Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです




 4月の熊本地震以来、ようやく余震は収まってきましたが、まだまだ被害を受けた地域の復興は道半ばです。鉄道路線の被害も大きく、第三セクターの南阿蘇鉄道は一部区間の復旧に留まっています。
 鉄っちゃんとして、微力ながら復旧を応援したい! そこで秋分の日、NPO法人日本九援隊さんのボランティアバスに乗って、線路復旧のお手伝いに行ってきました。


 ボランティアバスは博多駅、大野城駅、広川サービスエリアを経由して南阿蘇へと向かいます。久留米住まいの僕は、広川から乗せて頂きました。
 50系統建設学校前バス停から徒歩15分。車を持っていないと、なかなかアクセスが大変な場所ではあります。


 熊本ICを降りて、国道57号線を阿蘇方面へ。4月16日の本震に伴う立野付近での大規模土砂崩れの影響で、ミルクロードが迂回路になっています。
 57号は、阿蘇方面へのドライブの定番ルート。友人や同僚とワクワクしながら走った記憶と、窓の外に広がる厳しい現況のギャップに戸惑います。


 道の駅大津には、仮設の国道情報センターが。


 被災状況の説明と、今後の復旧方針が示されていました。現行ルートではなく、ミルクロード沿いに4kmのトンネルを掘ってバイパスするルートが計画されています。


 今回のバスを出して頂いたのは、福岡の早良観光さん。狭い道を、快適に運んで頂きました。ありがとうございます!


 57号線を左折し、ミルクロードへ。地震後、仕事やボランティアで何度か熊本市内までは行きましたが、阿蘇方面は初めて足を踏み入れます。




 本来は阿蘇の大自然を体感できる、快適なドライブコース。


 今は熊本と阿蘇、大分を結ぶ大動脈。車が途切れることはありません。


 阿蘇のカルデラに降りてきました。豊肥本線も、大規模に被災した肥後大津~阿蘇間が長期運休中。赤水駅には、キハ147系が閉じ込められていました。
 この1週間後、車両は駅から搬出されています。


 赤水駅の阿蘇方の踏切は、線路が撤去されていました。一旦停止の必要はありません。ミルクロードの交通量の急増に対応したのでしょうか。
 豊肥本線の復旧が長期戦になることを、暗に示す光景でした。


 南阿蘇の被害も大きく、倒壊した家屋や、崩れた宅地の擁壁など手つかずのままになっています。
 しかし観光施設は、再起しているところも少なくありません。避難所としても大活躍した阿蘇ファームランドは、8月1日に再開。遊びに行くことも支援です。


 落橋した阿蘇大橋を大きく迂回して、南阿蘇の観光ルートでもある国道325号線へ。南阿蘇の大自然は、今も美しいものです。


 約3時間で、ようやく今回の活動拠点である南阿蘇水の生まれる里白水高原駅着。言わずと知れた、日本で一番長い名前の駅です。
 とても覚えきれる駅名ではなく、「南阿蘇ナンチャラ駅」と呼ぶ人も。


 5ヶ月列車の来ていない線路は、赤くさび付いています。


 作業現場までは、線路上を徒歩で移動。貴重な経験ではあります。


 赤さびだけではない、線路の傷みも。木製の枕木は、いくつか朽ち果ててしまっていました。


 外れてしまった線路の連結部分も。


 築堤ごと崩れてしまい、大きく傾いた線路。大なり小なり、積み重なって大きな被害になっています。


 そして今回の活動現場へ。直接的な地震の被害ではなく、その後の集中豪雨で土石流の直撃を受けてしまい、埋まった線路の掘り出し作業です。除草と聞いていましたが、なかなかの肉体労働になりそう。
 まずは午前中の2時間弱、スコップで土砂を掻き出します。軽く水を吸った火山灰質の土砂は重く、大学生に交じって作業していたら、すぐに腰が悲鳴を上げ始めました。できる範囲で、無理なく、コツコツと。


 南阿蘇ナンチャラ駅のホームでお昼ごはんを食べた後は、駅近くの寺坂水源へ。駅から道を歩くと15分ほどかかる場所ですが、今日は線路の上を歩けるので、ものの数分です。
 鉄橋の下でこんこんと湧く、生活に密着した水源でもあります。


 水の底では、沢蟹が散歩していました。


 午後から作業再開。雨も降ってきたので、カッパを着てみな黙々と泥をよけていきます。1日の作業の末、埋まっていた線路が姿を現しました!
 もちろんこれだけで列車が走れるわけではないけど、なかなか復旧作業にも着手できない中、少しでも目に見えて前に進めただけでも、小さな成果なのかもしれません。


 夕方のミルクロードも大渋滞。もっとも国道57号線も、観光シーズンには渋滞名所でした。観光客が戻ってくれば、多少の渋滞もやむを得ないのかもしれません。
 午後8時前には久留米へ。さすがにちょっとしんどかったけど、機会あらばまた阿蘇の地を訪ねたいと思います。

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 「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」の旅。2日目は沼津の親子の最寄り駅、原駅からスタートです。




 「のぞみ」全列車通過やロングシートの普通電車など、JR東海に冷遇されているイメージのある静岡都市圏。朝晩に限って特急型373系の普通電車があり、快適移動にはねらい目の列車です。
 車端部のボックスシートで3人、テーブルを囲んでくつろぎながら静岡方面へと移動しました。


 何度も静岡に来てるけど、きれいに富士山が見えたことはありません。


 清水と静岡の間にある、草薙駅で下車。前日に営業開始したばかりの新駅舎です。要所要所で木材を使っていて、今風ながらにも落ち着きのある駅舎でした。


 駅前にはタワーマンション、駅裏には静岡銀行の新社屋ビル。新都心といった街並みです。


【静岡鉄道】 オンリーワンの新型車・A3000形




 駅前広場を挟んだ向かい側にある静岡鉄道の草薙駅は、昔ながらの私鉄電車のたたずまいを残しています。


 地方私鉄には珍しい、フルスペックの自動改札機。全国共通ICカードにも対応しています。


 今はいずれも静岡市内となった静岡と清水を結ぶ、11kmがすべての静岡鉄道。特徴は、6~7分毎という高頻度の運行で、時刻表を見ずに乗れる便利な下駄履き電車です。
 ちびまる子ちゃんの劇中にも登場する電車でもあり(たぶん)、ラッピング電車も走っています。


 2度乗ったことのある静岡鉄道に三度も立ち寄った理由は、今春にデビューした新型車両、A3000形電車に乗るため! 運行時刻はホームページに公表されており、狙いを定めて行程を組んできました。
 大手の中古でまかなうことが多い地方私鉄が、新車を導入するだけでも驚きなのに、どこでも見たことがない、斬新なスタイルに注目が集まります。


 ベースになっているのは、JR東日本グループ・総合車両製作所の標準型ステンレス車両「サスティナ」。確かにパーツパーツには、首都圏を走る電車との共通項を見いだせます。
 しかし外観だけではなく、内装にも独自のデザインセンスを散りばめたオンリーワンの電車。東京のコピーはしないという、信念すら感じる電車です。


 最近の首都圏の電車は、疲れないように計算された固めの座席がトレンドですが、A3000形はふっくら、やわらか。短い路線だからこそ、わずかな乗車時間にはくつろいでもらおうとの考え方なのでしょうか。


 背の高い人も、低い人も捕まりやすい、2段になった吊り手。単に2段になっただけではなく、デザイン性にも優れています。
 A3000形は編成ごとに異なる7色のレインボーカラーで増備されることが決まっており、吊り革にはいち早く7色がお目見えしています。中吊りのデザインも素敵です。


 情報ディスプレイは横長タイプで、首都圏や近畿圏でも採用例はまだ数少ないものです。富士山ビューのポイントも教えてくれて、ローカル色豊か。


 訪日客対応として、車内wi-fiを備えているのも最先端の装備です。動画視聴できるほどの速度が出ていました。


 前面は1枚窓。ワイドな車窓が広がります。


 新静岡駅に到着。静鉄のターミナル駅も改築され、規模こそ違えど大手の始発駅にも劣らない雰囲気を備えています。
 駅名板なども新型電車に合わせてトータルにデザインされており、新交通システムや地下鉄の新路線にも負けない確立したコンセプトが感じられます。


 改札口も広々。


 頻発運行なので必要性も薄そうですが、ガラス張りの待合室も設けられています。
 中には、A3000形の7色の編成の模型が並べられていました。前面灯も仕込まれ、美しくディスプレイされています。


 形式プレートは、きちんと文字を切り出しものです。カッティングシートでは、この風格は出せません。


 A3000形は今後8年ほどをかけて、全編成を置き換えていく予定とか。快適性はもちろん、沿線の雰囲気すら変えていきそうな意欲的な新車です。
 再び草薙駅まで戻り、家並みと線路が近い私鉄らしい風景の中へ去りゆく、近未来の電車を見送りました。


【天竜浜名湖鉄道】 文化財の鉄路


 草薙から掛川までは約1時間、国鉄形の211系電車の各駅停車で地道に移動。オールロングシートでトイレもない電車だけど、前後の展望が効く&運転席の直後まで座席がある点は、好みの電車です。




 掛川駅で下車。JRの在来線口の駅舎は戦前の木造建築です。


 市民からの募金によって守られた、愛されている駅舎。内部もオリジナルの雰囲気を大切にしつつ、リニューアルされていました。


 右隣りにこじんまりした駅舎を構えるのが、第三セクターの天竜浜名湖鉄道。路線の西半分の新所原~西鹿島間は以前に乗ったので、今回は残りの掛川~西鹿島間を「乗りつぶし」ます。


 車両はTH9200形。各地の三セクで見られる、標準タイプの気動車です。


 内部は特別仕様。全席転換クロスシートの、快適な車両です。団体利用も視野に、AV機器も装備されているのだとか。


 天浜線の特徴の一つが、駅舎や橋梁の多くが国の登録有形文化財になっていること。重要文化財よりも登録のハードルが低く、改修・改造も認められているのが特徴です(その代わり、国からの補助は少なめ)。若桜鉄道やわたらせ渓谷鉄道でも取り組まれています。
 昔はどこでも見られたような木造駅舎も、国の文化財の称号を得るとより風格を増して見える気がします。




 沿線風景もどこかほっとする感じ。静岡らしく、お茶畑も広がります。


 本社もある中核駅、天竜二俣は駅弁売りでも出てきそうなホーム。青い駅名版が、よりタイムスリップしたかのような情感を醸し出します。


 駅構内はミニ鉄道博物館風になっていて、駅構内で足こぎミニトロッコをこぐことも。車内にも親子連れの姿が増え、遊園地的に親しまれている様子が心強かったです。


 貴重な20系寝台車や、キハ20系気動車の姿も。ちょっと荒れ気味なのは残念なところです。


 天竜川を渡れば、西鹿島駅。68kmに渡る長大路線を踏破しました。


【遠州鉄道】 高架でかける政令市の街乗り電車


 赤い三角屋根の可愛い駅舎からは、浜松に根を下ろす地方私鉄・遠州鉄道に乗り換えです。
 浜松までは18kmで、静鉄より少し長め。静鉄ほどではないものの、12分間隔の高頻度運行で政令市・浜松の生活を支えます。


 静鉄のようなフルスペックの自動改札機はなく、ICカードはセルフ、切符は有人検札という、地方都市の私鉄でよく見られる形の改札スタイルです。
 赤い電車が特徴の遠鉄にあって、待っていたのは青い電車。地元企業のフルラッピング広告電車で、赤い電車の中では むしろ目立ちます。


 電車は静鉄同様、大手の中古ではなく、オリジナル新車の導入が続いています。2両編成で、車両間のホロが大きく開いていて解放感があるのが特徴です。
 

 ワンマン運行ではなく、全列車で車掌も乗務。無人駅も多く、改札の位置によっては運転士さんも集札に当たります。
 西鹿島方は周囲にぎっしり家が建て込んでいるわけでもなく、ポツポツと畑も見えるような沿線風景。のどかな風景と対照的に、座席はほとんどが埋まっています。市街地の高架区間ではどんどん乗り込んでくる一方で、昼間なのに満員電車になりました。 


 新浜松駅到着。高架のホームを乗客が埋め、地方都市、それも昼間の風景とは思えません。


 改札の台数も多く、朝夕のラッシュ時の混雑が想像できます。


 便利な電車が街に人を集めるのか、魅力的な街だから電車の乗客が多いのか。卵か鶏かのような、あまり答えが出なさそうな疑問にぶち当たりました。


【愛知環状鉄道】 空いた単線分の敷地


 東海道本線を西へ。浜松から豊橋までの普通電車は3両編成で、昼間でもかなりの混雑でした。
 一方、豊橋で乗り換えた新快速は転換クロスシートで、ゆとりある6両編成。名鉄というライバルの存在で、ずいぶん変わるものだなとひとりごち。


 岡崎で、三セクの愛知環状鉄道に乗り換えました。三セクとはいっても15分~20分毎に走り、乗客も順調に増え続けている、立派な都市近郊鉄道です。
 電車も、JR東海の313系と同じタイプの幹線級電車。


 車内がクロスシートだったのは嬉しい誤算です。休日昼間の乗客は少なく、終始1ボックスを独り占めできました。


 言わずと知れた企業城下町・豊田も沿線です。街の規模だけを見れば愛環の乗客はもっと多くても良さそうですが、路線が名古屋中心部へ向いておらず、利用は限られてくるようです。
 しかも自動車産業だけあって、沿線に見える工場やオフィスは、それぞれ巨大な駐車場を完備。通勤もメインはクルマなのかな。


 80年代開業の路線なので踏切はなく、全線に渡って高架橋が続きます。しかも複線分のスペック。
 もともとは東海道本線の貨物列車が、名古屋都心を通過しないで済むよう計画された、バイパス貨物線だった名残です。


 なんとももったいない用地と構造物に見えるけど、線路の点検に車で乗り付けられるのは便利そうですね。


 1時間強で、中央本線に接続する終点・高蔵寺へ。岡崎と同様に、JRとの間に乗り換え改札はありません。愛環はICカードを導入していないので、TOICAで乗ったらJR線経由とみなされそうだけど、大丈夫なのかな?
 隣に着いた中央線の電車に、ホームタッチで乗り換えられたのは便利でした。


【東海交通事業城北線】 複線高架は壮大な夢の跡


 JR中央本線の快速電車でリレー。名鉄のようなライバル不在の中央本線だけど、その分代替輸送がきかない、重責を担う路線でもあります。
 勝川駅で下車。立派な高架の駅です。


 目指す城北線の乗り場へ、サインを目印に歩いていきます。1階に降りて、外に出て…


 高架沿いに歩いて、駐車場の横を抜けると…


 プッツリ切れてつながっていない高架橋が現れました。階段を上がった先が、目指す城北線の駅かと思いきや…


 高架上の検修場の横をすり抜けて…


 ようやくホームに到達。中央本線のホームから、ゆうに10分以上はかかってしまいました。
 ぶつ切れの高架上駅舎は中央本線高架化までの仮駅だと聞いていましたが、結局は高架化後もつながらないまま、極めて不便な状態が続いているのです。これは、なんだかなあ…。


 運行しているのは、単行のディーゼルカー。昼間の運行本数は1時間に1本。車内の乗客はまばら。名古屋近郊とは思えない、のどかさです。
 本来ならJRの経営となっていた路線のはずですが、需要が見込めないことから、身軽に動ける関連会社の東海交通事業に任されているという経緯があります。


 それなのに、この立派な線路! 頑丈な幹線級の高架橋に、複線の線路が伸びています。本来は愛環とつながり、貨物のバイパスとして機能するはずだった路線。その機能は勝川の高架さえつなげば果たせるのに、切れたままです。
 もちろん建設当時より貨物の需要が落ち込んでいるという背景はあるのですが、災害時を考え、バイパスを整備しておくことも必要なんじゃないかなと、部外者は勝手に思うのでした。


 全線で高架が続き、高さもあるので眺めはいいです。遠く、名駅の摩天楼を望めます。しかし列車がいくら進んでも、距離感は変わらず。放射状に結ぶ路線形態が、車窓からも分かります。


 名古屋市内に出るには便利な名鉄と、2ヶ所で交差。しかし乗客を国鉄に誘導したかったのか、乗り換えには距離があります。
 せめて名鉄との接続駅が整備されていれば乗客の倍増、3倍増も狙えたんじゃないかと、甘木鉄道という身近な例を知っていると感じてしまいます。


 枇杷島駅着。こちらはJRの駅と一体で、線路もつながっています。なおのこと、勝川で切れた線路が寂しく感じられました。


 枇杷島駅前。名古屋の一つ隣の駅とは思えないほど、がらんとした駅前です。停車する電車も昼間は1時間に4本だけ。
 もっとも福岡でも、博多から一つ南の竹下でも本数は少なく、さぼど便利じゃありません(居住経験者としての感想)。


 東海地方の私鉄乗り比べはこれにて終了。2日とも綱渡りのような乗り継ぎダイヤだったのに、それぞれの列車は1本も遅れなく走りました。形態も規模も様々だけど、安全・正確な日本の鉄道の一つでした。ちなみに「乗り鉄きっぷ」のエリアで普通に乗車券を買えば17,000円近くになり、ほぼ倍乗ったことになります。
 往路と同じく、新大阪までは在来線で。


 岐阜までのった311系電車は快適だったけど、窓ガラスの汚れ具合には驚きました。まるですりガラス、「車窓」なんて望むべくもありません。


 岐阜で新快速に(といっても岐阜以降各駅停車ですが)、米原でさらに新快速へと乗り継いで西へ西へ。枇杷島~新大阪は3時間弱でした。


 3連休の最終日とあって、新大阪駅は雑踏の中。僕も当初は指定券を取れておらず、キャンセル待ちで博多乗り換えの便を確保。その後さらに生まれたキャンセルで、新大阪~久留米直通の「さくら」を抑えました。JR九州アプリが大活躍です。
 九州ではスター扱いの「みずほ」「さくら」も、東海道の大動脈の中では脇役的な存在。どことなくローカルな風情すらただよう、端の20番線から発車します。


 座ってしまえば、3時間後には久留米。楽な時代にはなりました。

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 「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」の旅。実質的な1日目のスタートは、米原駅で迎えました。
 乗り放題型きっぷを有効に使おうと思えば、早起きは必然。6時前の起床で、頭はぼーっとしてしまいます。


 東横名物のおにぎり朝食も放棄して、いざ旅のスタート!
 米原駅前には、関西ではお馴染みの回数券ばら売り自販機が。近江の国とはいえ、関西ならではの格安回数券のエリアです。


 米原からは、JR東海の新快速に乗ってまずは関ケ原を超えます。
 会社境界の米原駅、JR西日本と東海の新快速が並んでいました。名阪間は快速電車でも、米原での乗り換え1回のみで移動可能です。


 東海の快速電車の雄、313系の6両固定編成。車端部まで含め、すべて転換クロスシートという快適な電車です。
 座席と窓割りのピッチも合っていて、展望も良好。まったくピッチが合っていない九州の快速電車も、見習ってほしいものです。


【樽見鉄道】車窓3変化


 大雨の関ケ原を超えて、大垣駅着。私鉄乗り継ぎ旅のトップバッターは、大垣を起点に樽見までを結ぶ第三セクター・樽見鉄道です。
 大垣を出て本巣までは沿線に家並みが続き、新興住宅地ができあがっている駅前もあります。都市圏の一部といった風景で、甘木鉄道の車窓と重なりました。


 本巣駅を出ると、急にひなびた風景に。左手には、大規模な砕石現場とセメント工場が見えてきました。樽見鉄道は国鉄からの転換後も、セメントの貨物輸送で4割を稼ぎ出していた鉄道。駅の看板にも住友セメントの広告が多くあります。
 2006年の貨物廃止で経営が厳しくなった環境は、平成筑豊鉄道に通ずるところがあります。


 鉄道と平行して流れる根尾川に釣り糸を垂れる、釣り人たちの姿。アユ料理の看板を出す店もあります。
 豊かな自然は日常の利用には結び付きにくいけど、大都市圏から近く、観光列車の運行には以前から熱心に取り組まれている鉄道です。


 谷汲口駅には旧型客車の姿が。発足後しばらくは貨物用の機関車を活用して、客車列車が走っていた名残です。
 周囲はのどかな風景、駅ごとに立派な桜の木が植えられ春には美しかろうと思います。


 昔ながらの国鉄ローカル線的な雰囲気も、神海駅で再び一転。急に線路が立派になり、トンネルや橋梁が増えました。
 樽見鉄道発足から5年後の1989年に開業した区間で、いわゆる「公団規格」の立派な線路です。スピードも上がり、川とは直角に交差するようになります。


 大垣から1時間で終点、樽見着。さらなる延伸の構想もあったとかで、線路が真っすぐ伸びた中間駅の形態の駅が、夢の名残を伝えます。




 無人駅ですが、うすずみふれあいプラザなる木造の待合室が建てられていました。ガラス張りの明るい駅舎で、座布団が置かれ人手の温もりが感じられます。


 あいにくの雨に傘の持ち合わせもありませんでしたが、駅舎内に貸傘があったおかげで、樽見の駅前をひとめぐりできました。ありがたや。


 帰路は、モレラ岐阜で途中下車してみました。貨物が廃止になった、2006年に開業した駅です。


 「モレラ岐阜」とは、駅から徒歩5分のショッピングセンターの名前。南北に長い、日本最大級を謳う巨大モールです。
 10時オープンの直前の時間で、はやくも車が次々集まっていました。九州と変わらない、典型的な地方の郊外風景といったところでしょうか。


 モールの規模に比べると、駅から続く歩道は細いもの。裏口のようなもので、全体の来店客の数からすれば鉄道利用者はわずかな比率のようです。
 それでもパイそのもが大きく、今や樽見鉄道の主要駅。朝イチの列車にはショップへの出勤なのか、若者グループの利用も見られました。地方における、駅チカモールのモデルになってほしいものです。


 近隣にはモールだけではなく、住宅街や市役所支所もあります。もともと駅がなかったのが不思議だったといえる立地かも。


 モレラ岐阜から乗った車両は、モレラ岐阜の広告車両。オールロングシートの車内には、まだ新車の匂いが漂っていました。


 大垣へ戻ってきました。ホーム上の出札窓口は三セクへの転換時に設けられたものでしょうが、ローカル私鉄らしいただずまいを見せています。
 転換から32年、もはや風格すら漂わせ始めた第三セクター鉄道でした。


 駅裏には、アクアウォーク大垣なる巨大ショッピングセンターが。駅前SC同士の争いも、熾烈なようです。


【養老鉄道】 懐かし近鉄マルーンのローカル線


 同じく大垣駅を発着する、養老鉄道に乗って桑名へと抜けます。7年前に乗った時に沿線を乗り歩いてみたので、今回は乗り通すだけに留めました。
 マルーン色の電車は、近鉄の昔の塗装。養老鉄道はもともと近鉄の一路線で、子会社へと経営移管されたものです。


 揖斐方面からの電車はすし詰めの混雑で到着しましたが、桑名行きはゆったりしたもの。雨模様とあって、自転車を持ち込む人も一人だけでした。
 沿線風景も、どこか昔懐かしい感じ。変わらぬ良さを感じさせる路線も、経営的には大変で、上下分離方式の導入も計画されています。


 桑名駅着。近鉄時代にはなかった中間改札が設けられています。


 一方、近鉄とJRの間には乗り換え改札はないのは面白いところ。ICカードの共通化も実現し、跨線橋上には乗り換え改札機が設けられていました。
 普通の自動改札機を跨線橋の端端に設けているのがユニークで、日本一幅の広い改札機という紹介をされることもあります。もちろん、そのまま通過しても扉が閉まることはありません。 


 乗り換え時間は30分弱。ここまで、モレラ岐阜以外は乗り換え数分で乗り継いできていたので、ようやくできた休息時間です。
 駅前の古びたビルに入ってみました。


 うわっ、すごく昭和な雰囲気!


 でも「味の街」には、しっかり飲食店が軒を連ねています。餃子屋さんは大行列。地元でも人気の店なんでしょうね。
 時間もない僕は、きしめんをずるっと一杯すすりました。


【三岐鉄道北勢線】 愛されるナローゲージ


 桑名の駅前広場を挟んで徒歩3分の、西桑名駅にやってきました。


 別構えの駅舎から発着するのが、三岐鉄道北勢線です。こちらも もとは近鉄線でしたが、地元の鉄道会社に経営移管されました。
 無人駅も含め各駅にある立派なフルスペックの自動改札機は、大手私鉄の遺産といえるかも。少し古い機械にも見えますが、更新の際は苦労するのでは・・・?


 北勢線の電車。線路の幅は近鉄本線の半分、762mmのナローゲージの路線です。


 車内はこんな感じ。人がいないと分かりにくいですが、お向かいで人が座ると、その間のつり革に捕まって立つのは困難な狭さです。
 車内中づりに「混み合って来たら中の方にお詰め下さい」との文言はあるけど、ちょっと厳しいのでは…?


 加速中、車内には重苦しい吊り掛け駆動のモーター音が響きます。今では路面電車くらいでしか聞かなくなったモーター音も、特殊な鉄道ならではのものです。






 線路も電車もミニサイズですが、駅の施設は大手私鉄仕様。日曜お昼過ぎですが通学の高校生も多く、立派な交通機関として機能しています。
 帰路の電車では「甲子園に行ったら…」なんて会話も聞こえて、夢が大きいのはいいことだなんて思ってましたが、北勢線は今夏ベスト16まで進んだ いなべ総合高校の沿線なのでした。


 約1時間で、終点・阿下喜着。木造平屋のシンプルなデザインの駅舎に、シダレヤナギが似合います。


 駅前には大きなショッピングセンター…の跡地が。現役時代は、北勢線の利用に結びついていたSCだったものと思います。
 今も沿線にはイオンがあるものの、線路からは離れており、桑名駅からは直行バスも出ていて、北勢線の利用には結び付いていません。モレラの例を見てきただけに、惜しいと思います。


 駅のホームの横には転車台と、古いのにピカピカの電車の姿が。人の姿も見えたので、訪ねてみました。


 ここは、「軽便鉄道博物館」。沿線のボランティアさんによって運営されている私設博物館で、公開日は第2・第4日曜日のみ。月にたった2回の公開日に来れて、わが身の幸運に感謝です。


 会員さんの手で大切に守られてきた、226号電車。ナローゲージそのものも珍しいのに、1931年製の古豪というから貴重品です。




 整備された車内は、まるで現役のよう。ほとんど放置状態で、雨漏りもしていた車両をよみがえらせた苦労は、並大抵のものではなかったと思います。




 網棚や座席回りは、優美な曲線でデザインされています。ナローとはいえ、電車は当時の最先端の交通機関、いい電車を作ろうと職人さんたちも気合いを込めたんでしょうね。


 トロッココースにもなっている線路は、1912年の米国製レールです。戦時中に八幡製鉄所で作られたレールもあります。戦時中といえば不要不急の線路が撤去されていた時代ですが、新たな線路が敷設された北勢線は砂利輸送の要、「国力」の一部だったことが分かる物証です。
 廃線の危機を乗り越え、沿線に愛されている様子を垣間見れた北勢線のひとときでした。


 桑名に戻り、名古屋までノンストップの快速「みえ」で一気にワープします。7年前に来た時は、「みえ」全列車4両化!なんて広告を見た覚えがあるのに、いつの間にか2両に逆戻り。名古屋まで立っていくことも覚悟しましたが、なんとか座れました。
 平行する近鉄の特急や急行はずっと長い編成で、私鉄王国の牙城を崩すのはたやすくないようです。


 ノンストップとはいえ、2駅で運転停車したのでさほど早い感じはないまま、名古屋着。さすがは中京圏の代表駅、いつ行っても人でいっぱいです。




 「乗り鉄きっぷ」の特徴の一つが、特急券を買えば新幹線にも乗れること。4回までの限定で、別紙にスタンプを押してもらって回数をカウントします。
 3連休中の中日で、「のぞみ」や「ひかり」は大混雑。一方の「こだま」は自由席もガラガラです。


 各駅での停車時間は長く、車窓を眺めながらのんびり。東海道新幹線自体、そんなに馴染みがない路線だけに、一度ゆったり「こだま」で乗り通してみたいと思っています。


 新富士駅で下車。沼津の鉄っちゃん親子のお出迎えを受けました。2008年に「はやぶさ」「富士」の車内で出会って以来、もう8年来のお付き合いです。来年には大学生というから、時の流れの早さには驚くばかり。


 夜はご近所の、新東名駿河湾沼津SAへ連れて行ってもらいました。高速道路に乗らなくても、沿道から利用できるようになっています。
 さすがは日本の大動脈のサービスエリア、充実した設備にびっくりです。


 TSUTAYAとスタバのコラボ店舗まで。高速道路で急ぐのに本屋でゆっくり?と思わなくもないけど、夜10時前でもゆったりくつろぐ人で満席近くになっていました。近所にあったら、週末の度に通いそうです。




 眼下には、沼津市街地と駿河湾の夜景。


 愛の鐘? 開設当時は派手に鳴っていたそうですが、今は控えめになっているそうです。うるさいって苦情があったんでしょうか。

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 今年の7月、「JR東海&16私鉄 乗り鉄☆たびきっぷ」なる企画乗車券が発売になりました。JR東海全線と周辺の16の私鉄が、2日間乗り放題で8,480円。しかも特急券を買えば、新幹線や特急にも乗れるという柔軟さです。
 九州だと、私鉄も乗り放題の「旅名人の九州満喫きっぷ」や、特急券の追加で特急券にも乗れる「ぐるっと九州きっぷ」がありますが、乗り鉄きっぷは双方のいいとこ取りをした形。何かにつけて利益一辺倒な印象のある東海で、「乗り鉄」を援軍と捉えたきっぷが出たことが嬉しくて、すぐにでも旅立ちたくなりました。

 そこで9月の敬老の日3連休、九州から東海地域の私鉄を乗りまくる旅に出かけてみました。まずは東海エリアへの境界駅、米原を目指します。


 17日(土)夕方の「さくら」で、新大阪へと上ります。さすがは3連休、久留米駅からの利用者も多く、ざっと100人は乗り込んだように見えました。


 広島では、ちょうどカープ戦が終わったところ。ホーム上は赤のユニフォームで埋め尽くされていました。今年は広島の年。リーグ優勝が決まっても、応援の熱は変わらない様子です。
 新幹線からもバッチリ見えるスタジアムは、まだ熱気冷めやらぬ雰囲気でした。


 新幹線はネット割引がきく新大阪までにして、米原までは節約のため新快速へ。12両もつないでいるのに、ぎゅうぎゅうの混雑です。
 京都での入れ替わりの隙に着席。米原までの乗客は減る一方というわけではなく、草津や能登川あたりでの乗り込みも多くて、興味深い流動でした。


 米原駅で下車。東海道と北陸の2大幹線が接する、言わずと知れたターミナル。実際に降りてみるのは初めてです。
 在来線口ともいえる東口。暗い夜、特に行き先はありません。


 新幹線乗り場も、乗り換え改札こそ広いものの、出入り口の改札はご覧の規模です。
 今でこそ市町村合併で市になった米原も、以前は「町」。乗り換え以外の利用者は、典型的な地方の駅と変わりないのかもしれません。


 JR東海、西日本に加え、もう1社米原駅に乗り入れるのが近江鉄道。実は「乗り鉄きっぷ」のエリアでもあるのですが、九州からも比較的近い場所なので、次の機会に回すことにしています。


 鉄道むすめ、あちこちで見かけますね。


 西口もポツポツ店があるくらいで、一人で入りたくなるような店も見当たらなかったので、ほか弁を買って駅前東横インに投宿しました。
 ホテルが何軒かあるのは、さすが交通の要衝だと思います。


 窓から見えるのは、米原駅の夜景。通過する「のぞみ」の本数の多さに、日本の大動脈・東海道の真ん中にいることを実感しました。

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 甘木・秋月の山中にある川床・だんごあん。自営で連休がなかった我が実家では、夏になると日帰りで納涼ドライブに行くのが年中行事でした。
 2年前に車を手放しちゃったけど、時間さえ確認しておけば公共交通でもいける場所。9月の平日、小旅行気分で出かけてみました。


 今回は、「あまぎぐるりんフリーきっぷ」を利用。西鉄と甘木鉄道が「トライアングル」を描くエリアが乗り放題になる企画乗車券です。
 西鉄甘木線、甘鉄ともに乗客減に悩む中、周辺自治体とのタイアップで生まれたきっぷです。


 筑後川を渡り、甘木線へ。
 猛暑から一転、ぐづつき気味だった9月。しかし今日は、夏の暑さが戻ってきそうな天気です。


 単線を50分、2両の電車にのんびり揺られ、甘木着。


 歩いて3分の甘木鉄道甘木駅へ。だんごあん行きの、甘木観光バス(通称、甘観)に乗りました。
 甘観は、旧甘木市域周辺のバスを担う地元バス会社。「観光」の名の通り観光バス事業が本業で、久留米にいると割安にバスを借りられる会社のイメージがあります。


 日ごろは西鉄バスばかりなので、違う会社のバスに乗ると旅行気分。甘木駅発車時は僕ら以外1人しかいませんでしたが、市街地で3人の乗車があり、地元利用が根付いています。
 市街地では複数系統が経由地を分け、くまなくネット。100円運賃でサービスしており、思いのほか利便性は高そうです。


 秋月までは1時間に1本以上の本数があり、ローカルバスとしては立派な頻度。秋月の街の入口にあたる眼鏡橋で、僕ら以外の全員が降りました。
 だんごあんまでは、7~9月の臨時運行。運転士さんに確認されたので「だんごあんまでお願いします!」と伝えました。タクシーみたい。




 甘木駅から30分弱で、終点・だんごあん着。山道を5分歩いて、「だんごあん」に到着しました。滝から下るひんやりした風で、気温は23度。7~8度は低くなる、別天地です。
 着いたのは12時前。誰もいなくて「開いているの?」と思ったほどでしたが、すぐに車で来た人がぞろぞろ現れて9月の平日とは思えない賑わいに。人気は健在なんですね。


 名物・鮎の塩焼きとともに、瓶ビール。車で来る人がほとんどなので、出されたコップは1個だけです。バスで来た旨を伝えて、もう1個出してもらいました。
 涼風に吹かれながらのご飯、格別です。


 川床の上流には砂防ダムがあり、年季が入っていて自然の滝のよう。小さいころは、ダムの上で水遊びしたものです。
 上流にもバンガロー風の席もあったようだけど、使われていないこと久しいようで、床が抜けていました。


 散策を終えた後は、これまた名物のお団子を。ラムネに落とした甘いお団子、当たり前の物だと思ってきたけど、初めて見たヨメさんはビックリしてました。


 13時56分のバスで、下ります。夏シーズンのみ運行の、1日4往復のバスだけど、おかげで車がなくても来られました。感謝感謝です。


 棚田を見ながら、ヘアピンカーブを下っていきます。


 郷土館前で下車して、秋月の街並みを散策。春には観光客で賑わう桜並木、真夏ならば木陰を作ってくれるだろうと思っていたら、ほとんど葉がなくて参りました。猛暑の影響でしょうか。
 今日は真夏日。だんごあんは涼しかったんだと、改めて思いました。


 秋月城址の立派な石垣と、長屋門。くぐってみれば…


 素朴な雰囲気の秋月中学校です。運動会の練習の真っ最中。あれ、中学校の運動会って、夏休み直後のこんな時期だったっけ…?


 城址や神社の周りはモミジの木ばかり。春の桜もいいけど、秋の紅葉もさぞと思わせます。


 秋月から甘木駅までのバスは、僕らの他に観光客の女性一人。寂しいなと思っていたら、途中から通学の小学生が大挙乗り込んできました。
 スクールバスではない、路線バス通学というのはいいですね。


 甘木駅から、甘鉄の「レールバス」に乗ります。今走っている車両は規格品のディーゼルカーで、決して簡易型のレールバスではないのですが、甘鉄発足時から一貫して使われている愛称です。
 開業30周年を祝う懸垂幕にも、「レールバス開業30周年」の文字が見られます。


 太刀洗駅で下車。駅前には甘観のバス停があったけど、1日数本と本数が少なく、歩くことに。15分ほど歩いた先にあるのが…


 キリンビアファーム! キリンビールの福岡工場に併設されたビアレストランです。列車で来たのだから、二人揃って堂々と飲めます。


 ジンギスカンでガッツリ!というには早い時間だったので、おつまみプレートと「一番搾り福岡づくり」で乾杯。おつまみプレートが思いのほかよく合い、ついつい2杯目を頼んでしまいました。うまかった!
 ぐるりんきっぷを持っていれば、飲食代が1割引きになります。


 夕方5時台、甘鉄はラッシュ輸送に対応すべく1時間に4本運行になります。
 のどかな「レールバス」といえども、福岡都市圏の立派な交通機関。通勤とは逆方向でも通学輸送で賑わう姿に、「三セクの優等生」の健在ぶりを感じたのでした。

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※上記写真は、2013年2月撮影

 久留米から、乗り換えなしで福岡空港まで行ってくれる、便利な高速バス。特に大荷物の時は、乗り換えなしで座って行けるのが便利な、久留米市民の味方です。昨年春からは国際線ターミナルまで乗り入れられるようになり、ますます乗る機会が増えました。

 ところが2016年9月1日、西鉄久留米から久留米インターまでのルートが合川バイパスから、文化センター通りに変わりました。この影響で、所要時間も1分延伸。なぜ、あえて「旧道」経由に?
 筑紫野方面に出かける予定があったので、理由を探るべく、西鉄久留米から高速基山まで乗車してみました。


 12:00ジャストに西鉄久留米バスセンターを出たバスは、これまで国道3号線へ左折して合川バイパスへ向かってたのが、田主丸方面のバスと同じように、そのまま文化センター方面へ。
 経由地変更に伴い、9月1日からは文化センター前に新たに停車するようになりました。乗車専用で、下車はできません。ここでの乗客はゼロ。


 総合庁舎前、高良川を通過して、十三部にも停車。ここも乗客はゼロです。


 続いて千本杉にも停車。久留米大学近くですが、ここも乗客ゼロでした。ただ新規停車から3日で、まだまだ周知が進んでいないのかも。従来停まっていた百年公園前よりは、ずっと周辺人口が多い地域になります。
 この沿線3停留所への停車こそ、ルート変更の狙いだったんですね。都市間高速バスでも、北九州や熊本ではインターから都心まででこまめに停車しており、一定の乗客を集めている手法です。


 千本杉からインターまでは、片側1車線に。昼間はスムーズですが、時間帯によっては渋滞が激しい区間でもあり、従来より遅延が大きくならないか気になる所です。
 もっとも西鉄のこと、そのあたりはきちんとリサーチして、影響は少ないと判断しているんだと思います…多分。


 従来の、東合川商工団地前に変わり新設された、久留米インター南では1人乗車しました。

 これまでは市内の百年公園前、東合川商工団地前でも乗降できましたが、9月1日からは久留米インター南まで乗車専用に変わっています。久留米インターから鹿児島や宮崎方面のバスに乗る時は、東合川までよく空港バスを使っていたのに、今後は高速基山まで行かねばなりません。
 個人的には、引き続きインター南での乗降を認めてほしいところだけど、難しい事情もあるんでしょうね。


 帰路の15時台のバスでも、インター南ではかなりの下車がありましたが、新規3停留所での下車は僕らだけでした。
 乗客は漸減傾向にあると聞く空港バス。今回のルート変更で、少しずつでも新たな乗客を獲得していけるといいですね。

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