Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです





 ホリデーアクトパス購入から2ヶ月目、暑い夏の盛りにも、バスは大活躍でした。


【50番】 夏といえばうなぎ!年中行事をバスで果たす


 夏になると、大善寺町黒田にある「富松うなぎ」でせいろ蒸しを食らい、暑さを乗り切るのが我が家の年中行事でした。
 本店は公共交通機関で行きにくいけど、荒木店なら50番バスの沿線。さっぱり梅雨らしくならない土曜日、暑さは本格的だったので、思い出の味に会いに行ってきました。


 50番のバスに乗り市街地を抜け、田園風景になった国道209号線。坂道を上がると、その名も「坂の上」バス停があります。
 富松うなぎの荒木店は、バス停から徒歩1分。午後1時を過ぎているというのに行列で、20分ばかり待ちました。


 2階の座敷に通され、何にしようか迷いつつも、やっぱりいつもの せいろ蒸しに決定。


 このボリュームなのに、いつまで経っても冷めず、ペロリと平らげられてしまうのだから不思議です。
 夏場になると食欲減退で、ゲッソリ痩せてた中高の頃、体力をつけるのに助けられてた味。暑いと言われる今年の夏も、どうにか乗り切れそうです。乗り切れなかったらまた来ます、バスで。


 帰路は野伏間で途中下車。上津バイパスの西端に当たります。ブックオフに入ったら、鉄道ジャーナルと鉄道ファンの品ぞろえがやたら充実してて、びっくりしました。
 買い物に行く人の乗り降りもあり、バイパスはクルマ派だけのものではありません。この辺りの話題は、また次週。


 さらに六ツ門口で下車して、小頭町東側交差点のPhoto CAFE HIRAKAWAへ。仕事で通る時に見かけていて、気になっていたのです。
 小さな店内には、写真の本が並んでいました。こんな場所に行きたいなあと、ヨメさんと語らいながら、珈琲を傾ける土曜の午後。いい時間でした。

 バス代、664円相当。


【32番/55番】 上津バイパスとバス

 上津バイパスといえば、久留米では ゆめタウンに並ぶ商業の集積地。大型の専門店やスーパーが並び、車で買い物に行くにはこの上なく便利な通りです。
 しかし公共交通派としては、なんとも行きにくい場所。東端には31番、西端には50番のバスが走るものの、約2kmのバイパスを横断するバスはありません。かろうじて55番が本山から野伏間に抜けるものの、1日4本(土休日)という少なさです。


 それがこの春、31番の一部が西町、南町経由の32番になり、本山~上津荒木間のバイパスを横断するようになりました。本数は1日8~10本と充分ではないものの、うまく時刻表をにらめっこすれば、活用できなくもありません。
 ちなみに51系統も以前は多かったのですが、この春以降、平日早朝下り1本のみの存在になってしまいました。


 香港旅行に備えクロックスのサンダルがほしくなり、32番のバスで本山へと下りました。上津、八女方面だと迂回ルートになりますが、西町、南町界隈での降車も多く、本山に着く頃には半分くらいの乗客になっていました。
 今のところ2時間開く時間もある32系統だけど、30分に1本くらいあってもいいのでは?


 本山から徒歩5分のクロックス専門店、クロックスショップfamへ。ゆっくり品定めしたかったけど、20分後のバスを逃せば1時間待ちぼうけになるため、直感で決めました。
 帰路は1日4本の貴重な55番。本山からだけで4人の乗車がありました。先週は1km以上離れたスーパーの袋を持って、野伏間から乗って来たお年寄りも見ていて、バイパスへのバス、休日だけでも増やせないものかなと感じました。個人的な要望でもありますが。

 この日は髪切りに行ったり、旅行用品の買い出しに行ったりもして、741円分の乗車。


【福岡市内21番】 島のバス旅

 福岡市内での移動にも、ホリデーアクトパスは大活躍。7月9日は、志賀島の「世界のビールまつり」に繰り出しました。


 とはいえ島旅気分を味わいたくて、往路は市営渡船を利用。博多ふ頭までのバスでも、パスをありがたく活用です。
 博多ふ頭14時50分発の渡船で、小さな旅が始まりました。


 小呂島や能古島航路には乗ったことがあるけど、西戸崎・志賀島方面は初めて。前記2航路と違って(!?)船内の雰囲気がゴージャスで驚きました。
 ラウンジ風の椅子に「ビールを買って乗ればよかった!」と思っても、後の祭り。船内販売も、もちろんありません。博多湾をショートカットする、生活航路の一つです。


 窓の外には、港湾都市・福岡のウォーターフロントが広がります。


 西戸崎に寄港し、約40分で志賀島に到着。ビールまつりの会場になっている海岸は、道を渡ってすぐです。
 入場券は前売りで1,500円。会場内で使える、ドリンクチケット500円分が付いています。




 会場は、海の家! 夏を先取りしている気分です。
 ベリーダンスなどのイベントも、純和風の海の家の中。ミスマッチもまた楽し。


 世界各国の瓶ビールがずらり。目移りしてしまいます。


 意外とはまった(!?)のが、スペインのビール。ワインの瓶のような高級感、口当たりもなめらか。海の家より、レストランで傾けたい味でした。


 バス停は目の前。市内から転じた「ぐりーん」が活躍します。


 夕暮れになれば、夏の短い休日も終わりです。




 帰路は、海の中道を行くバスにしました。海の中を行くかのようなユニークなバス路線も、パスなら乗り放題です。この日は697円分の乗車でした。


【20番】バス待合所コンビニは今


 22日(土)は、早朝の20番のバスで、ローソン常持店前へ。バスの転回場にもなっているため、バスの終点としても登場するコンビニです。
 オープン当初は、イートインコーナーにバスナビを置いて、「待合所としても使えるコンビニ」としてずいぶんPRされていましたが、あれ・・・?

 この日はローソン近くの公園で待ち合せて、職場の皆さんと杷木へ水害復旧のボランティアへ。あまりの惨状に言葉を失いましたが、少しは力になれたのであれば幸いです。


【15番】一人でのんびり温泉&ビール


 ヨメさんが仕事に出た週末は、のんびり温泉にでも浸かろうと、ひとり大川へ出かけました。
 以前の記事で、大川へは電車で柳川へ出て乗り換えが便利と書いておきながら、今回市内から15番を乗り通したのは、パスを持ったからに他なりません。


 六ツ門・シティプラザ前バス停は、15系統だけ離れているので注意。櫛原バイパス側、シティプラザの「六ツ門テラス」に面した場所にあります。


 久留米から大川までとなると、筑後川沿いを下っていくようなイメージがありますが、実際に筑後川を望むのはごく一部の区間です。


 以前はバスもあり、その昔には国鉄佐賀線の筑後若津駅があった場所に当たる、大川昇開橋温泉。今は大川橋バス停から徒歩10分の距離になります。
 真夏や真冬は、チト辛いです。


 おなじみ、千円で風呂にご飯がついてくる、えらべる定食セットにしました。新メニューも定期的に出てきます。ホイコーローは野菜たっぷり。
 中華料理屋さんの、油ガッツリなものを想像してると物足りないかもしれませんが、これはこれでうまかったです。


 風呂とサウナを往復して1時間半ゆっくりくつろぎ、湯上りにお隣の大川テラッツァへ。前回4月の訪問時には、オープン直前でした。
 コンテナを並べた、今風の公共施設です。




 大川工芸品の展示コーナーや情報コーナー、工芸体験などに自由に使えるフリースペースなんかもあって、居心地は良好です。


 図書室も自由に出入りできます。エアコンも効いてて、快適。


 カフェコーナーでビールを買うと、図書室まで持って来てくれました。貸切りの図書室で昇開橋を眺めながらのエビスビール(500円)。贅沢な時間ではないですか。


 2時間後のバスに乗り、久留米方面へ。行きのバスは10人以上の乗客がいたのに、帰路はほとんどの区間、僕の貸切り状態でした。


 通町2丁目まで乗り通し、通町のイタリアン「LEON」さんにお邪魔。いつもは夜営業のみですが、月1回、500円均一の立ち飲みイベントをやっているのです。
 全国各地のクラフトビールを飲みつつ、働いているヨメさんを思い出すと罪悪感にさいなまれ、夕方、仕事終わりのヨメさんと再訪したのでした。1,530円分の乗車。


【なかたに号】100億ドルの夜景を見ながらカンパイ

 ホリデーアクトパスは、北九州方面へのお出かけにも便利。久留米から天神までの西鉄電車517円(回数券利用)と、高速バス運賃560円(半額特典)の、計1,076円で移動できます。
 以前なら久留米~北九州の高速バスもあり、半額運賃も適用になっていたので、もっと便利だったのですが。


 天神高速バスターミナルから、「なかたに号」に乗車。渡辺通りの渋滞で10分遅れになったけど、その先の都市高速~九州自動車道はスムーズでした。


 モノレールがまたぐ、三萩野で下車。副都心的な位置づけの街で、モノレール、高速バス、路線バスの拠点にもなっています。


 路線バスの乗り場もいくつかに分かれていて、福岡で言えば西新的なポジションの街なのかなと想像します。


 貴船町で降りて、TOTOミュージアムにやってきました。GWの、高速バスで九州一周の旅の途上で駆け足見学して、もう少しゆっくり見たいと思っていたのです。




 衛生陶器のみならず、「水回り」の歴史そのもののTOTOの歩み。デザインの変遷や、流行を「作り出してきた」挑戦なんかも面白く、楽しめる内容です。






 さすが、普通のトイレも最先端でした!


 貴船町からは、日曜日はわずか5本しか走らない、星ケ丘行きの快速バスを捕まえました。本数は少ないけど、団地まで乗り換えなしで結ぶ速達便とあって、ほぼ満席でした。


 福岡の都市高速を走る路線バスは、他地域から見ると珍しい存在らしいけど、北九州もなかなかの違和感。より「高速道路」っぽいこともあって、腰のあたりがなんだか落ち着きません。


 都市高速上にバス停があるのも、大きな違い。高速皿倉山ケーブルで下車しました。
 貴船町からバス停1個ではあるけど、15分以上乗車して、所定の運賃は430円。結構な距離を来たんですね。


 皿倉山のケーブルカー乗り場は、駅から遠いけど、高速バス停からなら徒歩3分!福北間の高速バスも「いとうづ号」は経由するので、便利です。






 待ち合せた島旅仲間と、ケーブルカーに乗って山上へ。久留米では35度を超えた日でも、山頂に向かうにつれて、どんどん涼しくなっていきます。


 さらにスロープカーに乗り換え、山頂に到着。


 北九州の景色が一望できます。


 今日のお目当ては、夕暮れから夜に移り変わる景色を眺めながらのビール! 毎年恒例の山頂ビアガーデンに、はじめて来てみました。ケーブル往復+90分飲み放題で3,500円という良心的な価格です。
 その代わり、基本のおつまみはこの程度。アラカルトでの追加もOK、別途でバーベキューコース(5,000円)もあります。


 冷たいビールをぐいと飲みほしている間に、北九州の街はオレンジに染まり始めました。


 18時のオープン時には2組しかいなかった客も、いつの間にか満席に。18時の段階では日差しもあってちょっと暑く、この時間くらいから来るのがいいって、常連さんは知っているんでしょうね。
 どんどん涼しくなってきて、まさに別天地。




 スペースワールドでは花火も上がり、すっかり夏の夜を満喫できました。


 帰路の高速バスの時間に間に合うよう、スロープカー乗り場に行ってみれば、長蛇の列!結局次の便になったためバスに間に合わず、JRで帰ることになりました。
 せっかくなのでと、黒崎の夜の街も楽しんでいたら、ずいぶん遅い時間に。久留米方面の終電になってしまい、家に辿り着いたのは1時過ぎでした。バス利用は片道になってしまったので、トクしたバス代はちょうど1,000円分。

 今月はこの他、香港帰りの空港~久留米間でも活用して、利用総額は合計6,770円分に。各種割引を考慮しても5,729円と、先月を上回る実績になりました。
 夏のレジャーにも、ホリデーアクトパス!

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 最終日まで めいっぱい楽しんだ香港も、ぼちぼちタイムアップ。すでにチェックインを済ませている分ゆとりがあり、2時間少し前の13時50分の列車で、空港に向かいます。


 空港行きのエアポートエクスプレスは、10分間隔の運行。クロスシートはリクライニングしませんが、空港まで30分もかからないのだから、これで充分です。


 最高速度は135km。揺れも騒音もなく、すべるように走っていきます。至極、快適。


 本当に、たった24分で空港駅に着いてしまいました。しかも電車を降りれば、改札もなくそのまま出発ロビーに直結です。
 カートも、目の前に待機してます。


 空港駅では両側の扉が開き、左に降りれば第1ターミナル、右に降りれば第2ターミナルです。
 速度や市内の駅の立地は韓国、日本と大差ない気がしたけど、空港駅の使い勝手はダントツに良く感じられました。


 香港空港の第2ターミナルは、うねるような天井のデザインが印象的。


 お店も充実していて、ショッピングモールみたいです。トランジットで寄っても、楽しそう。


 キッザニア的な施設?もあって、香港で不動の地位を確立しているインスタントラーメン「出前一丁」づくりの体験コーナーもありました。日本メーカー、がんばってる。


 しかし我々が搭乗するのはLCC、あまり余裕を味わってはいられません。1時間前には出国手続きを終え、ブリッジへの移動を始めました。
 シャトルトレインの乗り場行きエスカレーターも、地下鉄と同様に広告がずらり。しかし中身はずいぶん高級でした。


 搭乗口までは遠く、2つのシャトルトレインを乗り継ぎました。ギリギリに着くと、焦りそう。




 エスカレーターのホールは電飾がきれいなんだけど、あまり目をやる余裕もありません。


 ホールに上がったと思ったら、またエスカレーターを下ってようやく搭乗口に到着。他の搭乗客は、はやくも行列を作っていました。やれやれ。


 と思ったら、突如搭乗口の変更案内が! ブリッジのある、2階の搭乗口への変更がアナウンスされました。
 基本的に下る「一方」しか想定していなバスの搭乗口なので、上りのエスカレーターはありません。1機分の乗客の大移動、大ごとでした。


 しかも16時05分の出港時刻に、ようやく飛行機が到着する始末。こりゃ搭乗まで、しばらく時間がかかりそうだ。


 せっかく時間もできたので、搭乗口周辺をぶらぶら。ファストファッションのお店は市価と同額で、日本よりもお手頃な値段のTシャツを求めました。
 次回の割引券をもらったけど、2017年7月23日の有効期限までに使う機会があるといいな(笑)。


 こんな所にも味千ラーメンがありました。熊本の企業、がんばってる。


 街中で何度も見かけていた、パシフックコーヒーでも一息つけます。


 さすがは香港のチェーン店、キッシュがうまかった! こんなにうまいんだったら、ピークタワー店で景色をゆっくり見ながら食べればよかったと、今さらどうしようもない後悔の念が襲います。


 結局30分ほど遅れて「手羽先」に搭乗しました(笑)。
 しかし、そこから離陸までがまた長かった! うたたねして目覚めても、まだ滑走路。結局1時間以上、狭い席で待たされました。混雑の激しい香港空港、しかもLCCなんだから、あきらめの境地です。


 定刻なら20時30分に着くはずのフライトも、22時近くになりそう。おかげで機内食の注文が殺到、僕が小腹減った頃には、出前一丁しか残っていませんでした。
 飲み物とセットで50HKD≒740円。仕方ないです。


 なかなか時間も経たず、手持無沙汰…高いのを承知で、白ワインに手を出してしまいました。ビールと同一価格の45HKD≒670円。なかなかうまかったです。
 おまけについてきたお菓子、「味わび」ってなんだろう。


 福岡に着陸して荷物を受け取ると、すでに時間は22時10分。久留米行きの高速バスも、最終が出た後でした。


 博多駅までの直行バスの最終が、22時20分だったのは幸い。新幹線と路線バスを乗り継ぎ、久留米にたどり着いたのは日付が変わる直前でした。明日が休みでよかった!
 最後の最後でLCC「らしさ」を味わうことになり しんどかったけど、往復わずか25,000円で飛べたのは事実。マカオや離島にも渡ってみたいし、また気軽に飛んでいきたいと思います。

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 泣いても笑っても、香港最終日。飛行機は夕方4時の便なので、がんばればまだ半日は遊べます。
 昨日の不完全燃焼「夜遊び」の疲れも残っていますが、早起きして行動開始です。


 ホテルをチェックアウトして、すっかり乗り慣れたトラムで中環へ。3日間で、数えきれないほど利用しました。
 日本でもそうだけど、路面電車の沿線に泊まると、ぐっと行動の自由度が増すような気がします。次の機会にも、トラム沿線に宿を求めたいと思います。


 中環駅を出ると、街中の「屋根の下」の公共スペースが、アジア系の女性たちに占拠されていました。その数も半端ではなく、屋根の下ならどこも人でぎっしり埋まっています。
 今日は日曜日で、香港では一般的な「お手伝いさん」の休日。同郷のお手伝いさん同士が街中に出てきて、こうした場所に集まるのが習慣なんだそうです。知らずに見てたら何事が理解できなかったかも。


 トラムの電停から10分ほど歩き、機場快線(エアポートエクスプレス)の香港駅に来ました。
 駅というより、まるで空港そのもののような「ターミナル」。空港と一体整備された鉄道は、雰囲気から「空港寄り」です。


 チケットは、ホテルで割引価格のバウチャーを求めておきました。2人のセット券で140HKD(≒2,060円)。1人分の定価運賃は115HKD、2人セット券も駅で買えば170HKDなので、ずいぶん割安です。
 その代わり、バウチャーを切符に替えるためには、カウンターで5分ほど行列せねばなりません。タイミングによっては、もっとかかるかも。


 駅では飛行機の搭乗手続きだけではなく、荷物の委託までできてしまいます。荷物を預けてしまえば、あとは日本まで身軽に過ごせるのだから楽ちんです。
 機場快線の利用を帰路にとっておいたのも、香港エクスプレスの有料手荷物のオプションを帰路だけ付けておいたのも、このサービスを利用したいがためでした。


 無事にチェックインも終え、再び街へ。機場快線の香港駅は大きくて東西に長く、トラムへの乗り換えは東の中環駅よりも、「国際金融中心」を通り抜けた西側の電停に出た方が近道だと分かりました。
 僕らの目指す山手の街、SOHOも西側。ビルとビルをつなぐペデストリアンデッキを渡り、山手への足、ヒルサイドエスカレーターにたどり着きました。朝の時間は下り向きで、ラクできないのが残念!


 エスカレーターは高架になっていて、香港の生活感ある街並みを俯瞰できるのも面白さの一つ。


 真下も歩道になっていて、モノレールの高架下のような雰囲気です。


 擺花街で一旦、地上へ降りました。通りには「藤原とうふ店」のバンが停まっており、へえ~、日本式の豆腐屋もあるのかと早合点。
 ヨメさんからの訂正によれば、「頭文字D」で登場する店の名前なんだとか。そういわれてみれば後ろには日本式のナンバープレートも貼られてて、ファンが愛車をデコっているわけですね。


 お目当ての、泰昌餅家へやって来ました。人気のエッグタルト専門店ですが、中国からの団体さんにタッチの差で先行し、並ばずに買えたのはラッキーでした。1個9HKD≒130円。


 イートインスペースはなく、ちょうど雨も降り始めたので、ヒルサイドエスカレーターの「高架下」のベンチで包みを開きました。ほどよい甘さで、笑顔になるおいしさです。


 セブンで買ったコーヒーをお供に。加糖の缶コーヒーだったけど、「特濃」の文字通り2倍の濃さのコーヒー。苦みと甘さのバランスが絶妙で、これもうまかったです。


 エスカレーターをさらに上がってみましょう。坂はどんどん急峻になり、エスカレーターの進行方向も上りに変わりました。
 エスカレーターが90度に曲がる角に立つ洋館は、旧中区の警察署。今は再生に向けて工事中だそうです。


 どこまで続くの?と言いたくなるほど、延々と続くエスカレーター。屋根付きなのは、雨の日にはありがたいですね。
 細い路地まで大型の2階建てバスが上がって来るので、界隈からの移動はバスに頼る人も多そう。地下鉄はエスカレーターの途中に、タッチするだけで運賃が割引になる端末を設置して、対抗しています。


 ゴミ箱がかわいい。


 上がりすぎてもナンなので、伊利近街(エルジン・ストリート)で西に逸れてみました。
 ランチタイムを控え、通りにはテーブルの準備が整った洋食の店が並びます。街全体も、どことなく上品な感じ。今回の旅、食事はぜんぶ中華系で済ませてしまったけど、奮発して洋食のコース料理なんてのもいい経験になりそうです。


 SOHOの複合施設、PMQ(元創方)にやって来ました。もともとは警察官舎だった建物で、今はがらりとリノベーションされ、ショップやギャラリーが入居しています。


 上層階は、官舎の1部屋1部屋がテナントになっています。
 PMQそのものは7時から23時までオープンしているものの、さすがは夜が遅い=朝も遅い香港。店が開くのは遅めで、13時オープンなんて店はザラです。


 開放廊下が広く取られているのが特徴的で、官舎時代は「庭」のように使われていたのかもしれません。パーソナルなベランダではなく、パブリックな場を広く取っているのが面白いですね。
 コミュニティ作りにも役立っていたのかも。


 今も廊下のスペースは、それぞれのテナントが頭を使って活用しています。


 RC造部分の外観は、ほぼ官舎の頃と変わっていないようです。印象的な緑の縁取りも、官舎時代からのカラーリングとのこと。


 2棟をつなぐ大屋根。屋根は既存の建築物をつなぐ構造体でもあり、地震の多い日本では難しいでしょうね。


 中庭と、向かい側の人の動きを見ていたら、飽きません。


 光を取り込めるよう、ガラスブロックの床になっている踊り場。


 ランチは、1階のSOHO FAMAに入ってみました。12時オープンです。


 あら、生があるじゃないの。


 外から見たこのテラス席が素敵。暑さもさほどではないので、テラス席に案内してもらいました。
 ところがビールを頼むと、まさかのNGとの答えが。親切な店員さんで、ライセンスの関係で、外の通りから見える位置での酒類の販売が禁止されていると、詳しく教えてくれました。ところ変われば、いろんなルールがあるんですね。


 テラス席とビール、秤にかけた結果は後者に。屋内のソファ席は予約で埋まっており、ハイチェアの席しか残っていませんでした。
 でも、こちらもいい雰囲気。


 テラスを犠牲にして頼んだ、お待ちかねの生(大68HKD≒1,000円、小48HKD≒700円)。かなり軽めの口当たりで、蒸し暑い香港の気候では好まれる味でしょうね。


 和尚春巻(38HKD≒560円)に、南翔有小機籠包(68HKD≒1,000円)、牛肉湯麺(98HKD≒1,440円)が登場。なかなか いい値段ですが、どれもお店こだわりの、オーガニックな中華です。
 確かにどれも自然なうま味が凝縮されているようで、これまで食べてきた点心の中でも一番うまかったように思います。お値段にも、充分納得の味でした。


 資料館をのぞいたり、100%香港MADEのお土産を物色したりしていたら、あっという間に時間が過ぎていきました。
 PMQだけで、お金も時間もずいぶん使っちゃっいましたが、光が美しそうな夜にもまた来たいと思える場です。

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 同じホテルに連泊の強みを生かし、部屋に戻ってひと眠り。2度目の夜を迎えた、香港の街中へと再度繰り出してみました。
 中環までトラムで出て、地下鉄に乗り換え九龍半島を目指します。


 オクトパスの履歴は、駅に設置された端末で確認可能。
 乗り物だけでなく、物販店舗や自販機でも広く使えます。旅費の帳簿を付けるのにも大助かりで、次回はもっといっぱいチャージしてこよう。


 尖沙咀(チムサーチョイ)の駅のインフォメーションセンターには、腕時計型オクトパスも並んでいました。


 駅から歩いて、プロムナードへやって来ました。香港島の夜景を見るには一番の名所、それも音と光のショー「シンフォニー・オブ・ライツ」の上演時間直前とあって、人でぎっしりです。
 煌々と明かりの灯る、高密度の高層ビル群に、ただただ圧巻。


 シンフォニー・オブ・ライツは、8時に上演開始。音楽に合わせて、遠く対岸のライトアップが輝くという、摩訶不思議な感覚のショーです。


 ただ夜景の規模がとにかくすごいので、シンフォニー・オブ・ライツでなくとも、充分心躍る風景であることは確か。
 他に行きたいところがあるのならば、わざわざ8時からの15分間に合わせて来るほどではないかなとも思いました。※個人の感想です。


 1881ヘリテージも、建物の持つ美しさを余すところなく生かして、ライトアップされてました。


 地下鉄で旺角(モンコック)駅へ移動。地上に出れば、朝の静けさが嘘のような雑踏の中にありました。
 路上カラオケに合わせ、楽しそうに踊るおっさん、オバハンなんかもいて、まさにお祭り騒ぎ。子どもの姿も見られます。若者の街とも言われますが、いやいや世代の幅はずいぶん広そうです。


 外国では、その国のチェーン店を体験してみるのも「平均値」を知る上で楽しい経験。あちこちで見かけたファミレス的ファーストフード、MXを試してみました。
 レジの店員にお金を渡し、食券の番号が呼び出されるまで待つ、先払いのスタイル。番号は画面に出てくるので、言葉が分からなくても困りません。オクトパス専用の券売機もあるので、言葉をまったく交わさなくてもOKです。


 夕食に頼んだセット、55HKD≒820円。メニューの名前は忘れました。
 硬いごはんの炊き上がりや、油多めの肉料理は、ファーストフードといえども中華圏の風味いっぱいでした。


 香港島に戻り、中環駅から蘭桂坊(ランカイフォン)へと歩いてきました。バーやレストラン、クラブが軒を連ねる、香港の夜遊びスポットの一つです。
 たまたま今日、明日と、蘭桂坊ビア&ミュージックフェスティバルが開催中で、ぜひともと訪れてみました。坂道を上がってみると、おお、やってるやってる。


 たぶん、いつもの週末でも充分に賑わっているであろう界隈。ましてイベント中とあって、人にもみくちゃにされながら歩きます。あちこちから大音響で音楽が響き、真横のヨメさんとの会話も、どなり声を上げないと通じません。
 「イザ」という時のため、柵で区切られた警察官用通路まで確保されてました。頭上には、無数の浮輪。夏っぽいねえ、いいねえ。


 出店は飲食店のものが中心。メインのはずのビールも、その店が出している大手メーカーのものばかりで、とりあえず喉を潤しておきました。 


 ビールの一気飲み大会で、通りはヒートアップ!倒れないでね~💦


 ビール&ミュージックフェスティバルなのに、なぜかオカモトさんが協賛。ノベルティーを大量配布してました。日本でも夜系のイベントでは、同じようなことやってるのかな?


 脇道に入ったところで、ようやく香港地ビールを揃えた出店の列が現れました!HK YAU(香港友)の店員さんイチオシのホワイトビール(70HK≒1,030円)、コク深くておいしかったです。
 先に飲んでしまった海外ビールのおかげで、すでにお腹はタップタプ。1杯の量が多いのであれこれ飲み比べというわけにはいかず、香港地ビールは1杯で終わってしまったのが残念でした。




 もともと夜遊びが得意じゃない、我々夫婦。慣れない環境にどっと疲れが出てしまったので、ぼちぼち引き上げましょうかね。
 お祭り騒ぎの街中でも、トラムは昼と変わらぬ素朴な表情なので、ほっとします。ホテルまでの十数分は、癒しの時間になりました。

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 香港の2日目は、7時過ぎに起床。外を見ると、やはり雨の予報を覆し空は晴れています。
 2度寝の誘惑はあったけど、いつ天候が崩れるかも分からないので、ひとまず外に出ることにしました。疲れたら戻って寝ればいいわけで、連泊の気軽さです。


 今日もトラムは無料なので、ひとまず中環まで出ようと電停へ。


 2階の最前列に座ったものの、電車が動き出す気配がありません。やがて向かいの電車からゾロゾロ人が降りて来て、僕の乗っている電車からも乗客が降りて行きました。
 原因は不明ですが、どうやらこの辺り一帯のトラムの運行が止まってしまったようです。誰も文句を言うわけでもなく、ぞろぞろ去っていくだけなのだから、おおらかに感じます。


 というわけで上環まで歩き、地下鉄に乗車。例によって猛烈に早いエスカレーターで、地下深くに運ばれて行きます。
 エスカレーターの壁には広告が並んでて、雑誌の名前を覚えてしまいました。


 中環駅で、九龍半島方面とを結ぶ荃湾線に乗り換え。香港島側の港島線との乗り換え駅だけあって、乗り換え通路はとにかく広々としています。


 海底をトンネルでくぐり、旺角(モンコック)駅で下車。海底をくぐると高くなる運賃制度の地下鉄ですが、それでも11.5HKD(170円)なのだから、やっぱり交通費は安いです。


 地上に出れば、早くも暑い旺角の街でした。トラムが走っていない分、街の「骨格」にあたる街路が分かりづらく、方向感覚を失ってしまいます。
 スマホにダウンロードしておいた地図を見ても自分の現在地がよく分からず、wi-fiルーターでも借りておけばよかったなと思います。昔はスマホになんか頼らず旅してたんだから、我が身の退化も深刻ですが。


 駅から徒歩5分ほどの、花園街街市へ。地元民向けの市場で、もともとは路上市だったものを、行政主導でビル内にまとめたものだとか。新鮮な魚介類が並び、生活感がプンプンします。


 エスカレーターで4階まで上がり・・・


 食堂街の中にある、妹記生滾粥品へやって来ました。いかにも地元向け!って雰囲気ですが、結構な有名店のようで、お客さんは外国人ばかり。店員さんも、慣れた感じです。


 ボラのお粥と、豚つみれのお粥を頼んでみました。ダシの味わいがまったく違い、それぞれ深い味わいです。疲れた胃にも、やさしい感じでした。


 おいしいものを食べて元気も出たので、旺角の街を散策。通りにはみ出してくる看板の「勢い」は、香港島よりも強烈に感じられます。


 もっとも香港の繁華街が賑わうのは夜で、午前中の街は静かなもの。有名な露天街「女人街」も、ご覧のような状態でした。これはこれで、珍しい光景を見た気もしますが。


 窓には洗濯物。静かとはいえ、香港市民の1日は始まっています。


 電器屋さんも開いてなかったけど、店先のSIMカードの自販機は稼働してました。2日間用で38HKD(560円)という激安ぶり。
 昨日から街中でスマホが使えず困っていたので、物は試しに買ってみました。


 のちほどホテルに帰ってセットアップしてみたら、動かずにガッカリ。しかし再起動をかけてみたら、あっさりつながりました。
 この後の旅がラクになったのは、言うまでもありません。今度来るときは、空港で買っておこうっと。


 旺角の東のはずれにある、東鉄線の旺角東駅にやってきました。これまで乗って来た港島線や荃湾線と異なり、2007年までは九広鉄道という別事業体だった路線です。
 九広の「九」は九龍、「広」は広州を意味し、中国本土側との連絡鉄道でもあります。


 駅の雰囲気も、だいぶ違った感じです。電車には1等車も連結され、東京の東海道線か横須賀線あたりのポジショニングなのかなと思います。


 沿線には、高層の住宅街が広がります。


 約25分で、太和駅へ。駅周辺はやはり高層住宅が取り囲みますが、中国風の屋根付きの橋が、なかなかいい雰囲気です。


 香港でよく見た、中央に安全地帯の付いた横断歩道。一気に渡るのが難しい人でも、タイミングを見ながら渡ることができます。スイスでもよく見た形態で、これもヨーロッパ式と言えるかも。


 駅から徒歩10分の、香港鉄路博物館へ来ました。


 入場無料。


 昔の駅舎を改装した屋内展示場は、ささやかなものです。


 屋外展示場には、香港の鉄道に「汽車」の香りが強かった頃の車両群が保存されています。


 なんともシンプルな造形の3等車。


 1等車は、どことなく日本の昔の車両と共通した雰囲気です。車内の広告も、なかなかムードがあります。




 太和駅に戻ると、ちょうど2階建ての国際列車が通過していくところでした。ステンレス製の車体は今風ですが、地下鉄や近郊電車と違った風格が感じられます。


 天井に掛かる時計はスイス風。どこにいるのか、分からなくなります。
 国際列車が走ると、割を食うのが近郊列車。土曜の昼間というのに2分毎に走る電車も、間引かざるを得ません。おかげで次の電車は、1等車まで立席でいっぱいの混雑。今後より中国本土との結びつきが強くなれば、複々線化も必要になってくるかもしれません。


 東鉄線の終点、紅磡へ到着。向かい側のホームには、西鉄線(!)の電車が接続します。
 ホームは2つあり、東鉄、西鉄ともホームを交互に振り分けることで、ホームタッチでの乗り換えを実現しているんです。しかもそれぞれの電車は、2分と経たずに折り返していきます。なんてせわしない駅!


 長距離列車のホームを見れないかなと思ってたけど、実質的な国際列車とあって、出入りは自由ではありませんでした。


 福岡県民にとって親しみを感じずにはいられない、西鉄線の電車で尖東駅へ。荃湾線の尖沙咀駅とは地下道で直結していながら、同一駅の扱いにはならず、通しの切符もありません。
 元が別事業体だった名残りは、簡単には消えないようです。


 地下道直結の郵便局で、切手を購入。最終日、スイスに住む友人夫婦にエアメールを出してみました。スイスに住む日本人に、香港へ旅行に来た日本人が手紙を出して届くって、当たり前のようでスゴイ。


 また地下道に潜り、尖沙咀のシンボルの一つでもある、1881ヘリテージへ歩いてきました。100年以上前の水上警察署がリノベーションされた、複合施設です。


 中に入っているショッピングゾーンは、名だたるブランドばかりで、とてもフラフラ入れる雰囲気じゃありません。テラスのところにヘリテージパーラーなるカフェがあり、ここも相当な値段ではあったけど、建物の雰囲気を感じたくて入ってみました。


 僕はクラフトビール・新界(78HKD≒1,180円)、ヨメさんはオレンジジュース(48HKD≒730円)で一息。
 ラベルもシックな新界は店の雰囲気にも合っていて、瓶を持って帰りたかったです。


 午後2時も過ぎて、お腹が空いてきたので、スマホを駆使してお店探し。ヘリテージの真横に、飲茶の有名店「翠園」があるというので、大雨の中を傘をさして行ってみました。
 さすがは人気店、お昼時からだいぶ外れているというのに順番待ち。だいぶ大きな店で回転も早く、10分も経たずに順番が回ってきました。




 春巻きに一口鮑タルトに、とにかくいろいろオーダー。うーん、さすがは本場。おいしい~


 そして窓からは、湾越しに香港島のビル群を望むロケーション。二人でサービス料込み4千円も、納得の味と雰囲気でした。


 いきなり、席の片づけが始まったこと以外はね(笑)。夜の営業に向けてのレイアウト変えを、食事中のテーブルの真横で始めるものだから驚きます。
 地元の人は気にする風でもなく、当たり前といった表情でした。


 お腹もいっぱいになって眠くなったので、一旦香港島に帰りましょう。帰路は気分を変えて、九龍と香港島を130年に渡って結んできた「スターフェリー」で渡ります。
 運賃は、もっとも高い休日の1等でも、わずか3.7HKD(55円)!トラムにしても然り、歴史ある乗り物の値段は特に安いです。


 1等、2等は切符売り場から乗降口まで完全に分離されています。
 乗船口への通路、古めかしい感じです。地下鉄は全体的にキレイだし、トラムに駅らしい駅はないので、香港でも数少ない数十年前を感じられるターミナルの一つと思います。


 古色蒼然ながらも、オクトパスは利用可能。九龍半島側の改札に、1度タッチするだけでOKです。鹿児島の桜島フェリーを思い出します。


 香港島のビル街を背景に、レトロな風貌のフェリーが入ってきました。


 内装もレトロ。1等だけに冷房のある区画もありますが、オープンデッキで風に吹かれながら乗るのが気持ちいいです。


 香港島も九龍半島も、どこよりも遮蔽物のない景観を楽しめました。


 いいことばかりのスターフェリーだけど、九龍側も香港島側も、地下鉄やトラムとの乗り継ぎが遠いのが不便なところ。バスを使いこなせると、また使い勝手も上がるのでしょうね。
 まだその域に達していない僕らは、延々と長いペデストリアンデッキを渡り、トラムで上環へと帰りました。


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 ホテルから、地下鉄の上環駅へ歩きました。周辺は、乾物屋さんが集まっていることで有名な界隈。いい匂いが漂ってきます。
 最初は珍しがっていた竹の足場は、すぐに見慣れてしまいました。手すり先行型だ、落下物防止巾木だと、年々厳しくなっている日本の足場とは異次元の世界です。


 上環は、トラムのループ線がある街。一部系統は上環が終点で、ループをぐるりと回って折り返して行きます。
 時にダンゴ状態になる大柄なトラム、楽しくなってしまう光景です。


 しかしトラムは今日の夜以降、乗り放題になる予定なので、まずは試しにと地下鉄に乗ってみました。香港島内は東西にトラムと地下鉄港島線が平行しています。
 まず驚くのは、エスカレーターの早さと、電車の加減速の鋭さ。日本の感覚だと、足元がふらついてしまいます。とにかく迅速性重視で、これが香港人気質なのかなと勝手に理解してました。


 わずか1駅で、中環(セントラル)に到着。香港島中心部の駅でもあり、海を越え九龍半島へ直通する荃湾線との乗り換え駅でもあります。とにかく広々としたホームと、そこに溢れる人波に翻弄されました。
 ただ駅の位置はだいぶ深く、上下移動は結構な手間。距離によってはトラムを選んだ方が、ラクで早いことが後々分かってきました。


 地上に出れば、香港のシンボルといえる中国銀行タワーがお出迎え。風水上、ライバル銀行の運気を下げる方角に尖がっているそうです。
 確かにシンボリックだけど、風景に溶け込んでいるとは言い難い風貌ではあります。


 のんきに見上げていたら、突如大雨に見舞われました。参ったなと思っている間もなく、サーっと雨は上がり何事もなかったかのよう。無理に雨の中を出歩くより、雨宿りが有効であることをさっそく学びました。
 イギリス様式の建築物と、2階建てトラム。高層ビルが林立する中で、ほっとする風景です。


 ペデストリアンデッキを渡り歩き、香港公園まで出てきました。高層ビルがぎっしり並ぶ中にも、緑の多い公園が点在していてさわやかです。
 南国風の植物に、亜熱帯にいることを実感します。


 初めての土地では、まず高い所に登るべし、という都市計画の恩師の言葉に従い、ピークトラムの乗り場へやってきました。
 しかし、すごい行列。平日なのに、やはり香港の不動の名所であります。


 ピークトラムは、香港島最高峰のビクトリア・ピークへと誘うケーブルカー。ピーク・タワー入場券と片道乗車券がセットになったセット券(77HKD≒1,135円)を求めました。
 129年の歴史をほこるピークトラム。山麓の花園道駅はピークトラムの歴史を展示した資料館にもなっていますが、乗り場に早く行きたいので駆け足で通り過ぎる他ありません。


 ぎっしり人が埋めたホームに、山頂からのトラムが入線。ホームをぎゅうぎゅうに詰められるので整列乗車という概念はなく、扉近くの人から押し寄せます。
 こちらも遠路はるばる日本から来ている観光客。座席争奪戦は妥協せず、進行方向右側の座席をゲットしました。


 花園道駅を出発したトラムは、まずは山麓の住宅街の中を抜けていきます。
 日本のケーブルカーに乗り慣れた身として新鮮なのは、ケーブルカーなのに階段状の車内になっていないこと。普通の電車のようにフラットの床に座席が固定されているので、勾配がきつくなるほどに背もたれにぐっと押さえつけられます。


 次第に、緑が濃くなってきました。天窓も、緑に覆われています。
 窓が開いていることからも分かる通り、亜熱帯にありながら冷房は非稼働。標高が上がるほどに、風は次第に涼しくなってきた…ような気はします。


 右側を走り抜ける、下りトラム。ああ、自分はケーブルカーに乗っていたんだと、思い出す一瞬です。


 香港にいることが信じられないほど、山深くなってきました。


 木々の間から、テレビや本で見慣れた風景が見え隠れします。


 山頂駅に到着。ようやく、車内の全貌を見ることができました。


 出口は混んでいたので、下っていくトラムをお見送り。ものの数分で下っていく、文字通りのピストン輸送です。
 落ち着いた外観の車両は、スイス製なのだとか。そう言われてみればスイスの登山電車に似ている気もするし、かの地の電車はもっと丸みを帯びている気もします。


 山頂駅は駅ビル?状。いろんな店が入り、ちょっとしたショッピングセンター風です。
 コーヒーチェーンのパシフィックコーヒーは、ご覧のように絶景。展望台の入場料を払わずとも、ここでコーヒーを傾けるだけでも充分絶景を楽しめると思います。


 さらにエスカレーターを乗り継ぎ、上へ上へ(写真は下る時に撮影)。ガラス張りの吹き抜けからも香港の摩天楼を見下ろすことができて、有料展望台を前にサービス精神旺盛です。


 しかし展望台に出てみれば、やはり価値のある風景でした。オープンエアで目の前に広がる高層ビル群は、手を伸ばせば届くかのよう。街の喧騒は、はるか眼下にありました。


 上り下りするピークトラムは、乗り物好きには必見です。


 香港島と九龍半島を、気ぜわしく行き交うスターフェリー。


 九龍半島と反対側を見てみれば、山と海の狭い平野に小さな街がたたずみます。山を切り開いて住宅地でも作れば、住宅難は解消されそうにも見えますが、メリハリが効いた都市計画こそ香港の持ち味なんでしょうね。


 広場では、先代のピークトラムの車両が観光案内所として再利用されてます。
 わざわざ斜めに配置されているのがユニーク。中で働いている人、気分が悪くならないのかしら。


 緑色の飾り気がない内装に、ゴムのはまったバス窓。昔風の車両ながら天窓だけはしっかりついており、観光客の足だったことを伝えています。


 ピークトラムを片道券にしておいたのは、帰路はバスに乗るため。下りのピークトラムも行列を避けるためという効率性と、行きと違う乗り物に乗りたいという趣味性からの選択です。
 もちろん例に漏れず2階建てバス。冷房も効いてて快適です。


 クネクネした山道を高速で駆け降りるバスは、なかなかの迫力。乗り物酔いしやすい人は、1階に乗った方がいいかも。
 景色は右に左にと展開して、ピークトラムとはまったく違う眺め。ビクトリアピーク(太平山)の、高級住宅街としての側面も垣間見れます。


 地下鉄駅のピクトグラムが見えたので、中環だと思って降りたら、一つ東側の金鐘でした。バスの運賃は9.8HKD≒140円。やはり交通機関の安さは際立ってます。


 地下鉄で、上環へバック。ホームのデザインは、台湾のMRTに似たイメージです。


 上環の歴史的建築物、西港城(ウエスタンマーケット)へやって来ました。1906年築の、歴史的な建築物の一つ。赤レンガ調の外観は、よく目立ちます。
 側を走るトラムは複線に見えますが、この区間、実は単線並列。同方向に向けてトラムが並走してくる眺めは、なかなかの迫力です。


 階段室は、レンガで作られたきれいな丸窓が。同時代の日本の近代建築にも通じるものがあります。


 1、2階が吹き抜けになった館内。1階は居心地のよさそうなカフェなんかもあって、建物の雰囲気によく似合ってます。
 ところが、2階はなぜか生地屋さんばかりが並び、問屋街みたい。これはこれで面白いけど、建物の雰囲気には合ってない気もして、なんかもったいない(笑)。


 1階の「80M BUS MODEL SHOP」は、僕のような人種には見逃せないお店。所狭しと、バスの模型やバス雑誌(!)が並んでします。
 僕も記念に、2階建てバスのミニカー(69HKD≒1,020円)を買い求めました。一見するとトミカのようだけど、子ども向け商品ではなく「観賞用」なのだとか。なるほど精巧です。


 さて夕方になり小腹も減ってきたので、手近な店に入ってみましょう。カフェっぽい雰囲気の飲茶屋さん「細蓉記」です。


 香港の飲食店、ランチとディナーの間が「ティータイム」になっている店をあちこちで見ました。お茶+デザートという組み合わせももちろんありますが、飲茶や麺と飲み物のセットもあり、お得です。
 僕の「南乳猪手湯麺」(≒豚足そば?)は、35HKD≒660円で飲み物付き。麺の弾力が独特で、また食べたくなる味でした。


 上環18:30発の、観光電車による香港市街地周遊コースを日本から予約しておきました(95HKD≒1,400円)。香港トラム創業時の電車を模した、オープントップの2階建てトラムです。
 電車は折り返し待機場に停車しており、時間になったらホームまで来るのかと思ってましたが、この状態のまま線路上を歩いて乗車します。なんともおおらか。


 2階建ての最前列に陣取り、香港島周遊に出発! 平行する電車を追いかけるように、まずは上環のループ線を回ります。


 路面電車のループ線は、日本ではほとんど見られない形。上環始発・終点の系統はぐるりと回って折り返すため、運転士が前後に移動する必要がなく、座席を前向きで固定できるメリットもあります。
 ビルの間の細い路地を、2階建て電車が堂々行進。ああ、香港にいるんだなオレ。


 電車は中環へ。超高層の近代的なビル群の中を、2階建てトラムとバスが行き交います。一般の車両は、間に隠れて分からないほど。狭い香港、道路の主役は公共交通機関です。
 オープンエアの電車に乗ってもっとも感じられる音は、2階建てバスのエンジン音。でかいだけに、エンジンのパワーも相当なものなのでしょう。


 デッキを行き交う人々の、すぐ足元をくぐります。


 リッポーセンタービル。コアラがユーカリの木にしがみついているように見えるとも言われ、なるほど言われてみればそう・・・かな?
 屋根のない観光電車は、見上げなければ見えない高層ビルの見物にもピッタリです。


 中環を抜け、銅鐘へ。道幅が広くなり、軌道も分離帯で区分けされた専用軌道状になりました。景色の移り変わりはめまぐるしく、飽きません。


 ビルにへばりつく、室外機と竹製のベランダ(?)。落ちてきやしないか、ヒヤヒヤものです。オープンデッキの電車から見上げたからこそ気付くことで、見上げない方が幸せに過ごせるのかも。


 湾仔に差し掛かり、少し落ち着いた街並みになってきました。電車のカーブに平行して経つ、イギリス様式の洋館、いい景観ですね。


 2階のデッキテラスでは、カウンターでお酒を楽しむ人たちの姿が。トラムを見ながらの一杯、いいなあ。後で行ってみよう。


 洋館の向かい側は、サッカー場になっていました。時間は7時過ぎだけど、まだまだ陽の長い香港。昼間だと、運動には暑すぎるかもしれません。


 香港島でも賑わう繁華街の一つ、銅鑼灣(コーズウェイベイ)のど真ん中に進出してきました。時間は金曜日の夕方、街に出てきた人で交差点も人の渦です。
 香港でも最先端の街中を、マイペースで走るトラム。ガラスでですら隔てられていないのに、地上とは別次元の時間が流れているかのようです。


 夜の帳が降り始め、ビルのイルミネーションも輝きだしました。


 観光電車は「本線」から離れ、ハッピーバレー競馬場のまわりをぐるりと回る、ループ状の支線に入ります。ループ線なので、線路は単線。人の溢れる歩行者道の方が、メインストリートのようでうす。


 喧騒からはあっという間に離れ、競馬場のおかげで久々に広い空を見ることができました。


 ハッピーバレー駅で、しばし小休止。この間に、あまり見ていなかった電車の車内を見ておきましょう。


 2階席は、前半分のみがオープンデッキです。今日は空いていたから、全員がオープン席に座れました。混雑時には早い者勝ち。




 1階席にはテレビモニタや展示スペースがあって、さながら香港電車博物館といったところ。今日みたいにいい天気だと、乗り降りの時に通過するだけのスペースになってしまうのが、もったいない感じです。


 10分ほどの小休止を終えて再出発!と思ったら、出発してほどなく、軌道状の2台の車に行く手を阻まれました。どうやら接触事故で止まっている模様ですが、警察が来るまで動かせないルールがあるようで、一向に立ち退く気配がありません。
 運転士も警笛を鳴らすわけでもなく、乗客に詫びるわけでもなく、じっと待つのみ。


 10分ほどで警察が到着。現場検証する間もなく、2台の車に移動を指示して運行再開となりました。


 すっかり夜になった銅鑼灣に戻ってきました。人出は、さっきより増えてきたように感じます。


 銅鑼灣も折り返し拠点になっているので、ループ線があります。上環と違って街区を回るほどの規模ではなく、最小限の設備です。自然な曲線を描いた小さなループは、美しくも見えます。


 我らが観光電車も、銅鑼灣が終点。本日最後のコースは銅鑼灣から上環方面の便で、待ちくたびれた(であろう)乗客たちを乗せて、折り返していきました。


 所定の到着時刻は19時45分。海辺に出れば、20時からのイルミネーションのショー「シンフォニー・オブ・ライツ」を見られるという触れ込みでしたが、すでに20時をまわってしまいました。しかも方向感覚を誤り、ビクトリア・パークに迷い込んでしまったため、歩いているうちに時間切れに。
 残念ですが、煌々と明かりが灯る公園も不思議な光景でした。遊具のまわりは特に明るく、昼間のように子ども達が遊んでいます。昼は暑くて危険なんでしょうね。


 銅鑼灣の街もきらびやかにネオンが輝き、人通りも多くて、真昼となんら変わりませんでした。夜9時前、日本時間になおせば10時前で、二重の意味で時差ぼけしてしまいそうです。


 GUに和民に味千ラーメンに。日本企業も遠き地で、がんばってます。


 日本以上に頑張っているそごう。台湾と同様、日本よりずっと輝いて見えます。
 そごうの11階には旭屋書店が入っていて、揃っているのはすべて日本の書籍。POPまで日本語だったのには、度肝を抜かれました。そして来店客は、ほとんど現地人。日本文化、感心が高いんですね。


 そごうから、トラムの線路を渡りタイムズスクエアへと歩きます。こちらも、昼間以上に昼間のよう。渋谷や中洲の夜の人の多さとは、意味が違うように感じます。




 タイムズスクエアのエントランスでは、「香港のむかしの暮らし展」的な催しをやってました。家の間取りの模型は、テレビがちゃんと液晶モニタになっていて、手が込んでいます。


 しかし人の多さになんだか疲れも感じてしまい、のんびりトラムに逃げ込んでしまいした。観光電車のチケットで帰国までの3日間乗り放題なので、気軽に乗れます。
 走っている電車のほとんどが同じスタイルのように見えますが、中にはインバータ制御、LED照明の新型車もあります。最新鋭の技術を搭載しながらも、昔ながらのスタイルを貫くトラム。地下鉄とは、まったくの対局にある乗り物です。


 湾仔で降り、トラムから見えた洋館に突撃してみました。看板もないし、欧米系の人ばかりなのでちょっとひるまないでもなかったですが、英語のできるヨメさんの袖をつかんで潜入です。


 お店の名前は、THE PAWN。食事なら3階へと案内されたけど、トラムの見えるカウンターが目的だったので、2階のバーコーナーを希望しました。
 ビール1杯80HKD≒1,200円(+サービス料10%)という値段にひるまないでもないですが、トラムが行き交うこの景色には代えられません。ブルックリンIPAの味も、すばらしくよかったです。




 時間は10時過ぎだというのに、空は明るく、雲がはっきりと見えます。不夜城、香港の夜は、まだ始まったばかりです。


 さっき乗ったばかりの観光電車が、パーティートラムになって走り去っていきました。


 しかも2台の続行運行。オープンデッキの乗客に手を振ってみれば、思い切り振り返してくれました。


 すっかり楽しい夜に、時間を忘れて飲みたい気持ちはヤマヤマでしたが、まだあと2日もあります。明日の夜も遅くなりそうなのでほどほどで切り上げ、ゆったりと走るトラムの2階席に乗り、生ぬるい夜風を浴びて上環へと帰っていきました。

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 中国返還20周年を迎えたばかりの香港へ、シーズンオフと言われる7月に突撃してみました。
 「中国」というくくりでは、高校の修学旅行で北京に行ったことがあります。しかし1国2制度の香港。中国共産党に怒られる覚悟を決めれば、「はじめての国」と言ってしまっていいでしょう。ひさびさの感覚に、ワクワクします。


 香港までの往復に利用するのは、香港航空系のLCC「香港エクスプレス」。7月14日(金)限定で出ていた午前8時発の、激安臨時便を抑えました。
 久留米から朝一のバスで間に合わなくもないけど、初搭乗のLCCともなれば慎重にいきたいところ。念のため、博多に前泊しました。


 旅行用品の買い出しを終え、博多駅「くうてん」のA&Kで乾杯。アサヒとキリンの生ビールがウリのビアレストランです。旅先でも、うまいビールに出会えるといいな。


 今日の泊まり、当初は空港近くの「ステイエアポート」を抑えていました。ところが前日、水漏れとかで部屋が使えなくなったとの連絡があり、代わりに案内されたのは博多駅近辺の宿。
 メールの住所を頼りに歩いて行ってみれば、あれ、ワンルームマンション・・・?


 玄関先に待っていたスタッフさんの案内で、中へ。エレベーターで「住民さん」と一緒になったけど、特に不思議な顔もされなかったので、慣れているのかな。
 ちゃんと受信料を払っている(笑)1003号室に入ってみれば・・・


 そこそこ、ホテルっぽくなってました。


 キッチンは、いかにもワンルームといった感じ。飲み物や、夜食用のカップ麺が準備されているのは嬉しい心配りですね。


 押し入れがクロゼット代わり。予備の布団が積まれていて、服をかけられません(苦笑)。


 お風呂とトイレがセパレートで、入浴剤の準備があったのは好感。ただお湯の「出」は、ホテルではなくマンションのそれでした。
 思っていたのとはずいぶん違う「前泊」ではありましたが、ひさびさに博多暮らしに戻った感覚、悪くはありませんでした。


 ほどよいクッションのベッドで熟睡して、朝5時に起床。


 玄関先にかけられた鍵箱にカードキーを返せば、チェックアウト完了です。
 6時に呼んでおいたタクシーは、定刻に玄関で待ってくれていました。国際線までは10分少々。1,070円でした。


 「香港エクスプレス」の案内があったLカウンターに行くと、すでに同じ便に乗る人が集まり、行列もできていました。
 しかし一向にスタッフが現れる気配もなく、おかしいと思った人が他社スタッフにたずねたところ、遠く離れたEカウンターですでに手続きが始まっていることが判明!いくらLCCとはいえ、案内もなしに手続き場所が変わるとは…これで乗り遅れても、「自己責任」なんでしょうか。


 出国手続きの時間も7時~7時15分と限られており、余裕を持って来ておいてよかった。その限られた手続き時間にも、ずっと後のソウル便に乗る気の早い人が混じり、間に合うかヒヤヒヤしました。
 インバウンド需要の高まりを受け、充実してきた国際線ターミナル。出国後エリアはセブンに続き、軽食コーナーも拡充されていました。


 51番ゲートへの案内に従って進むと、奈落に落ちていくようなエスカレーターが。


 予想通り、飛行機まではバスでの移動になるようです。香港まで片道6千円ちょっと、何があっても文句は言えません。




 沖合停泊のエアバスに乗り込めば、香港へのフライトが始まります。


 座席はLCCサイズ。国内線LCCと同レベルのシートで、4時間近いフライトではちょっと窮屈な感じでした。しかし金曜日の早朝便なのに、ほぼ満席の盛況ぶりなのは激安運賃ゆえ。日本人と香港人の割合は半々といったところです。
 香港らしく、エアコンは強め。飛行時間も長いだけに、長袖の羽織るものがないと辛い時間を過ごす羽目になります。


 離陸後も、まずまず安定した飛行が続きました。機内での食べ物、飲み物は有料で、持ち込みも禁止なので、飲まず食わずの苦行が続きます。
 もちろん機内エンタテイメントなんて気の利いたものもなく、旅の無聊を慰めてくれるのは機内誌。広東語で読み解く日本各地の観光情報も、新鮮なものです。


 空港から市内までの各種交通機関のチケットは、機内販売で買うとお得。日本人には買えない、日本各地の鉄道パスの案内を見ていると、うらやましくなります。


 時差1時間を引き、現地時刻では10時30分過ぎ、ほぼ定刻に香港着。この点だけはLCC「らしく」ならずに幸いでした。
 ターミナルへのバス移動から入国手続までも40分で終わり、11時過ぎには無罪放免。さっそくATMで香港ドルを引き出し、行動開始です!


 とはいえ、腹が減ってはナントヤラ。割高なのは重々承知で、まずは元気を出そうと、空港ロビーの中華料理店・翡翠拉麺小籠包へなだれ込みました。
 四川担々麺(60HKD≒890円)に小籠包(39HKD≒580円)。うん、なかなかいけます。ビール「ブルーガール」(32HKD≒480円)も軽い口当たりで、ぐいぐい飲めます。


 肉まん(38HKD≒570円)も食べて、お腹いっぱいに。
 お勘定の際には、香港の一般的な飲食店と同様、10%のサービス料が付加されました。さすがは空港、なかなかの値段やなと思っていましたが、今にしてみれば、さして高い方ではなっかったとも思います。


 到着ロビーでは、市内まで20分台で結ぶ機場快線こと「エアポートエクスプレス」のチケットカウンターが手招きします。
 鉄っちゃんたるもの、鉄道で市内に入りたい気は やまやまなのですが、帰路で乗ることにしているので、香港版nimoca「オクトパス(八達通)」だけを買って失礼しました。




 ターミナルを出ると、太陽光のふりそそぐギャラリーコーナーが。なかなかシャレた雰囲気です。


 屋外のバスターミナルに出ると、南国らしい強い日差しが照り付けました。雨季なのに晴れているのは、ありがたいような、恐ろしいような…
 ただ、同じく蒸す日々が続く九州と比べて大差ないかなと、この時は思っていました。


 香港島方面のエアポートバス・A11系統に乗り込みました。列車もいいけど、香港らしい2階建バスで旅のスタートを切りたかったのです。
 もちろん市内まで100HKDを超える列車に比べ、半額以下の40HKD(590円)で済むというのも、大いなる魅力ではあります。


 背丈がノッポなので日本の2階建てバスのように、身をかがめて歩く必要がありません。
 テレビモニタには1階のラゲッジスペースが映し出されていました。


 市内に向けて出発!韓国、台湾に比べて、バスの走りはおっとりした感じです。視線が高い分、スピードを感じにくいだけかもしれませんが。
 さっそく高層ビルが林立するものの、山の緑も豊かな印象。仁川空港からソウル市内へ向かう時と、通じる印象があります。


 高層マンションにへばりつく、竹製の足場。この後、市内で何度も目にしました。


 入り組んだ海岸線には、海鮮料理屋が並びます。香港、都会なだけではなさそうです。


 九龍の市街地が近づいてくると、巨大なコンテナターミナルの中に突っ込みました。さすがは貿易港、神戸や釜山をしのぐ物流量です。土地が少ないだけにコンテナの密度も濃く、圧倒されます。


 九龍で客を降ろし、海底トンネルを抜ければ香港島に上陸です。
 ほとんど人のいない1階には、ヨーロッパ各地で見たような案内モニタが装備されていました。


 マカオ埠頭で下車。街で言えば、上環のやや西のはずれになります。


 バスとおなじく、ノッポな2階建てトラム。香港にやってきたことを、否が応でも実感します。早く乗ってみたい!


 しかし肩の荷も重いので、まずはホテルにチェックインです。今回は世界的ホテルチェーンの一つ、イビス香港セントラル・アンド・シェンワンを早めに予約しておきました。
 中環にあるのか上環にあるのか分からない名前ですが、実際は中環から離れた側の上環です。


 所定のチェックインは14時なのに、1時間以上も早いチェックインを認めてもらい感謝。ネット上には、朝にチェックインしてしまった猛者もいるようです(笑)。
 オーシャンビューの部屋へのアップグレードを勧められましたが、お金を使いたいところは他にもあるので、ここでは誘惑に打ち勝ちました。


 というわけで、8階のシティビューの部屋にチェックイン。冷房がガンガンに効いていて、ありがたいです。
 そしてこの天井の高さ。窓も大きくて、解放感があります。


 窓の景色はほとんど、向かい側の高層マンションで埋められていますが、足元を見れば公園になっていて、ごちゃごちゃした感じではありません。


 トイレとシャワーもきちんと区切られていて、清潔。
 ホテルの高い香港にあって、2泊21,857円(諸税、手数料込み)はなかなかお値打ちに感じられました。


 廊下の窓からは、トラムの姿を追うことができました。オーシャンビューはいいけど、トラムビューの希望は出せばよかったかな?
 でも、あまり部屋からの眺めがいいと、出不精になりそう。ほどほどの眺めの部屋だったのは幸い、荷造りしなおして、街へ出かけよう!


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