なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

レイノー現象

2021年03月16日 | Weblog

 市内の医院からレイノー現象の42歳男性が紹介されてきた。一昨年の11月から時々、右中指が真っ白になって冷感・しびれを伴うそうだ。

 11月から3月にかけての冬季期間に起こり、他の季節には(少なくとも自然には)起きない。洗い物をすることもあるが、冷水ではしないので、それで起きることはあまりないらしい。

 右示指・薬指も同時になることはあるが、ほどんどは右中指だけが多い。左手指になったことは覚えていない。

 右中指が白くなった時にスマホで撮影していて、見せてくれた。まさしくレイノーだが、白くなって紫になって赤になるという一連の変化はなく、白くなって10分ほどで元に戻る。

 内科医院には高血圧症で通院していて、若年性なので高血圧症に関連したホルモン検査を行っているが正常域だった。処方はCa拮抗薬で開始して、二次性高血圧症が否定的になってからARBを追加していた(たぶん大学での専門は高血圧の先生)。

 電動工具を扱うような仕事についたことは、多少あるそうだが、現在はパソコンに向かう仕事だった。喫煙歴はない。

 原発性のレイノー病か二次性のレイノー症候群で、二次性としては全身性硬化症(強皮症)などの膠原病になる。両手の皮膚が厚く、特に右手で目立つが、腫脹しているとはいえない。

 医院で抗核抗体を測定していて20倍で正常域だった。炎症反応上昇・血液凝固異常はない。紹介なので、いちおう外注検査を含む血液検査を当院でも提出したが、たぶん陰性だろう。

 せっかくの紹介だが、リウマチ膠原病科のある病院に最初から紹介してもらう方がよかったかもしれない。

 

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