Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

誰が為の聖火リレー

2021-04-07 22:33:00 | ノンジャンル
ニュースショーに出てきた大阪の飲食店は仕込み、ヤラセでは、というご指摘を頂きましたが、よしんばヤラセとしても、だとしたら「演じている」飲食店は対応も出来ていない、今更慌てている、という「私バカよね」というが如きの役どころになってしまうわけで、ヤラセと説明しない限りその飲食店はトンデモです、と日本中に晒すわけで、それを受けるかね、と思います。まあ大阪だから、と言ったら偏見でしょうから。

さて感染拡大というよりも爆発に近い状況ですが、日増しに高まるのは五輪などやる場合か、と言う批判です。足下の状況を見て見ぬふりをするように聖火リレーが回っているわけですが、「密」になれば即座に中止というお約束のはずが、やっぱりというか「密」になり放題、飛沫が飛ぼうが声を出し放題、と放任しています。

さすがに大阪は公道での聖火リレーを断念するようですが、封鎖された公園で実施と、そこまでして聖火リレーってするもんですか?としか言いようがないです。
それでも止めると言い出すだけマシで、聖火リレーを中止すると言っていた島根県知事は、Covid19対策などの補正予算で冷や飯組になるリスクがあるとして聖火リレーを受け入れると表明しました。

まあよほど腹に据えかねているんでしょうね、聖火リレーに反対したら政府が冷や飯を喰わせると言ってきたとぶちまけているわけですが、お涙頂戴をはじめとしたヒューマンドキュメント仕立てにして何とか盛り上げようとするメディアは普段なら政府の悪行として笛や太鼓で騒ぎ立てるのに、今回は無視です。

その聖火リレー、NHKをはじめとするメディアが連日どこそこを通って、と宣伝これ勤めていますが、特にNHKは絶対に放送しない部分があるわけです。
放送だと道路をランナーが聖火を掲げて走っているシーンしか見せませんが、実態はスャ塔Tーの宣伝を施した大型車両が何台も続き、それに隠れるようにランナーが通過、となっています。その車両が大音量で「盛り上げ」に走っているわけですが、島根県知事が聖火リレー受け入れの条件として音量を下げてくれ、と名指しで批判したくらいですから、現場は相当ひどいようです。

これ、車列から音声をきちんと入れて放送したら、いったいどれだけの人が「聖火リレーをすべき」というでしょうね。スャ塔Tーによるスャ塔Tーのための聖火リレーですからね。組織委もスャ塔Tー絡みの申し出は聞く耳持たないという姿勢が露骨です。

あたかも北朝鮮の主席外遊時に全世界が呆気にとられた、専用車をとりかこんで走って護衛するボディーガードのように、聖火ランナーを取り囲む関係者、というシーンもそうですが、聖なる火、と書く聖火をつなぐリレーが、軽んじられているというか、ダシにされているというか、無残な状態です。




社会的責務を無視した擁護の痛々しさ

2021-04-07 21:57:00 | 交通
「ぼくのだいすきなじぇいあーる」がビタ1文出すのを許さない、というのが事業者無謬の一部にありますが、まあサービス向上とか独占企業ゆえに支出しなくても収益が確保できるのに、という分野であれば、阿漕な経営者だけど企業利益の極大化、ということでそういう立ち位置もあるわな、と理解(understandではなくnote)はできます。

ところが最近相次いだ二つの話題はどうでしょうか。
まずは「高輪築堤」で、高輪ゲートウェイ駅新設と線路の移設で今まで埋もれていた鉄道創世記の遺構が出てきたわけです。錦絵にも描かれた遠浅の海岸線の海中に築かれた築堤は、多くの人がその構図を見たことがある、というお馴染みのものですが、それが1.5世紀近い歳月を経て目の前に現れたわけです。

鉄道絡みの「史跡」(まだ指定されていませんが)としては超一級品であり、発掘が進むにつれて最初期の信号機の跡とか、まさに「宝の山」です。
歴史家を中心に保存を訴える声が高まっており、政府も後押しするようになっていますが、「保存したければ歴史家が自腹でやるべき」と言い放つのが「ぼくのだいすきなじぇいあーるガー」の手合いです。

保存と維持に関する費用、そして再開発して高く売る(貸す)つもりの土地が死蔵されてしまうことを懸念するのでしょうが、まあ縄文時代の貝塚が出てきた、というありきたりなものではなく、鉄道会社の敷地から鉄道創世記の遺構が出てきたというのに、調査したら埋め戻すか掘り返すべき、というのはあまりにも乱暴でしょう。

国鉄との連続性は無いからフリーハンドで、という毎度の論理の延長線にも見えますが、我が国の鉄道の歴史で、官営から国鉄になって、JRになって、という中で、「嫡流」のJR東日本が、鉄道創世記の遺構を永遠に消し去るのか。常識で考えて「ありえない」わけで、じゃあ旧新橋駅などを財団を拠出してまで文化施設としているのか、という現状を踏まえたら、東日本鉄道文化財団に当該遺構を拠出して、末永く守る、というのが普通の考えですし、CSRとして「当然」と断じても良いでしょう。

そしてもう一つが電動車椅子での利用を巡る話。
予告なく利用して、目的地が対応できないから利用できない、という押し問答の顛末を公表したら、何様だと思っている、某政党のメンバーだから政治的意図があるに違いない、と袋叩きです。

バリアフリー対応義務は一定の乗降者数で足切りになっているので当該駅が対応していないのは当然、とか、階段しかないので駅員が担ぐのは危険(まあそれは事実ですが)とか、言いたい放題です。
これも問題は事業者のスタンスで責めを負うのは事業者ですが、「ぼくのだいすきなじぇいあーる」に累が及ばないように、駅員が怪我したらどうする、とげン場の問題にすり替えているともいえるわけで、だとしたら論点外しにしても悪質です。

障害者だから全行程を前日までに詳細に連絡しないと利用できないのか、という至極もっともな批判に対して、必死になって探してきたのか、福祉大国とされる北欧諸国でも2~3日前の通告がいるとか、設備が古いロンドンのチューブは都心部では事実上利用できないとか、普段は海外では、というと「出羽守」と批判する手合いが必死になって海外ガー、というのも笑い事ではないですが冷笑するしかない事態です。

「ぼくのだいすきなじぇいあーる」を庇うのは勝手ですが、やって良いことと悪いことの区別くらいは付けたいものです。こうしたバリアフリー対応への「擁護」はその典型ですが、例えば一般事法がバリアフリーや環境問題で「金がないから」と対応を渋ったり遅らせていたら社会的に抹殺されますよ。それを「ぼくのだいすきなじぇいあーる」だから許すという感性がもう終わっているわけですが、そもそもが交通事業者に対して甘すぎるわけです。視覚障害者の転落事故でホームドアの整備が遅いというと、遅々としているくせに「計画通り」と嘯いてそれが許される、というのはその典型です。およそ社会の要請に対応するという局面でここまでの甘えが許されていること自体が批判の対象です。

だって金が無いんだもん、というのでしょうが、赤字になろうが借金をしようが対応しないと市場から放逐されるのが一般事法です。それなのに利益、キャッシュフローを計上している交通事業者が「金がない」と抜かすのが許されるのかどうか。企業の立ち位置であればそれもありかもしれませんが、ヲタがそれを言い出すのはただの非常識です。

贔屓の引き唐オにもならないというか、事業者だってこうした一種の「ャ潟Rレ」を理解していない訳がないわけですから、呆気なく梯子を外されそうな「擁護」が社会で通るのか、よく考えたいものです。


緩んだ隙を突かれて落城か

2021-04-07 21:54:00 | 時事
タイも落城かもしれませんね。厳しい規制で収束させればあとは自由、というモデルケースのはずでしたが、昨春、この年末年始と2度の流行を凌いだことで緩みもひとしおのところに、間髪を入れずに来た流行にはまってしまった格好です。第二波が年末年始、そして第三波はタイ正月のソンクランと、移動や会食が盛んになる時期を直撃するというのも嫌らしいです。

現地の話だと、第一波の時の規制緩和は慎重に段階的に実施されてきたのに、第二波はなし崩し的に店内飲酒の解禁になったり、マッサージ店の営業再開で風俗系も同時に再開していたとか(第一波の時は最劣後だった)、慢心もあったのでしょう。

そこにもともとマスクを隙あらば外していた欧米人と、マスクはしているが外しがちで、欧米人ほどじゃないけどつるんで騒ぐ日本人を狙い撃つかのように「夜の街」クラスタです。
唯一の救いはタイ人がこぞって訪れる場所ではないことですが、外国人御用達というほど限定的ではなく、タイ人もけっこう訪問する店で発生しているので、北部チェンマイなどへ飛び火しています。

どうしようもないのが日本人で、大使主催のレセプションの二次会に繰り出して感染したうえに、少し離れた、しかし日本人がまとまって住んでいるチョンブリ県(シラチャ)からの来訪者がいたことで、チョンブリ県での感染拡大を招いています。チョンブリ県当局が発表した日本人感染者のタイムラインを見ると、いかにも、というお店に行ってますな、というのが公表されています。

「夜の街」とその来訪者(ライブ活動をしていた著名な券\人も複数感染しており、現地では衝撃を呼んでいます)に感染拡大は留まらず、警察署で集団感染とか二次感染が強く疑われる段階に入ったようです。第一波の時のように即座にバーなどを閉鎖し、次いで飲食店に加え食品スーパーとコンビニを除く小売全般を閉鎖という徹底がないので、感染拡大が抑えらるかどうか。ワクチン接種も中国シノペックと英国アストラゼネカでスタートしながら接種数が日本ほどじゃないですが少なく、OEMなどでの国産化を待っている節もあっただけに、後手に回った格好です。

まあバンコク在住の日本人が、今週末からのソンクラン休暇はプーケットなどに行くからバンコクの規制は関係ない、と脳天気なことを言っていますが、バンコクから感染を拡大するリスク因子になっているという自覚がないのが痛すぎます。

現時点では保健相はソンクラン休暇での移動は制限しないと表明していますが、一部の県で入県拒否(14日間の隔離要請)が始まるなど予断を許さない状況です。対日感情の悪化も懸念されるわけで、せめて大使館、日本人会関係者が絡んでいなければ、と恨み言の一つも言いたくなります。