小野不由美による第26回山本周五郎賞受賞の同名ホラー小説を
「予告犯」「白ゆき姫殺人事件」の中村義洋監督が映画化。
部屋でする、着物をひきづるような音。それは、はじまりにすぎなかった。
小説家の「私」に、読者である 女子大生の久保さんから届いた一通の手紙。
「住んでいる部屋で奇妙な音がする」とい書かれたその手紙に、好奇心から「私」と久保さんが調査を開始する。
そこで明らかとなったのは、その部屋の過去の住人たちが転居先で自殺や無理心中、殺人などさまざまな事件を引き起こしたという事実だった。
彼らは、なぜその部屋ではなく、さまざまな別の場所で不幸に遭ったのか。
「私」たちは、ある真相にたどり着き、さらなる事件に巻き込まれることとなる。
残穢とは。
そこに残った怨念や穢れ。(汚れ)仏教や神道の観念で不潔・不浄等の清浄でない、汚れた悪しき状態を言う。
小説家で、読者の実体験を基に書く、ホラー小説の連載を持つ「私」に 竹内結子。
恐怖体験を投稿した久保さんに橋本愛。
他に、小説家で佐々木蔵之介。
心霊マニアに坂口健太郎。
竹内結子の夫に、滝藤賢一。
住んではいけない部屋 っていうか、マンション(結局はその土地)だけどね
ある怪奇現象から辿って、素人二人が過去に遡って事件の解明を進めていく。
残酷描写や主要キャストが死ぬ、脅かしの演出が一切なく
その現象を突き止めるまでとくに何も起きないのに
何か、過去の怨念や呪いから一連の出来事に連鎖していると想像させる怖さがリアル。
でも、映像的にもホラーというより謎解きミステリーに近い感じ。
小説家である私のもとに、読者の久保という女子大生から、住んでいる部屋で奇妙な音がすると記された手紙が届く。好奇心から彼女とともに調査に乗り出したと ころ、かつて住んでいた人たちがこのマンションから引っ越していった後、自殺や心中、殺人といった事件を引き起こしていたことがわかる。やがて恐ろしい真相にたどり着いた二人もまた事件に巻き込まれてしまう……。
7/10(70点)
部屋(や家)に何かいる系、映画が好きなわたしは見逃す事が出来なかった、久々のJホラーってことで、
予告編をだいぶ前に観て、(観る時はもうすっかりどんなのか忘れてたけど)楽しみにしてました~。
評判よくなかったらスルーだったけど、なかなか良かったぽいので怖いかなーと。
同じ日、これの前に観た「オデッセイ」は途中眠くなったけど、こちらの方が引込まれた。
基は小説というだけあって、しっかりした脚本によってなかなか無駄もなく進行する。
小説家で、読者の心理体験を基にホラー小説の連載記事を執筆している「私」の語りで始まる。
先にも書いた通り、音とかでびっくり脅かす系ではなく、かといってグロかったり、残酷シーンで
怖さを煽るというものではなく、静かに進行して行く中で、
ほんとにありえそうだな、と思わせる展開になっていくところが巧いし、怖い。
観た後とか、正直 Jホラー的な怖さを感じて面白かった!っていうより
怪談話を映像付きで丁寧にみせてもらった、という感覚。
霊の表現として、CGで作られた黒い影とか、その動きなどそこはまったく怖くないし、
(人によってはもちろん怖いだろうけど)
ちょっと安っぽさも感じて冷めちゃうから好きじゃなかったところだけど、
新居に越して、廊下にある、人に反応して明るくなるセンサーが感知して明るくなり、
全員が部屋にいるのに、、、って気づいたシーンや
諸悪の根源となった昔の家、そこの中のお札を壁一面に貼り付けた部屋とか、
床をすする衣づれの音、昔の人の写真、、、、。小物と想像させる演出によってだしている雰囲気が怖い。
わたしは霊感とか全くないし、恐怖体験もゼロだからこういう映画ぜんぜん平気だし、
ホラーもオカルトも大歓迎だけど、部屋に存在する霊とか、実際ありえるだろうなとよく思ってるのでこういう話って興味深く。
同じ部屋、家に、いや土地に、過去何十人、何百人と住んでたかと思うと、
そこにはそのいろいろな人の人生があり、もういないひとの哀しみも苦しみも、そこに残っているかもしれない。
そういう意味で、そこで望まない死を迎えた人の怨念が あとあと生きてる人間の前に現れても不思議じゃないなと。
それにしてもその土地に住んでた人への聞き込み調査をしていて
皆よく昔のこと、何十年も前の他人の事情詳しく覚えてるなーと突っ込みたくなったけどそこは仕方ないか。笑
いちばんありがちで怖かったのは 部屋からする 床を擦る音。
しかも、みてると聞こえないのに、背中を向けてる時に聞こえるとかいうのが多いから怖い。
帰りの夜道歩いてても全然怖くないわたしだけど、これを書く前日 眠れないときに
アノ音が聞こえてきやしないかと早く眠りに落ちたくてちょっと怖くはなりました 笑。
あと、やはり男の人が自◯する前に、大家サンの家に訪れて
予知夢みたいになり、翌朝部屋に行くと死んでた、というシーンもなかなか怖くて面白い。
大家サン役は「川の底からこんにちは」でもいい味だしてたおばちゃん♡良かった。
それにしても普通は主演周りの友人とか親族系がどんどんやられていくのに
誰も死なない、最後の方になってもぜんぜん関係ないそれまで出てこなかった編集部の社員だとか
隣に住んでた人が死ぬとかで、一番最後までそれを見せずに 「私」をはじめ、身の回りに死が迫ってきた
ことを予感させる終わり方で終わるのが、ちょっとあまりないパターンかな。
アノ家に入った4人は一番最初に祟られるだろう!普通。と思うんだけどね!
引っ越ししても無駄で、その霊?は必ず本人に付いてくる。
洋画のホラーではお約束なので、引越したって無駄だよーって観ながら思ってたんだけど、
これっていうのは世界共通お約束なのね。 笑
エンドロールで、ちょっとしたことが明かされて最後まで見逃せません!
『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』予告編
公式サイト
残穢 ざんえ 住んではいけない部屋 2015年 日本 107min
1月30日より、公開中~