庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

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トランプ大統領の政治力が核兵器の拡散を左右する。

2018-06-03 | 核エネルギー・原子力問題

今回の北朝鮮の暴発的な核武装国家の出現に対して、歴代のアメリカ大統領が踏み込んでいない領域に、トランプ氏が挑戦している。

昨年の無謀とも思える「軍事力の大量動員による恫喝」に始まり、核基地の限定攻撃も辞さない、武力衝突の可能性も言及した。

これに恐れをなした韓国と中国政府は、対話路線を強行に押し出して、それには、北朝鮮を対話に転換させる「経済制裁決議」が実行された。

中国やロシアが、なし崩し的に経済制裁を無力化して、北朝鮮の暴発を誘発しているとの中露の判断転換を、アメリカが引き出したのだ。

この実行が、北朝鮮の将来をアメリカ、中国、ロシアの庇護のもとにしか立国が不可能との判断にいたり、融和路線への転換が起きた。

折良くも、韓国での冬季オリンピックにあわせて、韓国と北朝鮮との対話の機会が生まれ、この成果が米朝首脳会談の提案になった。

トランプ大統領の描いた大きな構想に、北朝鮮が乗る路線しか、生き残り方策はないとの、政治戦略が成功したと言える。

今後は、今までに成功していない「核兵器の拡散を阻止」する試みが、この北東アジアで成果を生み出す可能性が生まれたのだ。

北朝鮮が言い出した朝鮮半島の非核化の流れを、韓国の非核化、日本の核の傘の廃止に結びつけて、北東アジアの核拡散を抑止する。

これを政治力で実行できるのは、トランプ氏のアメリカと、習近平の中国が協調する路線が、想定されるだろう。