昨夜見送った、787系「リレーつばめ」ですが、側面のロゴが変更されていました。
これまでのRelay TSUBAMEから、「INTERCITY AROUND THE KYUSHU」へと変わっています。春からは「リレーつばめ」の任を解かれ、にちりん、きりしま、かもめなど幅広い運用をこなすようになることが決まっている787系。一足先に、汎用性のあるロゴへと切り替え始められているようです。
なお1号車、個室廊下の窓がない部分にも、大型のロゴが貼られていました。春以降も個室存続!?の期待が高まります。
新幹線関連の話題では、新鳥栖駅の駐車場料金が、1日100円に決まったというニュースも入ってきています。新幹線はもちろん、在来線特急も1時間に2~3本止まるので、久留米方面からでも旅行の際には重宝する駅になりそうです。
JR九州・平成23年春のダイヤ改定で、全体的に充実した特急網のダイヤ。一方、地域の足である快速・普通列車については、福岡都市圏で増量ダイヤとなる一方で減便のニュースも多く、くっきり明暗の分かれた姿になりました。
新博多駅ビル「JR博多シティ」の集客につながるダイヤを指向しつつ、車両総数を増やさない苦心の跡がうかがえる!?ダイヤと言えそうです。別項でお伝えした久留米周辺以外の快速・普通列車のダイヤについて、気になった点をピックアップしました。
通勤時間帯の輸送力アップ、今回は博多以南で
2年前のダイヤ改定で、通勤時間帯の輸送力アップが実現した、鹿児島本線の博多以北。今回は博多駅から南の区間で増結を実施。3本の列車で増結が実施され、輸送力が5%アップします。
2年前まで竹下~笹原駅間に住んでいて、通勤でもお世話になっていた鹿児島本線ですが、この時間の電車は混雑していました。座れないとしても、毎日の「痛勤」は少し緩和されそうです。
福間~二日市間、データイムに快速・普通7本/1h運行
JR博多シティへの買い物客をターゲットに、鹿児島本線ではデータイムの普通電車を増発。福間~二日市間では、普通電車4本、快速電車3本の陣容になります。ただし、これと引き換えに、赤間始発の博多方面行きの電車は、福間始発に短縮。赤間起点では1時間5本運行へ減量されます。
この他、買い物客の増加を見込んで、土休日のデータイムに周辺から博多へ向かう列車が増えます。
福北快速は1時間2本に、北九州市内の列車本数も減少
データイムの、福北ゆたか線から門司港に乗り入れる直通電車を、黒崎までに短縮。引き換えに現在、赤間~折尾間を各駅停車で走っている準快速の各停区間が、福間~小倉までに拡大され、「福間まで快速」として運行されます。また小倉~門司港間の列車も、1時間に1本減少します。
この結果、北九州市内の門司港~黒崎間では、普通のみ停車の駅では現状維持。快速停車駅では1本減便という、減量のダイヤ改悪になります。北九州市内の鉄道需要も旺盛な印象なのですが、博多周辺の増発のため、車両を回す必要が生じたのかもしれません。
福北間の快速2本/1h化はかなり大きな姿勢の変化で、博多シフト・特急シフトを明確に映したダイヤになりました。
大分都市圏の普通列車も減便へ
「大分4方面作戦」と称し、増発や終電延長など積極的な取り組みが続いていた大分都市圏ですが、今回、日豊本線南北、豊肥本線、久大本線と4方面すべてで「運転本数の見直し」が実施されます。
豊肥本線の熊本口では、特急「有明」廃止と引き換えに快速電車が走ることになっており、この車両を捻出するための削減か!?という見方もできそうです。
普通電車が1時間に1本となる、鹿児島本線荒木~熊本間を始め、なかなか厳しい内容も含まれるダイヤ改定。九州ではしばしば問題になる、福岡への一極集中を体言したダイヤといえそうです。
17日(金)、予告通り、平成23年3月ダイヤ改定の概要が発表されました。注目の九州新幹線の詳細なダイヤや、平行在来線のダイヤも合わせて公表。新聞各紙によると、沿線自治体からは概ね肯定的な評価がなされているようです。
まずは我が街、久留米からはどれだけ便利になるのか、JR九州のニュースリリース や、南日本新聞 で公表されている時刻表から分析してみました。
■博多への特急通勤は劇的に便利に
まずは朝の通勤時間帯。現行のダイヤでは、上り特急は5時台1本、6時台にはなく、7~8時台にはそれぞれ2本という陣容です。
本当は増発したいのでしょうけれど、朝は普通電車の本数の確保が最優先で、特急をダイヤに入れる余裕がないものと察します。また普通電車に挟まれたダイヤになることから、二日市通過ながら昼間の特急に比べて4分長い、30分を要しています。
これが新幹線では、6時台3本、7~8時台は4本ずつの本数を確保。また在来線特急も5時台に1本、7時台に2本残ることから、通勤時間帯の速達列車は合わせて14本と、現在のおよそ3倍にもなります。
また新幹線なら、通勤時間帯でも所要時間は同じ。この時間帯の列車は新鳥栖停車で、所要時間は19~20分になります。西鉄電車も、朝の上りは急行で40分程度を要するので、勤務地によっては新幹線を選択する人も増えるかもしれません。
久留米から博多の新幹線特急料金は200円アップに抑えられたので、新幹線定期券のアップも1ヶ月で3千円程度に留まるのではないかと思われます。
朝の時間帯の10~20分は貴重で、特急定期からの乗り換えはもちろん、快速・普通からの転移も相当数が見込めるのではないでしょうか。またこれを期に、住まいに久留米を選ぶ人が増えればと思います。
■新大阪直通は昼間1時間に1本「程度」の感覚
新大阪直通の「さくら」は、1日8往復が停車。久留米駅から、9、10、12、14、15、16、17時の46分発に乗れば、広島・岡山・神戸・新大阪まで乗換えなしで行けるようになります。昼間の時間で「穴」になっている11時台と13時台は代わりに新鳥栖停車になっているので、マイカー利用ならばこの時間帯、鳥栖まで行くという選択もあります。
新大阪までは2時間58分。福岡空港まで出る手間を考えれば圧倒的に飛行機より便利で、時間的にも互角か、新幹線がやや有利といえそうです。
出張に便利な時間帯は「みずほ」として運転されるので、久留米には停車しないのが残念なところ。博多駅では、可能な限り同一ホームで山陽新幹線と接続するようなので、「のぞみ」乗り継ぎであれば、「さくら」より早くなりそうです。
■少し不便な昼間の新幹線ダイヤ
一方、博多への足として見た場合、久留米駅の停車本数は昼間1時間に3本で、現在と変化はありません。また新大阪直通「さくら」の停車を新鳥栖と分け合った影響で、時間帯によって発車時刻が変わるのも、分かりにくい点です。
基本、9~17時台は毎時4、36、46分ですが、11時台と13時台のみ4、16、36分になるのでご注意を。1時間に3本といってもきれいな20分間隔ではなく、これは中間駅の宿命といえそうです。
時刻表を見ずに久留米駅に行って、ちょうど特急が発車してしまい、次の列車を待って博多まで行く際の所要時間は、今は最大で52分(待ち時間25分+所要時間27分)。新幹線ダイヤでは、最大51分( 待ち時間32分+所要時間19分)と、1分の短縮に留まる結果となってしまいました。このタイミングだと、新幹線を待つより快速に乗ってしまった方が早そうです。
ダイヤの不揃いは熊本方面も同じですが、1時間3本のうち、2本は熊本までノンストップ。熊本まで21分で行ける列車が毎時2本というのは衝撃的で、速達効果が高そうです。
■快速が増える、普通は半分に
在来線特急がほぼ廃止される一方で、快速電車は増発。昼間の時間帯では、久留米~博多間は1時間3本、久留米~大牟田間には1時間に2本運転されます。
所要時間は、博多まで最速33分と、特急廃止でダイヤに余裕ができることから、現行よりはある程度のスピードアップは見込まれるようです。一方、現在25分程度で走っている大牟田からの所要時間は、筑後船小屋停車の影響もあり、若干伸びるようです。
本数は倍増することから、羽犬塚や瀬高など、特急から見放される駅でも、まずまずの利便性が確保されることになります。
一方、快速増発と引き換えに、荒木~大牟田間の普通電車は、昼間1時間に2本から1本へと、ローカル線然とした本数に減ってしまうことになりました。久留米市内であっても、西牟田駅は1時間に1本と、久大本線並みの本数になってしまいます。
確かに、鳥栖~大牟田間の2両編成の普通電車は、いつもガラガラの印象ですが…なかなか踏み込んだ減便です。
来年春のダイヤ改定では、減便や廃止になる列車もあり、利便性のアップになる地域とそうでない地域が分かれています。そんな中でも久留米は、全体的に見れば利便性がアップするといえそうです。来年の春が、今から楽しみになってきました。
JR九州のナイスゴーイングカード(NGC)が、会員募集を停止することになりました(JR九州ニュースリリース) 。
NGCとは、16歳から29歳までの若者限定の会員制度。金・土・日にJR九州内を、片道100km以上利用すると40%割引になるという、大盤振る舞いの割引サービスでした。
制度が始まったのは1996年。藤井フミヤを起用したキャンペーン「NICE GOING FUKUOKA」とタイアップして、バンバンCMが流されていたものです。JRの割引だけではなく、「つばめ」ビュッフェでのコーヒーサービス(通常300円)や、福岡ドームのスポーツバー入店料免除(通常500円)という特典もあり、年会費500円としては、使い出のあるサービスが目白押し。特に鉄道好きという人以外にも、認知度は高かったように思います。
若者を鉄道に振り向かせた! それだけでも大きな功績で、同じく若者の鉄道離れに悩んでいた北海道と四国でも、同種の会員サービスがスタートしました。
△2代目は原田知世でしたね
ところが2001年に登場した回数券「2枚きっぷ」「4枚きっぷ」は、区間によっては5~6割引と、NGCを凌駕する割引率を誇り、この頃を境にNGCの認知度は下がっていったように感じます。
それでもNGCの場合、片道利用でも割引がきくこと、普通乗車券と同じ条件で途中下車ができること、そして普通列車でも割引になることから、僕はかなり重宝していました。
たとえば、久留米から北九州へ行く際には、快速で1,240円とかなり安め。金のない学生時代には、4割引の乗車券を手に久大本線の普通列車を乗り継ぎ、大分から佐賀まで帰省していました。
また由布院方面や九州新幹線など、2枚きっぷの割引率がさほどではない区間では、特急利用でもNGC利用が一番安いという区間も結構あります。
九州新幹線が全通したら、どういう扱いになるんだろう…と気になっていましたが、NGCそのものが廃止になるとは、予想外の展開でした。
ちなみに、NGCが始まった1996年4月1日時点で僕は15歳だったので、次の誕生日まで入会を待ちました。
そして、来年1月30日で、入会資格がなくなる30歳を迎えます。会員の募集停止は翌1月31日で、僕の学年はNGCの特典を誰よりもめいっぱい使えた、もっとも恵まれた世代ということになりました。
いずれにせよ会員資格がなくなるタイミングだったので、廃止になる実害はまったくゼロなのですが、一つの時代の終わりを見るようで、寂しくなります。
NGCのおかげで、安く旅ができました。感謝の気持ちでいっぱいです。
九州新幹線のダイヤ発表が明日に予告されていますが、地域マスコミでは「小出し」に情報が明らかになってきています。
まず熊本では、豊肥本線の熊本~肥後大津間、そして鹿児島本線の熊本~大牟田間に快速電車が登場というニュースを、熊本日日新聞が報じました(豊肥本線快速 /鹿児島本線快速 )。しかしこの2系統の快速電車、対照的な様相を見せています。
豊肥本線の快速電車は、現行の特急「有明」を代替する形になり、停車駅も「有明」と同じ。新幹線の開業で廃止になる特急列車に代わり、利便性に配慮されたダイヤだと思います。
一方の鹿児島本線快速は、昼間時間帯の5往復が計画されています。通過駅は区間14駅中、西里、田原坂、肥後伊倉、大野下、南荒尾のわずか5駅。しかも1時間に2本走る現行の普通電車のうち、1本を置き換える形とのこと。通過となる各駅では、昼間の本数が半分になることになり、利便性向上!と喜べる形なのかどうか…?
なおこの新設快速は、博多からの快速電車と接続させるとのことで、博多から安く在来線で熊本まで行きたいというニーズには、応えてくれるようです。
また今日付けの西日本新聞 によれば、全駅に1日1本以上「大阪直通のさくら」が停車することが明らかになりました。筑後船小屋や新玉名のような比較的小規模な駅からでも、大阪まで直通で行けることになります。
さらに在来線では、佐賀行き特急の増発も行われるとか。これまで博多~鳥栖間の過密ダイヤのために増発に踏み切れなかった区間で、佐賀の「福岡都市圏化」が進行しそうです。純粋な増発になるのか、併結運転の「かもめ」「みどり」を分離運行するのかは気になるところ。
明日、どこまで明らかになるのか、楽しみにしたいと思います。
JR九州への施設引渡し以降、順調に試運転が続けられている九州新幹線。
特に11日土曜日は、15分間隔くらいで次々にN700系と800系が走り去っていきました。かなりスピードを上げて久留米市内を走り去る列車もあり、久留米通過となる「みずほ」ダイヤを想定しての試運転だったのかもしれません。
おかげで、これまでできていなかった自宅からの撮影にも成功しました。
N700系「みずほ」「さくら」。曇り空でも、はっきりと分かる青色でした。
800系「さくら」「つばめ」。「つばめ」のロゴを掲げて久留米を走る姿は、今だけの貴重なものです。
あたかも、すでに開業したかのような錯覚を覚えた1日でした。
新幹線施設がJR九州へ引き渡されて以来、目立って新幹線の試運転列車が増えました。ふと高架橋に目を向けると、800系やN700系が駆けて行く姿を目にします。「つばめ」のロゴを掲げて久留米市内を走る800系は今だけの姿で、カメラでキャッチしたいものの逃してばかりです。
そんな中、九州新幹線全線開通時の新幹線特急料金が今日、国交省に申請されました。JR九州のホームページ では、区間ごとの詳細な運賃・料金も公表されています。
まず注目されていた山陽新幹線をまたぐ料金ですが、通算されずに山陽新幹線と九州新幹線の料金を合算することになりました(一部区間では割引あり)それでも、山陽新幹線にまたがる鹿児島中央~新大阪間では21,300円、熊本~新大阪間は18,020円(いずれも指定席)…と、対飛行機でも充分に対抗できる設定になりました。
九州内の価格は、博多~熊本間4,990円、博多~鹿児島中央間10,170円。高いか安いかは判断しかねるところで、2枚きっぷの料金設定に期待したいところです。
ここまでは、事前にリークされていた情報と一致。一方、沿線住民として気になっていながら、まったく噂に聞こえてこなかったのが、短距離の料金です。国交省へ認可申請された上限料金は、最短区間の自由席でも1,680円という高値ですが、さすがは短距離での特急利用を勧めてきたJR九州だけあり、実際に適用される届出料金は、かなり弾力的な設定になりました。
まず隣接駅間の自由席特急料金は830円と、東海道・山陽新幹線の隣接駅間並み。さらに博多~久留米間では、間に新鳥栖駅が挟まるにも関わらず、隣接駅間料金が適用されるようです。博多~久留米間の運賃・自由席料金の合計は1,550円と、現行の230円アップに留まります。
そして特徴的なのは、東海道・山陽新幹線にはない、1,200円の区間が設定されていること。博多~筑後船小屋や、新大牟田~熊本間が該当しており、中距離での利用に配慮されています。さらに1,200円料金は、既開業区間で隣接駅間料金の設定がなかった新八代~川内間の各駅間にも適用されることになり、これらの区間では最大480円の値下げになります。
ただ、九州内の主要駅間の特急の実勢価格は、正規料金ではなく2枚・4枚きっぷの割引価格。博多~久留米間で見れば、運賃+料金の1,320円ではなく、4枚きっぷの1枚あたり800円が意識にある価格です。九州新幹線でも4枚きっぷが設定されるのかは分かりませんが、同じく200円程度のアップで済んでくれれば助かるなあ…と期待しています。
そして昨日はダイヤも少し明らか になり、「さくら」は全駅に停車という情報が流れました。東海道・山陽新幹線では「ひかり」クラスの列車に当たる「さくら」ですが、建設費を負担した沿線自治体に配慮して、時間帯をずらして1日最低1本は停車するようなダイヤ編成にするんだとか。
これまでのJR九州の特急ダイヤは、速達タイプと主要駅停車タイプの2クラスに分かれており、時間ごとに発車分が同じパターンダイヤが敷かれてきました。しかし時間帯によって停車駅を分けるとなると、パターンダイヤは崩さざるを得ません。せめて2時間サイクル程度の、分かりやすいダイヤを目指してほしいものです。
在来線では、「ドリームつばめ」のダイヤを引き継ぐ深夜下り・早朝上り「有明」の存続が決定。JR九州ユニオンの組合誌でフライング告知されていたという、長洲~博多間の通勤特急についても、正式に発表されています。
新幹線の詳細なダイヤは、17日に発表とのこと。1週間後に決まったXデーが、楽しみなようで不安です。