Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

JR九州の平成24年春のダイヤ改定発表、九州新幹線増発へ

2011年12月17日 |  □九州新幹線全線開業
 12月16日、JR各社から来春3月17日に実施されるダイヤ改定の概要がリリースされました。東北新幹線への新型車両導入という明るい話題から、「くろしお」非振り子新型車導入に伴うスピードダウンという良いか悪いか判断できない交代劇、「日本海」「きたぐに」季節臨化や、広島地区の都市圏電車大減便など残念な内容も飛び込んできています。

 そんな中で、新型特急といった華やかな話題こそないものの、明るい話題が中心となるダイヤ改定のお知らせが、JR九州からも発表されました。現段階で判明している内容を、つぶさに読み込んでみます。


◆「みずほ」は1往復増発、大阪直通「さくら」大増発

 なによりの明るい話題は、山陽・九州新幹線直通列車の大増発でしょう。九州直通利用者の大幅増に牽引された山陽新幹線の好調を背景に、JR西日本のN700系増備による利便性アップが実現します。

 まずは「みずほ」の1往復増発。午前中下りと夕方の上りが追加され、本州から熊本・鹿児島へひとっとびで行けるチャンスが増えます。直通利用者の多さから、「みずほ」は倍増の勢いで増発するのかなと思っていましたが、予想よりも少ない数に留まりました。

 一方の直通「さくら」は、7往復増の18往復になり、ほぼ倍増。主に、従来の九州内「さくら」(熊本以南各駅停車)と「ひかり」をドッキングする形での直通運転になります。
 これに伴い熊本以南の各駅では、大阪直通が3本から14本へと5倍増に。新八代で接続する「B&Sみやざき」号も直通列車との接続が増えることから、北九州や広島から宮崎へも便利になりそうです。

 また、我らが久留米駅からの大阪直通が16本から25本へ1.5倍増に。直通が少なかった新鳥栖駅も、7本から13本へと倍増の勢いです。久留米駅の停車本数は全体でも5本増になり、好調な利用を背景に利便性のUPが実現します。

 一部区間での徐行運転解除に伴うスピードアップも実現。博多~新鳥栖のスピードアップで、博多~新鳥栖は12分、久留米は14分に。熊本以南のスピードアップも加えて、「みずほ」は3分短縮が実現します。

 明暗を分けたのが筑後船小屋、新大牟田、新玉名の各駅で、直通本数、全体の本数とも現状維持に。筑後船小屋、新大牟田の利用が低迷する中、減便の憂き目にあわなかっただけ良しとすべきなのかもしれませんが、準速達タイプの直通「さくら」を何本か停めるくらいの需要喚起策は、あってもよかったのかなと思います。

◆ロングシートの新型車、福岡都市圏に初登場

 福岡都市圏で民営化後に導入されてきた電車は、転換クロスシート車が中心。例外的に、筑肥線の303系や福北ゆたか線の813系増結中間車がロングシートとなった程度で、昼間の快適性が重視されてきました。
 しかし朝のラッシュ時には難があるのも一方の事実で、混雑する列車にはロングシートに改造された国鉄型415系電車が“輸送力列車”として大活躍しています。いずれはロングシートの新型車導入に迫られるはずだ…と見られてきましたが、ついに来春、登場します。

 ベースは、これまで革張りクロスシートで増備されてきた817系電車。しかし、通勤電車といえども高級感を重視するJR九州だけに、木製のフレームに、彩度を落としながらも華やかな色のモケットに包まれた、おしゃれなロングシートに仕上がるようです。また一部の座席にはヘッドレストもつくようで、ロングといえども快適性に配慮されています。
 
 プレスリリースでは福北ゆたか線を中心に運用されることになっていますが、最高時速100kmの2両バージョンに対して、3両バージョンは最高速度120km対応とのことで、鹿児島本線への進出も視野に入れられているのかも。

 その他の各線でも快速・普通列車の増発、増結が行われる予定だとか。新幹線に全力を向ける余りか、ローカル列車の減便が目立った昨年春のダイヤ改定でしたが、利便性の回復が図られます。