今週地域の基幹病院脳外科から、脳出血後の40歳代後半の男性が転院してきた。ADLは自立しているが、右手の巧緻運動ができるようになるために、ということだった。
今年の6月に左半身麻痺で同院の脳神経内科に紹介された。頭部MRIで右脳梗塞と診断され、外来で抗血小板薬(エフィエント)が投与された。未治療だった高血圧症の治療も開始されている。
麻痺は回復して、階段を降りる時に左足をつくのに違和感があるという症状だけが残ったそうだ。うまく内包後脚にあまりかからなかったようだ。
7月半ばに今度は右半身麻痺が発症した。脳神経内科で脳梗塞再発疑いで、頭部MRIが行われ、脳出血だったため頭部CTが後から行われた。
歩行も自立してADLはそれほど低下していないが、右上肢の巧緻運動の障害がある。自営の仕事をするためにリハビリを行うことになった。通常は理学療法を依頼して、リハビリの方で作業療法を追加することが多い。今回は最初から作業療法の依頼を出した。快活な性格で、自営業再開のためリハビリに励んでいる。
短期間のうちに両側の脳血管障害を来したが、比較的症状が少なく済んでいるのは幸いだった。頭部MRIのT2*(T2スター)で見ると、microbleedsが目立つ。自覚的には無症状だが、これまで複数回の小出血を発症していたことになる。
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