Chang! Blog
福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです




 28日は、門司港の九州鉄道記念館で開かれた特急「あそぼーい!」の展示会と、博多シティの「高速鉄道シンポジウム」をはしごするという、鉄分の濃い1日を過ごしました。






 早起きして、久留米駅から有明4号で博多へ。朝夕と深夜のみの運行になった有明、しかもほとんどが783系「ハイパーサルーン」になってしまいましたが、この4号は「つばめ型」787系が使われています。
 ゆったりした座席や多彩な座席は、新幹線にない旅のゆとり。鳥栖からセミコンパートメントに乗り込んできたおばさんグループは、
 「え、これで自由席!?いいわねぇ」
 と、手放しの喜びようでした。




 快速に乗り継ぎ、小倉で817系の普通電車(これも3月以降はかなり数を減らした)に乗り換えて、門司港到着。大好きな駅舎や街並みには目もくれず、鉄道記念館に直行します。
 屋外車両展示場の側線に、お目当ての「あそぼーい!」が展示されていました。

 あそぼーい!で活躍するキハ183系気動車は、もともと佐世保行きの「オランダ村特急」として1988年にデビューした、JR九州の特急型車両としてはまさに草分け的な存在。しかしその後は不遇で、久大線特急「ゆふいんの森」、大村線特急「シーボルト」、久大線特急「ゆふDX」と幾度もの改造・転用を繰り返してきました。
 今回5度目の転進となりますが、さて、どのような変身を遂げたのか?








 まずは外観。白黒のツートンカラーに、イメージキャラクターの「くろちゃん」が遊びます。


 一大特徴の展望席には、景色が見えやすいようにフォグランプが加えられていました。




 車内に入ってみます。普通車の座席は登場時からのもので、近年の車両には見られない足置きが残っているのが特徴。
 シートピッチはやや狭く、向かい合わせにするとやや辛そうですが、ボックスシートも設けられているので、3人以上のグループにはこちらがおすすめです。白いフローリングも特徴的。




 「ゆふいんの森」時代に設けられたコンパートメント部分は、「ゆふDX」改造時にフリースペースに変わり、そのまま踏襲されています。ベンチを備えたフリースペースも、そのまま残されました。




 パノラマシート部分の床は黒光りしており、ちょっと雰囲気が変わります。座席そのものは「ゆふDX」当時と変わっていません。豊肥本線のスイッチバックを、ここから見てみたいものです。










 車内のあちこちにも、くろちゃんの愛らしい姿が。485系「レッドエクスプレス」とのコラボもありました。






 間仕切りや照明、のれんといった調度品にも、本物の素材を使っています。




 そして、あそぼーい!の中でも最も特徴的で、大改造されたのが「ファミリー車両」。1両まるごと、子ども達のための空間になりました。
 ハイデッキ部分に設けられた親子シートは、子ども目線をたいせつにした特別席。子どもの頃の列車旅は、大人用の席では景色が見にくく、足もぶらぶらになってしまって、快適とは言いがたかった記憶があります。でもこの座席なら、大人と同じ気分で旅を楽しめそうです。
 その代わり通路側の大人席からは、少し景色が見にくくなっています。




 子どもには手が届かない「のれん」も、プレイゾーンではくぐる体験ができます。木のボールが敷き詰められたボールプールは、淵を玉が転がして遊べる仕掛けも。




 くろカフェも、今までの列車のビュッフェとは一味ちがった空間です。


 壁にはクッションもあるので、揺れる車内でも安心。
 オランダ村特急の頃にも「ちびっ子ランド」なるスペースがあった183系ですが、20年を超える月日を経て、大きくグレードアップしたという印象です。

 これまでも改造の度に驚かされてきたキハ183系ですが、今回の変身は劇的といえるもので、力の入れようが分かります。新幹線から乗り継いで、阿蘇にたくさんの家族連れが訪れるように。そして多くの子ども達が鉄道好きになってくれるよう、願わずにはいられない列車でした。






 数年ぶりに鉄道記念館も見学。古いレンガ造の建物ですが、太い鉄骨で頑丈に補強されており、鉄骨自体も、空間の一部を構成しています。




 長らく空き家状態だった旧JR九州本社ビルも、一部が開放されていました。








 そして門司港駅。駅舎も頭端式のホーム構成も、いにしえのターミナルと呼ぶにふさわしい駅です。






 小倉からは、3月から一気に勢力を増やした特急「きらめき」で博多へ。こちらも、元リレーつばめの787系が走っており、わずか50分の列車にはもったいないような車両です。
 リレーつばめ時代は指定席だった3号車は、元ビュッフェ区画やセミコンパートメントも含めて自由席に。ゆったりした元ビュッフェ区画はこの車両をめがけて来る人もおり、常連客を掴んでいる模様です。セミコンパートメントは1人が占めている区画が多かったですが、「動く会議室」として認知されていけばいいなと思います。




 小倉出発時点ではガラガラだった列車も、新幹線が不便な戸畑、黒崎で大勢乗り込み、半分以上が埋まる盛況になりました。豪華な設備の787系6両編成は、所要時間の長い「きりしま」や「にちりん」に入ってほしいなと思っていましたが、「きらめき」には6両の輸送力が必要とされているように見えました。

 博多駅に着いて、ランチは筑紫口で。博多シティが話題になっていますが、筑紫口も麺の専門店街や、気軽な飲み屋街ができていて、博多シティよりも低い敷居で楽しめます。




 博多シティの9階に上がり、九州大学100周年・九州新幹線全通を記念して開かれた「高速鉄道シンポジウム」会場のJR九州ホールへ。開会までの時間、ステージでは「祝!九州」の3分バージョンのCMが流れ続けていました。

 今回の高速鉄道シンポジウム「夢のレール――鉄道が描く未来」は、漫画家・松本零士さんと、海外鉄道技術協力協会常務理事・秋山芳弘さんによる基調講演に、九大・日野工学院長と、JR九州・青柳鉄道事業本部長を加えたパネル討議の二部構成。
 鉄っちゃん的には専門的な話も楽しかったですが、松本先生の夢あふれるお話にはずんずんと引きこまれていきました。

 時代も列車もずいぶん変わったけれど、いつまでも夢をはぐくんでくれる存在であってほしい…あそぼーい!とシンポジウムに、強く思った土曜日でした。

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 九州新幹線全線開業を期にして、3月に「指宿のたまて箱」、6月には「あそぼーい!」と矢継ぎ早に観光特急の新設をすすめているJR九州。三角線への観光特急の導入もかねてから噂されていましたが、ついに公式リリースがありました。

 その名も、「A列車で行こう!」。名作ゲームを彷彿させる列車名ですが、Aのココロは「アダルト」や「天草」なんだとか。熊本駅を起点に、阿蘇方面へ子ども向け特急、三角方面へは大人向け特急が出発することになります。

 内外装などの詳細は公式リリースに掲載されていますが、これまでの観光特急とはまた一味違った雰囲気です。特にA-TRAIN BARはなかなか本格的なバースタイルになるようで、「呑み鉄」としては嬉しい限り。もちろん、最近のJR九州が大切にしている子どももターゲット外にされているわけではなく、2号車には子ども用の椅子も設けられるようです。

 セミコンパートメントやフリースペースもふんだんに盛り込まれた車両ですが、熊本から三角まで予定されている所要時間は、わずか40分。降りるのが惜しいくらいの時間で、僕なんかだと起点から終点まで、BARで立ったまま過ごすことになりそうです。

 列車そのものはショートランナーですが、メインになるターゲットは、天草への乗り継ぎ客になる模様。現在でも福岡から本渡市へ、三角港で船に乗り継ぐルートが構築されており、両都市間の「2枚きっぷ」も設定されています。九州新幹線全線開業で所要時間は大幅に短縮されましたが、現在は熊本~三角間が普通列車での乗り継ぎになっており、旅気分を味わうにはあと一歩でした。
 そこに登場する観光特急で、乗り継ぎルートの魅力がアップ。熊本~天草間のバスよりも、乗換えは1回増えますが、プラスに捉えれば変化に富んだコースと言えそうです。

 ちなみに天草方面へは、バス陣営も割引きっぷを発売しています。福岡~本渡間を現行ダイヤで比較してみると、

【バス乗り継ぎルート】
運賃/福岡天草きっぷ3,500円
最速所要時間/天神~熊本BC「ひのくに号」1:52+熊本BC~本渡「超快速あまくさ号」2:09

【JR+船乗り継ぎルート】
運賃/天草・福岡市内2枚きっぷ9,500円(1枚あたり4,750円)
最速所用時間/博多~熊本(新幹線)33分+熊本~三角(普通)50分+三角~本渡(天草宝島ライン)57分

 運賃と乗換えの少なさではバス、早さではJR+船という図式になっています。観光特急導入による時間短縮はわずかですが、三角線の特急料金分の値上げは予想されます。

 ただ観光特急のプレスリリースには、バスのあまくさ号を組み合わせたきっぷの発行も検討中との記述もあります。海幸山幸号や指宿のたまて箱号が地元バス会社とタイアップしたのと同様、変化のある行程を楽しめるようになるならば、利用者としては歓迎です。

 A列車で行こう!の登場は秋の予定だとか。新特急に乗っておいしい魚を食べに行くのを、今から楽しみにしておきます。


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 足場の設置が進んでいた久留米井筒屋の解体工事(4月18日の記事)。現在は防音の仮囲いで覆われ、見慣れた赤レンガ調の外壁も見えなくなってしまいました。


 おそらく今は、内部の解体工事が進んでいるものと思います。数ヶ月もすれば、次第に高さが低くなっていくのでしょう。

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 指定券争奪戦から縦断ウェーブのCM撮影、一番列車まで、筑後の鉄っちゃんが見守った九州新幹線開業前後の3ヶ月の記録、「九州新幹線カウントダウン~僕らと一緒に、全線開業~」をアップしました。ご覧いただけたら幸いです。

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 憲法記念日は、職場の同期6人とともに、島原へワンデイトリップしました。


 今回の旅は、西鉄の「島原散策グルメきっぷ」を利用。
 大牟田までの西鉄電車、三池港までのバス、島原までの高速船に加えて、島原市内のバス列車1日乗車券に、5店舗から選べるランチまでついてます。これでお値段、久留米発でなんと4,760円!

 ちなみに島原港まで普通にきっぷを買うと、往復5,400円。すんげえおトクでしょ~?


 大牟田まで特急で下り、バスで三池港へ。


 ちっちゃい船だけど、高速船。わずか50分で、島原半島へ到達します。
 さすがはGWで、旅行者とともに帰省客で満員!客室には入れず、外のデッキ席になってしまいました。暖かければ海風が気持ちいいんだろうけど、肌寒くエンジン音もうるさくて、ちょっとした苦行でした。

 教訓。バスでは立ってでも前に乗り、素早く船に乗り込もう。


 黄砂に霞む普賢岳に迎えられれば、9時40分、島原着です。




 まずは鯉の泳ぐ街を歩き、四明荘(無料)へ。敷地内からこんこんと水が沸き、庭の池を満たすという風流この上ないお屋敷です。




 さらにお隣の湧水館では、島原の伝統料理作り体験(無料)も!強烈なキャラのおばちゃんに勧められるまま、いもの粉を練り、しごいて、「ろくべえ」が完成。素朴な味でおいしかった

 おばちゃんに勧められるまま、近所の足湯(無料)でくつろいでいれば、ちょうどお昼時。バス(無料)に乗り、海辺の食堂「とっとっと」へ向かいます。




 激安きっぷのランチだけに、どんな内容かと思っていましたが、ビッグな海老フライに刺身が付いた、「グルメ」の名に違わぬボリュームたっぷりのお食事でした。普通にオーダーすれば、1,500円はするんだとか。
 船と列車の旅なので、遠慮なくビールもグイグイ。幸せです


 島原駅までは、列車(無料)で。すっかり新型車両に入れ替わってしまったけれど、港町の軒先を走るような素朴な風情は健在です。


 駅から歩いて島原城(グルメきっぷで2割引)へ。入り口では鎧兜体験で盛り上がりましたが、勉強家のメンバーなので、館内はまじめに学習。一時間半は見たかも。


 武家屋敷群(無料)も見学。




 古い床屋を活用したカフェ「青い理髪店」でかんざらしを食べれば、もう帰る時間です。帰路の高速船は船室に入ることができて、快適に帰ることができました。

 島原市内だけの観光だと、時間を持て余さないかなと思っていましたが、なんのなんの。源泉掛け流し温泉「ゆとろぎの湯」(500円⇒420円)や、がまだすドームなんかは泣く泣くカットしたほどで、一泊でも充分楽しめると思いました。


 もし「次回」があるなら、島原半島フリーきっぷで、小浜や雲仙まで楽しんでみたい。こっちも久留米発5,620円で島原半島が2日間乗り放題になるんだから、激安です。

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 宿の周辺のお散歩でリフレッシュして、3日目のスタート。




 大雨洪水警報が出ていたというのに、晴れ間がのぞいてきました。水不足で雨を待ち望んでいた与論だったのに、このつかの間の晴れは、僕たちにとって何よりのプレゼント。
 そこで昨日は見学だけになってしまっていたB&Gの海洋研修施設で、カヌーとバナナボートを体験しました!

 透き通った海を見ながら、オールを操ります。コツを掴めば、すぐに自由に動けるようになり、南の海の上を思いのままに動けるというのは、なんともいえない爽快感。
 バナナボートからは、海面にひょっこり顔を出す海亀の姿も!




 20時間の滞在時間はあっという間で、バタバタと買出しをして港へ。お世話になった方々に大きく手を振って、与論はだんだんと小さくなっていきました。
 ありがとうございました!


 徳之島の海面は茶色で、こちらも豪雨だったことが伺えます。




 天気も戻り、夕陽を見ながらの夕食。船内レストランも船内自販機も良心的なお値段で、持込みはほどほどにして、経営支援のためにも是非利用しましょう。


 3日目の夜は更け…




 朝日に迎えられ、鹿児島着。


 新幹線で一気に久留米へ戻り、そのまま出勤しました。

 石垣や沖縄本島には行ったことがあるけれど、与論はまた違った自然と文化があるようでした。与論経由で沖縄本島に行けば、子ども達にとってもまた違った感動があるだろうなあ…。
 子どもの頃って船酔いしやすいけれど、苦しみも思い出のうち!?家族旅行ではなかなかできない船旅の経験をさせてやりたいものだなと思ったのでした。

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