Straphangers’ Room2022

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「リークの王者」でいいのか

2007-09-14 00:11:24 | 時事
新司法試験の合格発表がありました。
ロースクール制度になり、法律系学部出身じゃない3年履修の最初の受験でもあるんですが、3年履修者の合格率は有意に差が付いており、ロースクール制度の趣獅lえるとうまく機能していない現状がうかがえます。

ところで今回の試験、司法試験委員が自分とこのロースクールでほぼ出題内容といっても良い内容の答案練習を行ったりしたとして問題になり、委員を解任されています。
そのロースクール、すなわち慶應義塾ですが、合格者数で2位、合格率でも受験者ベースで2位と「非常に良い成績」となっています。

受験生のレベルが本当に高かったことは否定できませんが、「漏洩」の事実(公式に「解任」された以上、「疑惑」ではすまないレベルです)があった以上、合格者数で首位の東大に合格率で5ャCント差をつけるという結果は、「漏洩」の「効果」を強く疑わせる結果という以外にありません。

今回の試験、「漏洩」に対する対応は無いのですが、それもいかがなものか。
大学側の「勇み足」で受験生に罪はない、とはいえ、他の入試や資格試験において、学校側のミスその他で受験できなかったとか、受験の要件を満たしていなかったというようなケースにおいて、受験生には罪が無いとして救済されたことはありません。

今回は受験生にはその意識が無くとも、客観的に見て慶應側から一方的な形での「不正」が行われたことは明白であり、本来は慶應の受験者は総て不合格にすべき案件です。ただ単純な不合格だと「三振制度」に引っかかるし、問題を知りえてしまったというハプニングでもあるので、「受験資格が無かった」として「三振」にはカウントしないのが妥当でしょう。
それであってはじめて過去のその他の入試や資格試験での対応と矛盾しません。

今回の件は、入試や他の資格試験と違い、司法試験であることを忘れてはいけません。
法曹になる。司法権を行使する、法律を職業とする、という資格試験において、髪の毛一本ほどの「不正」も許されないのはいうまでもありません。
不正、というのに語弊があれば、不公平、アンフェアな条件で、正義の天秤を扱う資格が与えられるというのは冗談にもならないあってはならない話であり、この国の司法への信頼を揺るがすものです。