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福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです
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福岡のハングル検定準2級建築士『ちゃん』です。ハンドルネームの由来は、自身の本名の韓国語読みです。
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九州オルレ・平戸コースを歩く
□福岡発おでかけ日記
/
2016年11月12日
ビートルといえば今や日韓航路の代名詞的存在ですが、1990年のデビュー時は、博多~平戸~オランダ村間を結ぶ国内航路でした。
1994年、JR九州の赤字決算を受けた合理化のあおりで休航。「Ⅱ世」と呼ばれていた日韓航路のみ残り、現在に至っています。
しかし平戸にとっては、博多からの早い交通手段であり、2014年から年間数本限定で復活。今年も、国の船旅活性化モデルとして6日間の運航が実現しました。
限定と言われては乗り逃せない!? というわけで島旅仲間を誘い、平戸の日帰り旅行に出かけてみました。
久留米から西鉄電車で福岡・天神へ。出発地の博多港国際ターミナルへは、博多駅経由の連接バスに乗ってみました。路面電車並みの存在感です。
土曜の8時とあって、2両のバスはがら空き。道も空いているので、スムーズなのはありがたいです。
博多駅前へ。駅前通りでは5日前、地下鉄工事に伴う大規模な陥没が発生し、現在は復旧工事中。すばやい復旧計画には驚かされたものです。くれぐれも、安全第一で!
ビートルの出発地、博多港国際ターミナルに到着。今回はJR九州旅行のパッケージツアーに申し込んでいて、1階の特設カウンターで手続きしました。
チケットは、釜山行きのものと同じ体裁。20分前までに出国審査場へとの案内がありますが、もちろんその必要はありません。
ターミナル1階にはベンチが少なく、出航までの待ち時間は2階へ。出発口は出国審査場の先にあるので、ここからは乗れません。出航15分前、1階に戻り…
ガイドさんに案内され、ターミナルビルの外へ。南側の駐車場を歩いて…
乗船口横のフェンスをすり抜け…
「いつもの」桟橋へ。通常は国際航路専業のビートルならではの「裏道」でした。
ビートルでは平戸航路とは別に、釜山航路の対馬寄港便でも、博多~対馬の国内客を混乗させる計画が調整中。実現の暁には、国内客向けの動線も整備されるものと思います。
乗り慣れたビートルなので、どうしても今から釜山に向かうような気がしてなりません。昨日の韓国の新聞も置かれたままで、なおさらその感を強くします。
釜山行きビートルは「常連さん」が多いけど、今日はビートルは初めてという人も多いはず。物珍しそうにあちこち観察している人が、少なくありませんでした。
わずか6日間限定の航路ながら、営業努力もあって8割方の乗船率。もう珍しくもなくなったクルーズ船に見送られ、行ってきます!
安全設備の案内放送も、いつも通り日韓の2か国語放送です。
1時間20分の短い航行時間ながら、船内販売も実施。席の前には、釜山行きと同じメニュー表が差さっていましたが、免税にならない国内航路なので、ちょっと高めの別メニューです。
酒類は積んでおらず、「いつもの」サンドイッチ&ビールとはいきませんでした。コーヒーとパンで、軽く済ませます。
九州本土沿岸を航行するので、車窓には変化があります。車窓の案内放送だけでなく、ペーパーも準備されていたのは嬉しい心配りです。
蔦屋さんのお菓子は、平戸市観光協会からのサービス。ビートルへの期待がうかがわれます。
海上ルートだと、本当にあっという間に平戸へ。港の沖でしばらく停泊の後、平戸港に入港しました。地元高校のブラスバンドがお出迎えです。
平戸城とビートル。1990年代には、「いつもの」光景だったんでしょうね。
平戸では地元ガイドさんに、韓国・済州発祥のトレッキング「九州オルレ・平戸コース」を案内頂きました。JR九州旅行からの参加者はわずか6人なので、説明もよく聞けました。
雑談もたくさんできたので、オルレのガイドなのに韓国への見方は厳しいことが分かったり、ポケモンGO雑学をたくさん聞けたり、実は妹の恩師のお友達であることが発覚したり(笑)、楽しかったです。
港から街に向かうと、なんだか騒がしいことに。今朝信号機に車がぶつかる事故があり、その勢いで岸壁まで破損したんだそうです。街の規模から考えれば、博多の陥没並みの大事件!?
みやんちょ商店街へ。離島とはいえ「市」の中心部。歴史あるお菓子屋さんや、県内でもうまいと評判の喫茶店、洋食屋さんなど、早くもコースを離脱したくなるような店が続きます。
「あの」大通販企業の元社長さんの実家も、頑張ってます。
もちろん、鎖国時代に海外へ開かれていた地ならではの史跡も。
なんだか街歩きみたいだと思っていたところ、約1kmでようやく非舗装路へ。最教寺の境内を抜けていきます。
と思ったら、再び立派な2車線の車道へ。コンビニもあって、水分や食料の調達もOKです。
休耕田の増加は、どこの地方でも共通の課題。稲を干している様子を見られると、ほっとします。
旗がなければ、見落としてしまいそうな脇道へ。ただの山道かと思いきや…
思いの他広く、路面には瓦や陶器の欠片が。戦後の物資が乏しい時期に入植した人々が、集落を形成していた街区の跡なのだそうです。
言われなければ分からない、歴史の痕跡です。
南の島のような植生。
散策路を抜ければ…
景勝地の、川内(かわうち)峠です。久住や阿蘇のような草原の向こう側に、玄界灘や九十九島を望めます。
草原はもともと牧草地。今も春には消防団が野焼きを行い、維持しているのだとか。
お待ちかねの、昼食タイム。地元の料理屋さんから届けられた、平戸名物満載のお弁当です。今回の平戸での食事はこれだけだったので、嬉しいですね。
うちわえび汁は、これも観光協会からのおもてなし。外で食べる暖かいごはん、最高!
30分の短い休息を終えて、下りへ。オルレの全コースを歩く時間はないという先週と同じような展開で、一部コースをショートカットしました。
下り道で見られる石塀は、茶畑の跡。なんで畑に立派な塀を築いたんだろ? イノシシよけかしら…
またまた市からのおもてなし、島名産のスイーツ2つを貰って元気100倍。立派なスポーツ施設が並ぶエリアに出てきました。
オルレは、野球場の観客席の裏を回り、階段で下に至るコースが設定されています。
なるほど分かりやすい(笑)。
平戸もキリシタンの割合が多い土地。世界遺産候補の構成要素の一つ、平戸ザビエル記念教会へと出てきました。
左右非対称の形態は、資金難で最終形まで完成できなかった名残なのだとか。
隠れキリシタンの悲しい歴史もありますが、今は教会に隣り合って寺院があり、寛容さを感じます。
光明寺を抜けると、石畳の坂道が。思わず足を止めてしまう風景です。
寺の背景に教会。平戸を代表する景観の一つと言われます。
坂道を下れば、再び街歩きの風情に。トレッキングと街歩き、両方楽しめるのが平戸コースの魅力です。
街中とはいえ、大ソテツの生命力には圧倒されます。
松浦史料博物館の石段を仰ぎ見て、今日のオルレはフィニッシュ。これまで歩いた久留米、別府に負けず劣らずの、変化に富んだ楽しいコースでした。
足湯で疲れをいやせば、出航時刻は間もなくです。
土日の1泊2日で楽しむ人も多いだろうから、帰りの便はガラガラだろうな…と思ってたら、往路と同様、ほぼ満席。
それだけ日帰り客が多かったことを示唆しているわけで、便利な交通はプラスばかりではないのかも。
平戸の皆さんの見送りを受けて、出航です。
帰路もあっという間の1時間20分。5時半には博多港に到着しました。
バスで博多駅に出れば、すっかり冬景色でした。
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九州オルレ・別府コースを歩く
□福岡発おでかけ日記
/
2016年11月05日
韓国・済州島発祥のトレッキング「九州オルレ」は、現在全部で17コース。都市型温泉地のイメージがある別府にも、コースが設定されています。
職場主催のハイキングで行けるチャンスに恵まれたので、夫婦で参加してみました。
朝7時半に出発、高速を飛ばせば2時間余りで志高湖です。公共交通派としては、あっという間すぎてワープしたような気分になります。
9時半。入念に準備運動して、いざオルレ!
コースはのっけから、山のあぜ道。看板を見落とさないように注意!
済州でもおなじみ、赤青のリボンと看板が目印です。割とこまめにあるので見落とすことはないけど、時々見えににくい場所にもあるので、ボーっと歩かないようにせねば。
東山小中学校。大学時代の設計講義の講師が設計した学校で、一度見学させてもらったことがあります。別府「市内」とは思えない、素朴な空気の学校でした。
今は校区外からの通学ができる「小規模特認校」に指定されていて、半分以上は校区外の児童・生徒なんだとか。
メタセコイヤの並木を歩いたと思えば…
別府らしく竹林になったり…
クヌギ林では、炭焼きの煙に差す陽の光が見えたり。
10分単位で風景が変わっていく感じで、歩いていて飽きる感じがありません。
見晴らし展望台で一休み。城島後楽園遊園地からは、木製ジェットコースターの轟音が響いてきました。
若木の頃に地盤が傾いて、その後成長を続けたらこんな形の木になるのかしら。
山を抜ければ、東山の集落へ。
こんなリボンの結び方も、素敵です。
時刻表もないので廃バス停かと思ってましたが、調べてみれば平日のみ1日2本のバスが走っているそうです。
正月に行った
内成へのバス
も似たようなもので、別府の山は奥深く、そして公共交通が頑張っています。
東山の集落から、一気に下ります。下った底に流れるのが、由布川渓谷の支流。大雨の際には流出していることもあるという、丸木橋を渡ります。
川の流れは小さな滝になり、なかなか風流。麓の歓楽街からは想像もできない、もう一つの別府の姿です。
渓谷から再び登れば、ふくろう岩の展望台。椿大橋と由布岳を一望できる、展望スポットです。天気に恵まれて、本当に良かった!
また山道となり、急な上り坂を息を切らして登っていたら、舗装路に出ました。
めったに車も走らないような林道を、宅急便が横切って行ったものだからびっくり。ヤマト運輸は、日本の物流の毛細血管です。
昼12時過ぎ、ようやく休憩ポイントの枝郷公民館に到着しました。
持参のボンベでお湯を沸かし、カップ麺とおにぎりで昼食。運動した後のカップ麺はウマい!
12時半、短い休憩を終えて再度出発。案内人によれば、今からでは全コースを巡るのは無理とのこと。神楽女湖まで行かず、志高湖へ直行するショートカットコースを歩かざるを得ないようです。残念。
歩道付きの立派な舗装路になったかと思えば、民家の間をすり抜けて再び山道へ。オルレコースの認定には、非舗装路の割合が一定以下であることが条件です。
紅葉にはまだ早い時期。鶴見岳の山頂付近だけは色づいていて、遠目の紅葉狩りです。
ショートカットコースを歩き、志高湖まで出てきました。かつては別府側のケーブルラクテンチとリフトで結ばれていて、小さい頃に一度来たはずだけど、まったく記憶にない風景です。
自然の中でのスワンボート、なかなか気持ちよさそう。
午後1時半、一周してスタート地点に戻ってきました。案内人の助言通り、全コースを巡っていれば、集合時間に間に合っていなかったと思います。
僕らより年上の参加者が多いながら、全コースを巡った健脚も少なくなかったようで、うーむ鍛えにゃならんな。
ひょうたん温泉で足腰の疲れを癒し、帰路へ。由布院付近では、野焼きの煙が上がっていました。
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「DENCHA」デビューと駅無人化計画…揺れる筑豊本線に乗る
■旅と鉄道
/
2016年11月03日
福岡で「BRT」の試乗を終えた後は、快速電車で折尾へ向かいました。目的は、10月19日にデビューしたばかりの蓄電池式電車「DENCHA」の試乗。非電化区間でも走行可能な最新テクノロジーの電車が、注目を集めています。
一方DENCHAの走行区間を含む若松~折尾~直方間では、駅の大規模な無人化が計画されています。JR九州の株式上場のタイミングだったこともあり、完全民営化の負の側面という切り口でも多く報道されました。
無人化対象の駅を歩いてみると、JR九州の数年後のローカル線の姿が見えてくるようでした。
非電化区間期待の星、BEC819系電車
鹿児島本線の快速が遅れたので、急いで折尾駅の地平ホームに降りると、真っ白なBEC819系電車(以下819系)「DENCHA」が接続待ちをしていました。
電化され、「福北ゆたか線」の愛称で電車が走り始めた博多~直方~折尾間に比べ、非電化の「若松線」は取り残されたイメージもありましたが、電化区間と遜色ない車両です。
819系は817系電車3000番台をベースに、その後登場した筑肥線の305系電車のエッセンスも含まれています。
3形式に共通する木製の座席ですが、座布団は305系電車と同様の厚みがあるタイプ。817系3000番台は長い時間乗っているとお尻が痛くなり、通勤でもできる限り避けてきた電車でしたが、819系なら快適です。
2両編成の車両間にはガラス製の貫通戸が設けられ、車内は少し静かに。車内の通り抜けがあまり生じない、「都市型ワンマン」が前提になっているんだと思います。
扉には、「DENCHA」のロゴが入っています。
床のデザインは305系と同様、QRコードのようでユニーク。スマホで撮影したらどこにつながるのか興味深くもありますが、いまだ試したことがありません。
ボタン式の半自動ドア(九州ではスマートドアと呼びます)も、305系に続いて導入。305系は4扉で、かつ海風が冷たい沿線環境も考えられて導入されたと聞いていましたが、3扉の819系にも導入されたのを見ると、今後の「標準」になっていきそう。
ドア付近に座っている時には、冬の寒風や、大雨の時の「流れ込み」に苦しめられた通勤を思い出すと、大歓迎です。
車内の案内モニタは4か国語対応。首都圏の電車を見ているようです。2画面やワイド画面にするほどの広告需要は見込めなかったようで、残念。
817系では座席になっている連結部は、機器スペースに。床下には蓄電池がびっしり搭載されているので、一部の機器が床上に回ってきたようです。
819系でもっとも特徴的な蓄電池システムは、連結部のモニタでアピールされています。折尾駅停車中は充電中の表示が。
走行中は、「ただいま、電池のエネルギーで走行中!」。乗り心地や音は、まったくもって電車のそれ。環境面のクリーンさはもちろん、沿線イメージの向上にもつながりそうです。
加速度だけは電圧が足りないのか、蓄電池の重量が影響するのか、普通の電車よりやや鈍い印象でした。もちろんディーゼルカーよりは良好です。
減速時は「ブレーキで発生したエネルギーを充電中!」。よく見ると背景は若戸大橋に変わっており、芸が細かいです。
快適な乗り心地を楽しんでいれば、あっという間に若松着。
外観は817系の白地をベースに、ブルーのポイントを入れてアクセントとしています。環境への優しさをアピールする色といえばグリーンが定番な中、地球そのものをイメージさせるブルーというのも新鮮です。
機器室になっている連結部分には窓がなく、DENCHAのロゴをどどんと貼ってあり、これもいいアクセント。
もちろん、パンタグラフは下がっています。
パンタグラフが下がった状態の電車が、架線のない線路を走っていく姿はなんとも不思議。来春には6編成が導入される予定で、当たり前の風景になっていきそうです。
筑豊本線無人化計画の3駅に降りる・若松駅:どうなる「みどりの窓口」
若松駅には、新型「電車」をアピールする掲示が。古びた国鉄形ディーゼルカーばかりだった若松線にとっては、待望の新型車だったと思います。
しかし一方で報道によれば、若松~直方駅間の折尾、直方を除く全駅で、無人化が検討されているとのこと。旧若松市の玄関口でもある終着駅、若松までもが対象になっているのは驚きです。
玄関口にふさわしく、現在はみどりの窓口も営業している若松駅。無人化後は折尾か、対岸の戸畑まで指定券を買いに来なければならなくなるのでしょうか。
指定券対応券売機の設置があればいいのですが…
若松駅には、駅前にコンビニがないせいか、Kioskが健在。早朝から夜まで営業している駅弁屋兼立ち食いうどんスタンドまであり、客足が途絶えません。人気のない駅という事態は、当面は避けられそうではあります。
列車利用者の案内は遠隔操作システムで行うそうですが、人のいる安心感には代えがたいものがあります。
国鉄時代の、標準設計の駅舎の雰囲気を残す若松駅舎。石炭の積み出しで日本一の貨物取扱量を誇ったのも今は昔、1984年に旅客専用の駅に建て替わり、それからもすでに32年が経過しています。
若松駅の1日の乗客数は、約1,300人。北九州旧5市の玄関口では最も少ないだけではなく、線内の二島駅よりも少ない数です。
駅向かいの生涯学習センターには、全盛期の若松駅の図面などが展示されています。今はマンションや市営住宅、駐車場になっている一帯も、すべて駅の構内でした。
駅から渡船場にかけ、縦横に広がる、アーケード商店街。活性化への取り組みは多方面からなされていますが、「貸店舗」の貼り紙は多く、苦戦を強いられているようです。
ただ若松は、さみしいだけの街ではありません。門司港ほどではないものの、レトロ建築が多く残ります。
若戸大橋たもとの旧古河鉱業若松ビルは、交流施設に。2階のイベントスペースには、近所の人が集まっていました。
ベイサイドプラザ若松は、サンリブが核テナントとなっている再開発ビル。サンリブだけでも、なかなかの規模があります。地元の高齢者が、主なお客さんのようです。
中には図書館もあって便利。
屋上庭園からは、若戸大橋を一望できました。
若松からは鉄道だと小倉までは大回りになりますが、橋やトンネルで洞海湾を渡ればすぐ。博多方面へは、鉄道が便利です。住みよさそうな街だけに、駅の無人化が街の雰囲気にどう影響するのか、今後が気になりました。
本城駅:無人化には防犯上の課題も
キハ47系の普通列車で、若松駅を後にしました。
ボックスに座り、ディーゼルのエンジン音を聞きながらの移動も、ローカル線の雰囲気があって悪くはありません。ただ政令指定都市の市内交通として、理想の姿は「DENCHA」の方だと感じます。
本城駅で下車。石炭全盛時代の名残を留める非電化複線を、ディーゼルカーが走っていきました。
本城駅は2003年開業と新しい駅で、八幡西区に位置します。乗客も1日約1,300人と順調に伸びてきており、若松駅を逆転しそうな勢いですが、例外なく無人化の対象になっています。
駅舎は橋上スタイルで、自由通路の機能も兼ねていて、駅利用者だけではなく通行人も目立ちます。駅周辺には公営住宅の団地が並び、待望の新駅だったことと思います。
自動改札機は、切符とICカードを処理できるフルスペックのものを設置。香椎線無人化の際には須恵中央駅で、切符の処理を止めICカード専用となった もったいない姿を見かけましたが、ああなっちゃうのかな…
本城駅のトイレでは、器物損壊事件が多発しているようで、身障者用トイレは鎖錠されています。利用する際には駅員に声をかけて、解錠してもらうのだとか。
無人化されたら、どうするんでしょう? すでに くまなく防犯カメラが設置されている本城駅で、有効な対策ができるのか気になったのでした。
中間駅:市の玄関口も無人化対象に
本城~折尾間は、DENCHAでした。ディーゼルカーとは、やはり印象が違います。
スマートドアはまだ定着していないようで、開かない扉に戸惑う人の姿も見られました。
折尾駅に到着すると、パンタを上げて充電開始!
折尾~直方間の、817系と並びます。
来春の増備後は、直方~若松間の直通運行も計画されているようです。階段の上下に加え、鹿児島本線ホームを歩く今の乗り換えルートは結構長いので、助かる人も少なくないのでは。
直方方面の電車に乗って、中間駅で下車。中間市の玄関口であり、1日の乗客数は微減傾向ながら約2千人を誇ります。電車の乗客も、7割方下車してしまいました。
そんな駅ですら、無人化計画に名を連ねています。
商業施設は筑豊電鉄沿線に多く、JR駅側はホールや図書館、スポーツ施設など公共施設が集積します。JRと西鉄を擁する、久留米に似た都市構造といえるかも。
もっとも頼られているのはクルマで、筑豊電鉄の乗客減は、JR以上に深刻な状況ではありますが。
さてJR中間駅は、三角屋根の立派な駅舎。
自動改札機は3台設置され、乗降客の多さを物語ります。
駅前にはチャリがずらり。
ホームは2本。駅の構内は広く、ホームには延伸された形跡も。エレベータも設置されています。
2つの出入り口があるのはこの規模では珍しく、駅裏エリアからも便利に使える駅です。
これだけの規模の駅でも無人化とは…中間より乗降客も少なく、規模も小さな駅は九州内にあまたあり、無人化は急加速していきそうに感じたのでした。
筑豊本線の旅を貫くべく、このまま桂川まで下り「原田線」に乗り換えました。
「若松線」と同様、非電化で取り残された区間で、単行のディーゼルカーが1日8往復(土休日9往復)しています。
JR九州でも屈指の、運行本数が少ない路線。しかしどの列車にも、そこそこの乗客がいる路線でもあります。素人には、増発すれば潜在需要も掘り起こせそな路線だと思うのですが、そんなこともないのでしょうね。
冷水峠を越え、原田着。大きく変わりそうな筑豊本線にあって、株式上場でも赤字路線の廃止は当面行わない方針を表明しており、原田線区間はしばらく現状維持となりそうです。
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福岡市連接バス“都心循環BRT”循環試験運行スタート
■建築&街づくり
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2016年11月03日
福岡市と西鉄の協同で、8月から運行が始まった、連接バス。これまでは天神、博多それぞれからウォーターフロント地区を結ぶ往復運行でしたが、10月25日(火)からは、ウォーターフロント地区~天神~博多~ウォーターフロント地区を循環運行する「step2」へ移行しました。
当初は9月中旬の移行が予告されていたので、1ヶ月遅れのスタートとなります。本格運行で想定されているルートに近い路線となった連接バスのうち、天神~博多~国際ターミナル間を乗車してみました。
11月3日朝10時前、天神での乗り場となる7C乗り場でウォーターフロント地区からのバスを待ちました。
バス停の路線表示は往復運行時からすっかり書き換わり、次の行き先に「渡辺通一丁目」が表示されています。
路線図も循環路線になっていました。
ほぼ定刻通りに現れた連接バスは、手前に停車していた車のせいでバス停への接近に難儀。数分遅れでの到着になりました。
長いバスなので、手前に一般車が停車されてしまうと、バス停にぴったり付けられません。本格運行時には警察とも協力して、バス停周辺の取り締まり強化が必要かも。
停車時には2台分のスペースが必要。このことから、福岡市のもくろむ「バス渋滞」の解消にはならないんじゃないかとの声も、ニュースでは紹介されていました。
車内はガラガラ。休日で、かつ天神地区の商業施設がオープンする前なので、100円循環バスも空いている時間帯です。
過去2回乗った編成の内装はナチュラルな色合いでしたが、この編成は黒と赤の椅子が印象的でした。
車内の路線図も循環ルートに。
天井の非常口は、日本のバスには珍しい設備です。横転した時には、天井から脱出できるように考えられているんですね。
従来は客扱いがなかった、渡辺通を南下。まだまだ珍しい存在だけに、沿道からの注目度は相変わらず高いです。
循環運行の開始を期に、運賃も均一から整理券方式に。車内のモニタでは、整理券方式を、海外からの乗客に分かりやすく解説する映像が流れていました。
この映像、博多港発着や福岡空港国際線発着のバスにも取り入れれれば喜ばれそう。
循環運行開始で新設された渡辺通一丁目に停車。体験乗車と思しき親子連れが乗ってきました。
渡辺通り1丁目交差点を左折し、住吉通りへ。博多駅まではノンストップで走ります。
福岡BRT構想で留意すべきは、「Rapid」≒高速を担保しているのが、バス専用レーンの拡充ではなく急行運行であること。朝なので渋滞もなくスムーズですが、定時性がどれほど確保できているのか気になります。
博多シティが見えてきました。天神から博多駅までは約15分。他路線の快速系統なら7分、地下鉄なら5分の区間だけど、風変りな体験で楽しくはありました。
ICカード限定で後部車両ドアからも乗り降りできるのも新しい取り組みですが、空いているので利用者はいませんでした。運転士の目が届かない「信用乗車」に近いやり方で、日本で受け入れられるかも気になります。
バスは大博通りをウォーターフロントへ。前方車両が空いたので、席を移ってみました。
連接バスとしての面白さは、うねうねと曲がる前方車両が見える後部車両の方が感じられますが、前方車両もなかなか。窓が大きく、これまでのバスとは違う車窓が楽しめます。
従来客扱いのなかった呉服町にも停車。運転士さんになにやら聞いてくる人はいましたが、結局乗る人はおらずウォーターフロント地区へ。
天神から約30分で、終点の博多港国際ターミナルに到着。今のところは内回り、外回り各6本の運行だけに、本格運行時の姿はなかなか想像できませんが、試験運行を重ねながら、便利な足として育っていってほしいと思います。
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