庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

原発依存ゼロに向けて、責任ノガレに走る官僚と電事連。

2012-09-05 | 核エネルギー・原子力問題
民主党内では【原発をゼロにする方針に異議】を唱える「国民の声を軽視する」議員が、いまだに数が多い。
原発ゼロの前提としても、「2050年までには、ナントカ」と、無責任な議論をして、何ゴトも先送りの話に落ち込む。
つまり、自分たちでは決められない、というブザマな政党なのである。

自民党はもっとひどいレベルで、脱原発依存の国民願望には、一切、耳を傾けないで、身うち内だけの権力争いに終始している。

このテイタラクは、自民党政権時代には、長期エネルギー政策は「経済産業省」の官僚の言いなりに決めてきたので、政権与党としての見識や展望は、何も持っていなかった。
つまり、経済産業省と電力業界族に巣くっていた「原子力ムラ」の住民だけで、日本のエネルギー政策を決めていたのが実態であった。
3・11以後は、「原子力ムラの住民」はコトあるごとに社会的な非難に晒されたので、今や、表だっての発言は「現政権の批判」だけに絞ってしまった。

今回の野田内閣の方針転換で「原発ゼロを打ち出す」には、何が課題であるかを、やっと具体的にする議論に進みだしている。
その機会になって、電気事業連合会や経済産業省の原発官僚が、原発ゼロにする場合のハードルを持ち出して、野田内閣の動きにブレーキを架け始めている。
最も不可解な課題に、原発ゼロにすると【使用済み核燃料】の再処理は不要になり、青森県六ケ所村の再処理施設に運んだ「再処理用の核燃料」を原発施設に逆戻りをさせなければならなくなる。
そうすると、原発の敷地内には保管場所が残り少ないので、原発の運転を止めるしかない。と言い出す始末である。そう!止めるしかないノダ。

原子力産業の関係者は、あと始末のことは、すべて自分の仕事ではない、と逃げ回って「責任を他所に押し付けて過ごす修性」が、染み込んでしまった。
福島原発で電源喪失の対策を想定をしないで済ませた「悪性の修性」が染み込んで、【都合の悪いことは、自分は関与しない】として、他人に押し付ける。
原発ゼロの方針決定する場合の重要課題は、原発立地地域の産業の立て直しが優先すべきである。

電事連が「あれこれが問題だ」と言うなら、自己責任で対策をすべきコトだ。
政府の方針に従ったから、転換するなら【自分たちに補償を】と言いかねない。