２万円でソウルへ行けた時代

　韓国旅行でいつも使っているのは、コリアレール＆ビートルパス。博多港から釜山までの往復乗船券に韓国鉄道乗り放題パスが付いた、便利なきっぷです。
　お値段は５日日用28,000円、７日間用でも31,000円。ちなみにビートルの往復割引運賃は24,000円なので、差額4,000円で韓国鉄道５日間乗り放題パスが付いてくる計算です。

　高速列車・ＫＴＸの釜山～ソウル間の片道運賃は、約５千円。ソウル往復だけでも十二分に元が取れてしまいます。僕のように、韓国全土まで足を伸ばせば、乗れば乗るだけお得です。

　さらにこの切符がすごいのは、ＧＷや年末年始でも値段が変わらないこと。繁忙期はビートルも往復割引がなくなり、往復運賃は26,000円にアップします。こうなると、パス付きとの差額は わずか2,000円。航空運賃も軒並みアップする中で、福岡から韓国へお得に旅するなら見逃せません。

　しかし、実は以前はもっとすごかった

　今でこそ共同運航という形を取っているビートル：ＪＲ九州とコビー：未来高速ですが、未来高速の就航当初は、ライバルとして激しく競い合っていました。
　パスも同様で、未来高速からも独自にコビー＆ＫＲパスを発売。値段はビートルと同額でしたが、未来高速の独自商品として、２５歳まで限定のユースパスを売っていたのです。
　お値段、５日間用でなんと２万円！２００５年夏の就職浪人脱却記念旅行、金がないなりに渡韓できたのは、このきっぷのお陰でした。

　当時のバイト先の課長がＪＲ出身者だったので、
　「なんでお前、ビートルで行かない！？」
　と言われましたが、ユースパスの値段を話すと、
　「安いな…そりゃ仕方ないな」
　と白旗を挙げたものです。

　２００６年４月の共同運航化により、コビー＆ＫＲパスは、ひっそりと姿を消しました。共同運航で便利になったけど、競争の賜物といえる激安商品がなくなったことを、残念に思ったものです。

　まあいずれにせよ、年齢制限にひっかかるのは間もなくではありましたが。