというのではなく、歴史的なランドマークである外苑の風景が維持できるのか。逆にそれこそ明治神宮の営利事業と周辺企業の「民活」ではなく、公共が積極的に介入して再整備すべきではないのか。そうすることで用地利用としては不細工極まる小さなグラウンドなどの営利事業施設を元の公園に戻すというような「復原」を目指してほしいものです。

国立と秩父宮は国有ですし、神宮球場も外苑を基本公共物ということになれば、その収益で外苑全体の維持費を賄うといった縛りも無くなるわけで、1964年東京五輪などで遺産を食いつぶしてきた公共がその返済をする、という方向であるべきでしょう。