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Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです




 GW明けの5月第2週は、約1年ぶりに熊本の街を訪ねてみました。


 熊本までは、西鉄電車+JR普通電車の乗り継ぎで。西鉄沿線からであれば、経済的に移動できるルートです。
 西鉄の特急電車は、すっかり3000形に入れ替わってしまいました。クロスシートは快適だけど、どこかバブリーな雰囲気があった8000形が恋しくもあります。




 大牟田からの普通電車も、クロスシートの817系だったので快適。ドア間1枚の大きな窓からは、有明海越しに普賢岳も望めました。
 週末に熊本方面へ遊びに行く人で、玉名あたりからは満席状態。2両ではちょっと輸送力不足に感じます。


 熊本の1駅手前、上熊本駅で下車しました。昨年5月に来た際には、「ななつ星」テイストに新装された高架駅にびっくりしたものです。
 簡易型IC改札機は、1台増設され2台になっていました。


 そして昨年12月、駅本体に続いて、商業施設「駅マチ1丁目」もオープンしました。「駅マチ1丁目」とはJR九州がマネジメントする、駅ナカ商業施設の愛称。福岡都市圏を除くと、副都心クラスの駅では珍しい存在です。
 熊本には水前寺と、ここ上熊本に立地しています。水前寺には賃貸マンションもあるとかで、さすがは九州3番目の政令市です。




 100円ショップや大型のスーパーが入り、日常使いできるラインナップ。主要幹線沿いにあり、車の客を呼び込めるのも強みです。


 駅マチのテナントの一つ、オーデンハム・ファクトリーでランチにしました。
 市内のビアホール「オーデン」のハム工場部門が独立したのがハム・ファクトリーで、そのハムの直販店という位置づけですが…


 店内でも、できたてのホットドックを味わえます。元がビアホールだけあって、ヒューガルデンの生を昼間から飲めるのも嬉しいところ。本店にも行ってみたいな。


 市電の上熊本駅前電停からB系統に乗って、街へと出ます。旧JR上熊本駅の上屋を移設した電停は、今も地震の影響で立ち入り禁止エリアが設定されていました。
 この日、藤崎台県営野球場でホークス戦が開催されており、観戦客で市電はぎっしり満員でした。


 新町電停で下車。


 新町から洗馬橋の間は、熊本市電で唯一の専用軌道区間。下町情緒がぐっと濃く感じられる界隈です。


 新町電停の交差点斜め向かいにある、長崎次郎書店を訪ねました。2013年に閉店した大正13年築の老舗書店が、関係者の努力で翌年に復活したものです。
 スクラッチタイルがいい味を出している、瓦屋根の擬洋風建築です。


 1階は小さなギャラリースペースも擁する書店、そして2階への階段を上がっていくと…


 魅惑の空間、喫茶室が出迎えてくれます。
 歴史ありげな風格を醸し出しますが、オープンは書店再開と時同じくしての2014年なんだとか。


 丁寧に淹れられた珈琲を傾けつつ、


 窓からは行き交う市電を眺められます。鉄道好き、近代建築好き、珈琲好きの僕としては、至福の時間が流れていました。


 新町界隈は、古くからの街並みが残り、近年ではその風情が注目を集めていました。
 しかし昨年の地震では、古いが故の被害を受けることに。街を歩いていると、廃業や、他の場所で再開した店のお知らせがあちこちに出ています。


 解体される建物も多い中で、ひときわ大きく歴史もある吉田松花堂は、大規模な修理作業に入っていました。
 応急判定では危険を示す「赤」が貼られた建物も、しっかり工事をすれば復旧できるんですね。


 そのまま歩いて、熊本城を訪ねました。地震で大きな被害をうけた天下の名城も、立ち上がりは早く、周辺の観光ルートは地震後1ヶ月も経たずに再開していました。
 お土産処の被害も大きく、立ち入り禁止のままですが、プレハブの店舗を構え営業を再開されています。


 駐車場には大型バスが並び、押し寄せる観光客はご覧の数!外国人の姿も多く見られ、一級の観光地としての存在感は、完全に復活していました。






 無残に崩れた石垣も、少しずつ復旧に向けて動き始めています。番号を振られ並べられた石は、今しか見られない光景です。


 天守閣にも足場が組まれ、まさに復旧工事にかかろうというタイミングでした。熊本城全体の復旧には数十年かかるといわれている中、天守閣の復旧工事は4年後の年度末が工期に設定されています。




 昨年5月には入れなかった加藤神社も、応急復旧が施されていました。昨年6月8日には、麓からのルートを開通させたんだそうです。


 熊本城の復旧工事も間近に見られます。


 城下に降りれば、今日も賑やかな熊本の繁華街。路面電車の芝軌道が、爽やかな都市景観を作っていました。

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