なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

パーキンソン病の麻痺性イレウス

2019年12月04日 | Weblog

 神経内科外来に通院している75歳女性は、以前から便秘もあって処方を受けていた。先週末から嘔吐するようになり、月曜日に内科外来(大学病院からバイト)を受診していた。

 腹部X線でいわゆるニボー形成を認めた。腹部所見が軽度だったせいか、原疾患によるものとして、点滴と便秘薬の追加をして翌々日(今日)の神経内科外来を受診するようにとして帰していた。

 その後、腹部膨満で食事摂取できなくなっていたが、患者さんは律儀に今日外来を受診した。腹部CTで著明な腸管(胃も著明)の拡張を認めた。嘔吐による誤嚥性肺炎も軽度だが、起きていた。

 これは入院治療するしかない。腸閉塞は外科で診ることになっているので、外科医が経鼻胃管を挿入して入院とした。明らかな大腸癌はなさそうで、腹部手術の既往もない。パーキンソン病自体による便秘の悪化なのだろうか。

 麻痺性イレウスだと、腸閉塞の治療をした後に薬物治療を工夫するしかない。酸化マグネシウムが処方されていて、ルビルポストンはあまり効かなかったそうだ。後は、大建中湯くらいか。

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1 コメント

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診察室のエコー (シロート)
2019-12-05 09:50:20
が普及すれば簡単なんですけどね。
絞扼性じゃなくて良かったですね?
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